受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

大妻中野中学校

2022年10月11日(火)

探究学習・複言語教育・体験学習に注力し、生徒が「みずから学ぶ姿勢」を培う

 大妻中野中学校・高等学校は、大妻学院が運営する中高4校のうちの1校です。「学芸を修めて 人類のために(Arts for Humankind)」という建学の精神の下、同校では伝統ある道徳教育に加えて探究学習・複言語教育・体験学習などを取り入れ、グローバル社会で活躍できる女性を育成しています。

 この日の説明会の冒頭、校長の野﨑裕二先生は同校のカリキュラム・ポリシーである「Challenge!」「Construct!」「Create!」について紹介し、「まずは行動して、体験を積み上げていけば、新しい価値、新しい自分を生み出せるという考え方です。本校では、中高6年間という変化の大きい時期にさまざまな人とかかわる機会や、体験できる場をできるだけ多く設け、『みずから学ぶ姿勢』を培っていきます」と話しました。

 同校は「アドバンストコース(ADC)」と「グローバルリーダーズコース(GLC)」の2コース制ですが、両コースに共通する基本カリキュラムがあります。野﨑先生はそのうち「SGHネットワーク」「ユネスコスクール」「Beyond School」を取り上げ、「本校は2021年にスーパーグローバルハイスクール(SGH)ネットワーク校に加盟し、ユネスコスクールにも認定されました。国内外の大学、国際機関、企業などのグローバル教育プログラムに積極的に参加しています。また、『Beyond School』とは学校を飛び出して、校外プロジェクトやコンクールに積極的に参加しようということです。生徒たちには、みずから課題を見つけ、みずから考え、自分の判断で行動し、それぞれが思い描く幸せを実現してほしいのです。そして、仲間と共に明るい未来を創造してほしいと願いながら、教育活動を行っています」とメッセージを送りました。

 続いて、入試広報担当の篠原洋二先生が登壇し、設置されている二つのコースについて紹介しました。「アドバンストコース(ADC)」は2科4科選択の「アドバンスト入試」か。適性検査型のようなイメージの「新思考力入試」かを経て入学するコースです。一方の「グローバルリーダーズコース(GLC)」は、生徒の約1割を占める帰国生と、「グローバル入試」に合格した国内生とで編成されます。篠原先生は「両コースで最も大きく異なるのは英語の授業です。ADCの授業はスタンダードなスタイルですが、GLCではネイティブ教員が中心となって、習熟度別クラスで指導します。また、中学からフランス語を必修としている点も特徴です」と話しました。なお、中3以降は進級時に選考を通過すれば、ADC・GLC間でのコース変更も可能です。

 次に、生徒たちの好奇心を刺激する取り組みの一つとして「Extra Curriculum Program」の説明がありました。まず、土曜午後に行われる「フロンティアプロジェクトチーム」は、中2から高2までの希望者による学年縦割りの課題解決学習で、企業や大学によるプロジェクトへの参加例や、国連UNHCR協会と共同で「難民映画祭」を行った例が紹介されました。篠原先生は、伝統的に行われている留学プログラムにも触れ、「英語圏だけではなく、フランスやドイツなど非英語圏へのプログラムも豊富にあります。コロナ禍の2021年にも、提携関係が強い8か国に25名の留学を実現させました。また、カナダへの夏期短期海外研修にも、今年度は96名が参加できました」と話します。

 最後に、サピックスを卒業した中3の在校生が登壇しました。中3への進級時にADCから、希望するGLCに移ったこの生徒は、今年10月のNHK全国学校音楽コンクールにおいて、中高ともに金賞に輝いた合唱部の中学部部長も務めています。「大妻中野は、大好きな英語の力を伸ばせる環境です。部活動を含め、毎日がとても充実しています」と語りました。

イメージ写真 8階建ての校舎には最新のICT環境が完備されています。華道・茶道・礼法などの実習を行う和室「和悦庵」もあり、生徒たちは和の心を学んでいます

www.otsumanakano.ac.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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