受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

工学院大学附属中学校

2022年10月12日(水)

工学院大学と連携し、最先端のSTEAM教育とグローバル教育を推進

 工学院大学の八王子キャンパスにある工学院大学附属中学校・高等学校は、STEAM教育・ICT教育・グローバル教育を推進しています。この日のオンライン説明会で、教育内容について紹介した校長の中野由章先生は、総合技術監理・情報工学の技術士でもあります。「中高大連携体制の下、最先端の理系教育を実践するとともに、グローバル教育にも力を入れています。大学で文系学部に進むと、その後は理系分野を学ぶ機会はほとんどなくなってしまいますが、中高時代に理系の知識やスキルを磨いておけば、文系分野の学びも深まります」と語りました。

 「挑戦・創造・貢献」という校訓についても説明がありました。このうち「挑戦」は、「自ら考えて主体的に行動し、失敗を恐れず、積極的に挑戦すること」で、「創造」は、「仲間と連携し、新しい価値を創造すること」です。そして「貢献」は、「人間性豊かな社会の構築へ、主体的に貢献すること」を意味しています。中野先生は「挑戦して成功すればラッキーですが、たとえ失敗をしても、そこには必ず成長の鍵があります。本校では成功しても失敗してもラッキーしかない、『挑戦』の機会を数多く提供していきます」とメッセージを送りました。

 続いて、教頭の奥津栄介先生が学校の概要を説明しました。中学は2021年度から「先進クラス」「インターナショナルクラス」の2コース制になり、出願時にどちらかを選びます。「インターナショナルクラス」は受験科目に英語が課されますが、そのレベルは英検®準2級以上とのことです。併設する高校も、2021年度より「先進文理コース」「文理コース」「インターナショナルコース」の3コース制となりました。

 中学の「先進クラス」では数学の先取り学習が行われ、中3で高1の数Ⅰ・数Aを履修します。また、中学の「インターナショナルクラス」では英語の授業を習熟度別に少人数制で実施し、数学と理科では「英語で学ぶ」英語イマージョン授業を行っています。奥津先生は「英語は両クラスとも、主にケンブリッジ大学出版のテキストを使用し、オールイングリッシュの授業で4技能を伸ばしていきます。また、本校は国内の中学・高校として初めてCambridge International Schoolに認定され、国際私学連盟(ラウンドスクエア)加盟校でもあります。海外との交流が盛んで、2022年度は6名の生徒が渡英し、総会に参加しました」と語りました。

 PBL(問題解決型学習)にも力を入れている同校ですが、その学びを支えているのが最先端の施設・設備です。図書館には3Dプリンター、プログラミング環境、映像制作環境などを備えた「Fabスペース」があり、「MakeRoom」には高性能PCやデジタルミシンなどがそろっています。「アイデアをカタチにする」環境が整えられているのです。また、すべての生徒がノートパソコンを所持し、授業はもちろん行事や部活動などでも活用しています。

 同じキャンパスにある工学院大学の施設・設備・研究力を最大限に活用した中高大連携教育にも特徴があります。それは部活動にも及び、高校自動車部は世界大会で活躍する工学院大学ソーラーカーチームの教員・学生から直接指導を受けています。高度なプログラミングや動画編集を行うデジタルクリエイター育成部が、工学院大学情報学部からの全面協力を得て、充実した活動を行っています。

 大学進学実績についても説明がありました。卒業生のうち併設の工学院大学に進学するのは約3割で、内部推薦に合格後、被推薦権を保持したまま他大学入試にもチャレンジすることもできます。奥津先生は「近年では海外大学への進学が増えており、今春は合計15名が合格しています。本校からは海外協定大学推薦制度により20大学に進学できるので、国内大学と海外大学との併願も可能です」と説明しました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 「MakeRoom」には高性能のパソコン、大型モニター、可動式ボードを完備。プレゼンテーションなどグループ学習の場としても活用されています

www.js.kogakuin.ac.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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