受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

足立学園中学校

2022年10月7日(金)

中学で培った学力を土台に
高校で課題解決能力を養う

 JRほか複数の路線が利用できる「北千住」駅から徒歩1分と通学至便な地にある足立学園中学校・高等学校。「足立の地に男子中等教育の場を」という地元の要望に応えて1929年に設立された同校は、「質実剛健」「有為敢闘」を建学の精神に掲げる進学校です。

 この日の説明会では、初めに入試広報部長の相澤智子先生がコース制について紹介しました。中学では、入学時の成績により「特別クラス」「一般クラス」の2コースに分かれます。「特別クラス」は難関国公立大学や海外難関大学への現役合格を目標としたクラスで、特別奨学生入試の合格者、特別奨学生入試を受験して奨学生にはなれなかったものの、特別クラスにスライド合格した成績上位者、そして一般入試の成績上位者で編成されます。進級時には成績によって、一般クラスから特別クラスに移ることも可能です。

 高校では、難関国公立大学・海外大学を視野に入れた「探究コース」、難関私立大学への進学を目標とする「文理コース」、総合型選抜で大学合格をめざす「総合コース」の3コース制になります。「中学からの内部進学生のほとんどは、課題解決能力を養うプログラムが豊富な『探究コース』、または進路探究が中心となる『文理コース』のいずれかに進みます」とのこと。なお、2022年春の大学合格率は91%に上るそうです。

 また、進学プログラムとして16種類の講習を開講し、2022年度からは中学生を対象とした「学力ジャンプアップ講座」が新設されました。これは、同校OBの大学生・大学院生によって週2回開講される講座で、生徒は数学・英語をレベルに応じて学習できます。そのなかでは懇談会も行われ、「先輩に進路の相談もできるとあって好評です」とのことでした。

「何のために学ぶのか」を
明確にする「志共育」

 続いて登壇した校長の井上実先生は、同校が実践する「志共育」について、「志と夢とは違います。夢は自己実現にとどまりますが、志は世のため、人のために何かを成し遂げようとする使命であり、覚悟を伴うものです。志を成し遂げるには、もちろん学力が必要ですが、わたしたちは培った学力を生かすことのできる“人間力”の育成をより重視しています」と説明しました。

 一方で、グローバル教育にも力を注いでいます。7種類の海外プログラムがありますが、なかでもオックスフォード大学ハートフォード・カレッジの日本唯一の提携校として行われている、オックスフォード大学特別留学プログラム(高2・3の希望者対象)は意義深いものです。さらに、2022年度からは「アフリカ・スタディツアー」が始まりました。井上先生によると「アフリカが抱える課題を発見し、解決法を探ってプレゼンテーションをする探究学習の試みです」とのことでした。

 早くからICT教育の拡充を図ってきた同校は、2020年3月に日本の中学・高校として初めてMicrosoft showcase schoolの認定校にもなっています。生徒全員が所持するタブレットを駆使して調べ学習・課題・資料作成などに取り組み、学びの幅を広げているそうです。

 最後に、副校長の髙井俊秀先生が2023年度入試について説明しました。「午前に一般入試を4回、午後に特別奨学生入試を5回、計9回行います。入学の機会を増やすための試みなので、ぜひ活用してください」と結びました。

イメージ写真 地下の自習室には約300席があり、中学生は午後6時まで、高校生は午後8時まで利用できます。長期休暇中も開放されています

www.adachigakuen-jh.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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