受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

洛南高等学校附属中学校

2022年9月1日(木)

仏教精神に基づく教育で、
「心・学・身」をバランス良く調和

 約1200年前に弘法大師(空海)が創立した日本最初の私立学校「綜藝種智院」にルーツを持つ洛南高等学校附属中学校。JR京都駅の南側、京都のシンボルともいえる五重塔で有名な東寺のお膝元に立地しています。かつては男子校でしたが、2006年に男女共学化され、2014年には向日市に附属小学校が開校しました。

 この日の説明会で渉外部長の中村信吾先生は、「本校では『心の教育』をいちばんに重んじ、生徒たちが命の尊さを知り、感謝の気持ちを身につけて卒業できるよう努めています」と話します。

 同校では「心・学・身」を教育の3本柱としています。仏教の教えを日々の生活に生かすのが「心」で、毎月の仏教行事をはじめ、あいさつの励行、掃除の実施といった当たり前の日々の営みを通じて豊かな人間性を育てます。みずから学ぶ習慣を身につける「学」では、「予習→授業→復習→確認」というリズムを最も大切にしながら、中高一貫の強みを生かしたカリキュラムで難関国公立大学への合格をめざします。また、体を動かし、団結や公正さを学ぶ「身」も重視し、知性と人間性を兼ね備えた人材の育成をめざしています。

 このような学校生活のすべてに仏教の教えが大きな役割を果たしています。特徴的なものとしては、登校時の校門への一礼や、弘法大師の月命日に行われる「御影供」などがあります。また、心は周りの環境に影響されることから、身の回りの整理や自分自身の清潔も重視し、月に1回、身装検査が行われます。説明会では富士登山合宿や体育祭の様子も動画で紹介されましたが、新型コロナの影響で、残念ながら中止になったものもあります。

今年度よりチューターのいる
校内自習室を設置

 中学での学力差の開きを解消するため、昨年度から高校6クラスのうち、3クラスは「総合探求」のクラスとして、基礎から再スタートできる授業を展開しています。現状に即したきめ細かい対応は、モチベーションの再構築につながり、実際に成績を挽回する生徒も多くいるそうです。また、今年度より「Terakoya」という、チューターのいる校内自習室を設置しました。

 最後に、2023年度入試についての説明がありました。入試日は統一入試解禁日から3日目の1月16日。募集人員は約280名で、そのうち附属小学校からの内部進学者が約90名ですが、結果的に中学からの入学者が200人以上になるケースが多いとのこと。募集要項などは基本的に例年どおりで変更ありません。出願時には「合格した場合は必ず洛南に入学する」専願か、他校との併願かを選びますが、入試翌日の17日13時までに塾を通じて学校に連絡した場合、併願から専願への切り替えが可能です。

 なお、昨年度の合格最低点から判断すると、専願者は男子5割5分・女子6割以上、併願者は男女共に7割以上の得点が合格の目安となります。中村先生は「出題傾向は例年どおりです。過去問は5年分にしっかり取り組めば大丈夫。学校ホームページに掲載されている『四教科のアドバイス』を参考にがんばってください」とメッセージを送りました。

イメージ写真

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