受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

日本大学三島中学校

2022年10月25日(火)

「自ら学ぶ」をキーワードに興味・関心・意欲を培い、次代を担う国際社会のリーダーを育成

 日本大学の正付属校として、現在の日本大学国際関係学部のキャンパス内に1957年に創設された日本大学三島高等学校。2003年に中学校が開校し、併設型の中高一貫校となりました。「自ら学ぶ」「自ら考える」「自ら道を開く」の三要素で構成される日本大学の教育理念「自主創造」の精神を育み、「自由と規律」を重んじた教育を実践しています。

 オンライン説明会の冒頭で教頭の竹中朝崇先生から、入試に関する説明がありました。2022年度より開始された首都圏入試(校外入試)が、東京・神奈川在住の受験者に好評だったため、2023年度も継続するとのことです。試験会場は東京地区(日本大学法学部)、藤沢地区(日本大学生物資源科学部)、小田原地区(天成園小田原駅別館)、三島地区(日本大学国際関係学部15号館)の4か所で、すべて1月8日に2科または4科で行われます。

 生徒たちの可能性を広げ、次代を担う国際社会のリーダーの育成をめざす同校では、2030年に向けて「NEXT~次代を担う力を育む~」というスローガンを掲げ、「自ら学ぶ」をキーワードにした探究型学習を推進しています。その土台として必要な幅広く奥深い教養を生徒たちに身につけさせるための、「21世紀型の学び」「教科の学び」「グローバルな学び」について、それぞれ説明しました。

 一つ目の「21世紀型の学び」では、ICT機器を活用した探究型学習を実践し、“未来の創り手”となるために必要な課題発見・解決力、プレゼンテーション能力(伝える力)、チームワーク(協働力)、コミュニケーション力といった力を身につけます。竹中先生は、「本校では生徒全員がタブレット端末を持ち、日々の学習や学校生活のなかで活用しています。ICT機器は学習の道具として有用なだけでなく、学ぶスピードを短縮し、各教科の知識を深く掘り下げていくための時間的余裕を生むというメリットもあります。利用にあたっては、情報リテラシーやモラルについての指導も十分に行っています」と話しました。

 二つ目の「教科の学び」では、基礎学力の強化が重視されています。英語と数学は1クラスを2分割して、15名前後の少人数での習熟度別授業を行い、生徒一人ひとりのペースに合わせたきめ細かい指導を徹底しています。英語の授業は、中1で7コマ、中2・3では6コマありますが、そのうちの3コマをネイティブ教員と日本人教員とによるチームティーチングで行い、4技能5領域にわたる“生きた英語力”の習得をめざしています。その成果として、毎年中3の半数以上が英検®準2級以上を取得しているそうです。

 三つ目の「グローバルな学び」では、体験学習をはじめとした課外活動、多彩な学校行事、異文化交流に力を注いでいます。教養を高め、生徒たちの視野を広げるとともに主体性を育み、みずから将来の道を切り開く力へとつなげます。また、中学の早い段階から日本大学と連携したキャリア教育を行っているのも特徴です。さまざまな学部から講師を招いて、専門分野の研究について講演・講義を聴く「日本大学先端研究講座」では、中学生が高い関心を持ちそうなテーマが扱われます。竹中先生は「大学の研究と社会とのつながりを生徒に知ってもらい、将来のキャリアを考えさせる機会としています。とりわけ同じ敷地内にある国際関係学部との交流が活発で、教授や大学生が探究活動や英検®対策などの指導に訪れます」と述べました。

 最後に、進路について説明がありました。日本大学の付属高校・中等教育学校は全国に26校あり、推薦入試制度の利用条件はすべて同じです。三島高等学校での利用者は卒業生約700名のうち60%程度で、付属校のなかでは上位3位以内に入る人数とのことです。これを受け、竹中先生は、「基本的に一貫生は高校で国公立大学や難関私立大学をめざすアカデミックコースに編入されるため、他大学への進学志望者が150名ほどいます。日本大学医学部をはじめ、他大学では東京大学や筑波大学、早慶上智といった難関大学にも合格者を輩出しており、本校の教育が生徒をより高いレベルへと引き上げた結果と自負しています」と結びました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 富士山を望む自然豊かなキャンパスには、中学・高校・大学の校舎があります。最寄りのJR「三島」駅までは東京駅から新幹線で最短42分のため、新幹線で通学する生徒もいます

www.mishima.hs.nihon-u.ac.jp/jhs/ 別ウィンドウが開きます。

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