受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

目白研心中学校

2022年11月5日(土)

充実した教育環境を整え、6年間で生徒一人ひとりの力を高めるプログラムを展開

 「主・師・親」を建学の精神に掲げる目白研心中学校・高等学校は、1923年に創立された研心学園を前身とする中高一貫校です。創立当初は男子校でしたが、1944年に女子校となり、戦後も目白学園中学校・高等学校として女子の教育を続けてきました。共学化とともに現校名に改称されたのは2009年のことで、現在ではグローバル社会で活躍する人材を育てようとしています。

 オンラインで開催されたこの日の説明会では教頭の齋藤圭介先生があいさつに立ち、部活動や施設紹介の動画を挟みながら、教育の特色を説明しました。「本校は『新型コロナウイルス感染症が流行するなかでも進学実績を大きく伸ばした学校』といわれています」と述べた齋藤先生は、その理由の一つとして同じキャンパス内に目白大学が併設されている点を挙げました。「大学の施設などの設備を共用できるのは強みです。2020年以降、大学の教室を利用して、クラス全体での対面の授業時間をしっかりと確保できました」と振り返りました。また、目白大学への被推薦権を保持したまま他大学受験に挑戦できる制度があるのも大きなメリットです。

 続いて、設置から9年目となる「学習支援センター」の三つのプログラムを紹介しました。「基礎力定着プログラム」では「朝テスト」を週3回行い、英語・数学・国語の基礎学力を培います。放課後に行われている希望制の「ステップアッププログラム」では、チューターが生徒の相談に応じ、一人ひとりに合った学習カリキュラムを作成してくれます。ここでは、中学生は午後7時まで、高校生は午後8時まで自学自習に取り組めます。高3の希望者が対象の個別指導が受けられる「志望校別対策講座」は有料ですが、費用の半額を学校が補助してくれます。このような恵まれた学習環境と手厚いサポートの成果で、2021年度には過去最高の大学合格実績を挙げることができたのでしょう。

 次に、6年間のコース・クラス編成について説明がありました。中1・2の英語・数学は習熟度別に授業を行い、あえて先取り学習はせずに着実に基礎を身につけるとのことです。中3では「特進コース」「総合コース」「SEC(Super English Course)」のいずれかを生徒自身が選択しますが、この1年間はトライアル期間であり、高校入学時にはそのコースを続けていくか再度確認されます。特進コースと総合コースは高2で文系・理系に分かれますが、総合コースのなかに「英語難関クラス」が設けられているのも特長です。

 一方、「SEC」には独自のプログラムを用意しています。世界の「今」の問題を歴史と結び付けて学習する「世界事情」の授業や、週1回の探究型授業「Genius Hour」があります。また、高2では全員がオーストラリアでの70日間の短期留学に参加します。2021年度のSEC卒業生10名は、英検®1級・準1級・2級をそれぞれ3名が取得しました。同校のプログラムだけで海外大学への進学を実現した卒業生もいて、高い英語力は国内の難関大学への受験にも生かされています。齋藤先生は、「けっして特進コースの生徒だけががんばっている学校ではありません。初めて英検®1級を取得したのも、総合コースの『英語難関クラス』の生徒でした。生徒たちには、“どのような学校生活を送りたいか”を基準にコースを選択するように勧めています」と強調しました。

 2023年度の中学入試は前年と同じ日程で、2月1日から3日までのどの日も、午前・午後とも何らかの入試が実施されます。2科・4科入試以外にも、適性検査型、英語スピーチ、算数特別、次世代スキルといった多様な入試があり、2024年度には英語の筆記試験の得点と英語資格を換算した得点の合計で判定する「英語資格入試」が新設されます。齋藤先生は、「本校の中学入試は、あらかじめ設定された各試験の合格ラインの得点に達していれば全員合格となるので、周りのことは気にせずに集中できます。また、入学後にはゆっくり学校生活を送る時間があり、余裕を持って学習や行事に取り組めます」と結び、説明会を締めくくりました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 制服も人気で、男子はネイビーのブレザー、スラックス、白いシャツ、ネクタイを着用します。女子はセーラー服ですが、白いブレザー(任意)もあります

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