受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

西大和学園中学校

2022年10月23日(日)

入学して何を成し遂げたいか、
何を学び、どこに向かうのかが大切

 関西屈指の進学校として知られる西大和学園中学校・高等学校。2022年春の東京大学への合格者数は79名に上ります。

 この日の説明会の冒頭で学園長の岡田清弘先生は、行事などにおいて日常を取り戻しつつある学校の様子について、「新入生が楽しみにしている京セラドームでの体育祭を、今年は開催できました。広いドームで生徒が走り回っている姿を見て、とてもうれしく思いました」と話しました。

 文化祭も生徒主体で開催されました。「特大花火を打ち上げたい」という生徒の発案・希望があり、それを実現するための資金が必要となりました。そこで、クラウドファンディングで卒業生に協力を呼び掛けたところ、温かい支援があり実現。打ち上がる花火を見て泣いていた生徒もいたそうです。岡田先生は、「何かを成し遂げるとはこういうことなのです。中学受験においても、どこを見て、何に向かって勉強をするのかが大切ではないでしょうか」と熱く語り掛けました。「入学して何を成し遂げたいか、何を学びたいか、そのような目標を持って入学してほしいのです。これは大学受験でも同じです。“東大をめざす”“医学部をめざす”といった目標を持ちそして将来、自分が世のため人のためにどのように役に立てるのかを考えることが大切です」と話しました。

未来社会を生き抜く力を
多くの体験から身につける

 農林業を体験する中1のファームステイや、首都圏に行き、東大の研究室や有名企業を訪問する機会を設けるなど、体験から学ぶことも重視しています。「激変する未来社会を生き抜く力を身につけるためには、いろいろな体験をするしかないのです」と岡田先生。そして、同校の大きな魅力といえるのが、高1・2で実施するキャリア教育のほか、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)とアクションイノベーションプログラム(AIP)の取り組みです。SSHでは、京都大学や奈良先端科学技術大学院大学などの研究室に、いわば弟子入りするかたちで実習に参加し、論文を書いて発表します。AIPでは、世界を舞台に活躍するグローバルリーダーの育成を目的とし、アントレプレナーシップ教育を実施しています。「今ある仕事に自分を合わせるマインドでは、次代を担うリーダーにはなれません。自分で仕事をつくり出すくらいのマインドを持ってほしいのです。大人は『将来何になりたいのか?』と聞きますが、生徒はどんな仕事があるのかをまだ知らないのです。『世の中にはこんな仕事があって、未来に必要な仕事は何なのか』を見せなければなりません。アントレプレナーシップ教育はそのためのものなのです」と説明しました。

 専門的な進路指導に関しては、教員だけでは難しいため、SSHやAIPの一環として、各業界で活躍しているプロを外部から招いています。生徒たちは、さまざまな話を聞くことで、将来の進路について考え、さらに社会の課題が見えてきます。「高2ではビジネスコンテストにも参加します。そこで賞を獲得すると、後輩たちの励みにもなります」と、生徒の成長、学校全体への影響についても伝えられました。

 説明会の後は、3名の中学生の案内で校内を見学。途中、岡田先生がこの3名を、エピソードを交えて紹介するなど、和やかでアットホームな説明会となりました。

イメージ写真

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