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- 2011年度中学入試 親子で歩んだ 受験の軌跡
- 逗子開成中学校 進学:男子校
「おっ、おっ、終わった…」。第一志望校に落ちたとはいえ、子どもはそれなりに(満足とはいかないまでも!?)、やり終えた感を味わっていたらしい。しかし、少なくとも母にとっては、本当に「ああ、これで決まってしまったんだ」と脱力。気が抜けたというか、そんな“終わった”であった。それには母個人の思惑というか、ちょっとした計算があって、見事にその期待が裏切られてしまった、というちょっとしょうもない理由もあったのだが…。
そもそも中学校受験とは、と大きく出るほどの話ではないが、ほかの地方で大学を修了し、年とってから我が子を授かった私たち夫婦にとって、関東の受験事情や教育現場、我が子の勉学環境などの知識は皆無であった。そんな私たちにとって、中学受験は聞くこと知らされること、すべてがおどろかされる内容で、信じがたい話も多かった。とくに、神奈川県方式といわれる公立高校入試の内幕を聞かされたときには、そんな理由で高校入試を嫌がる家庭も多いのかと、愕然としたものだ。もちろん、志高く、より我が子に合った学校を求める、という志望校選びの本道に、結局は落ち着くものだ。だから、何も哲学的にそこまで考えることはないのだろう。しかし、ある人から言われていた通り、何に関しても、「終わってから知らなかった情報を教えられる」という“知らなかった、知らされなかった情報”に関する後悔は、地方出身の新参者には減らせないかもしれない。しかし、わかる範囲内で深く考えて決めることで、あきらめがつきやすいのではないだろうか。
入室当初、「基礎知識が多くて困ることはない。大学に入るまでに、いつかは覚えるべき内容なのだから」からはじまり、「話がおもしろいから、塾へ行くこと自体は楽しいよ」と言いつつ、聞きっぱなしで、下手をすれば課題もしないうちに、翌週が来てしまうような生活が続いた。知り合いに「テレビを観ているのと同じ」と評され、「得るものがゼロではない」となぐさめられていた5年生時代を経た本人は、「もうちょっとサピックスで続けてがんばってみるよ」と言い続けた。結局、最後まで週2回のサッカークラブ(冬場はさすがにほとんど休んだが)や、夏の水泳市大会での区代表選手、書道塾を両立させてしまった。子ども自身の性格もあって、母の出番は多く、子どもがほかへ行っている間に教材の整理をし、勉強の内容から時間配分、スケジュール、答え合わせ、解説から調べ物にいたるまで、ほとんど共同作業のように手伝っていた。かなり常識はずれともいえる夜型勉強にもつき合った。過保護と言われることもあった。しかし、本人が“一番やりやすい”と思えるやり方で、はかどるように、そして少しでも多くこなせるようにと追求したら、そうなってしまったのである。
たとえ、併願校の合格であったとしても、本人が満足して行こうと思える学校ならば、この結果が中学受験のすべて、総括であってよいのではないだろうか。頼まれた手助けはすべてする、これが充足感のある合格をさせてやれた理由だと信じている。
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