受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2015年度中学受験  サピックス小学部第25期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

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進学校:麻布中学校

受験は努力と縁 C.Sさん ●お子さんの名前 Tくん

 2月3日午後3時、息子とともに訪れた麻布中の合格発表会場。第一志望校は不合格だったので、「また落ちるのではないか」と不安で足取りも重くなるなか、一足先に掲示板を見た息子の「あった!」という喜びの声で、受験番号を探していた私の目には自然と涙が浮かんでいました。入試のときに初めて見た学校に、彼は無事合格を果たしたのです。
 彼が受験生活を始めたのは、いまからちょうど2年前の1月。親子で話し合ったうえで決めた通塾でしたが、同級生のほとんどが中学を受験しない環境のなか、息子が毎日真面目に勉強などするはずもありません。保護者会のたびに先生から、週平均「15時間」「24時間」などと、その時期に応じた勉強時間を聞くたびに落ち込みました。どうすれば勉強するのか。私の育て方がまずかったのか。日々悩みました。
 毎日コツコツと続けなければならない「基礎力トレーニング」も3か月で挫折。「受験体験記に基礎トレは大事だと書いてあるよ」と何度言っても、右から左。ゲームは制限しましたが、鉄道やブロックに夢中になって夜遅くなってから勉強を始めることが何度もありました。そんな状況ですから、主人や私と衝突することも数知れず。夜に家を飛び出してしまったこともあり、「受験なんてやめればよかった」と、心のなかで何度も何度も叫びました。
 私の気持ちにようやくゆとりができたのは、初めての保護者個別面談のとき。サピックスの先生から、「彼は自由にやらせたほうが伸びますよ」とアドバイスを頂いたのです。その際、「麻布中も志望校に考えてみたらどうですか? 彼に合っていると思いますよ」という話もあり、当初は志望校に考えていなかった学校を受験することになったのです。
 しかし、麻布中といえば試験は記述式。国語の記述問題が10点中2点くらいしか取れない息子に合格できるのか、不安は消えませんでした。
 夏休みが終わるころ、ようやく息子のやる気にスイッチが入り、それまできちんと勉強していなかった国語に真摯に取り組むようになりました。きっかけは別のサピックスの先生の話だったようです。5年生のころは「怖い。休みたい」と話していた国語の授業も、その先生のこともいまでは大好きになり、国語の成績も努力した分、上げることができました。先生が根気強く話してくださったことばが、息子にも響いたのでしょう。
 この2年間で彼は多くの師や友人と出会い、そして多くのことを学びました。受験は努力がいちばん大切ですが、出会った人々との縁も大切だと感じています。何度も通った学校ではなく、見学したことのない学校に進学するのも、人との縁、学校との縁があったからでしょう。第一志望校に合格しなくても、それまでの努力が消えるわけではありません。これからの長い人生、「どこで生きるか」にこだわらず、「どう生きるか」を常に考えながら過ごしてください。
 最後に、お世話になった先生方、受付の方、警備員の皆さん、ありがとうございました。

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