受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2015年度中学受験  サピックス小学部第25期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

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進学校:開成中学校

努力・謙虚・感謝 S.Aさん ●お子さんの名前 Tくん

 「ぼく、中学校は、西日暮里の学校に行くんだ」。5歳の息子が、幼稚園の職員室で、にこにこ笑顔で話したそうです。「引っ越しする予定かしら?と思ったけれど、たぶん開成のことね」と副園長先生から言われたとき、私は思わず苦笑しました。親子で都内に出かける際、山手線に乗り換えるたびに、西日暮里駅のホームから見える「ペン剣」マーク。電車を待つ間、開成学園のことを話して聞かせたのが、幼いながら息子の心に残っていたのでしょう。
 けれど、幼稚園児のころから受験勉強を始めたわけではありません。夕方まで公園で遊び、時間をやりくりしてピアノ、珠算、書道、水泳など、習い事に通う毎日でした。腕白小僧をおとなしくさせるため、ことわざ、慣用句、四字熟語、地理など、たくさんの種類のカルタを買ってやると大喜び。家族で「カルタ大会」を開くうちに、息子は持ち前の負けず嫌いを発揮し、どんどん知識を増やしました。
 当時販売されていた、サピックスの算数パズルシリーズ『きらめき思考力アップ』を全巻制覇したものの、一般の問題集には気が乗らず、どうなることかと思いながら受けた、新4年生の入室テスト。思いがけず最上位のクラスに入れて、びっくりでした。その後も、息子の開成志望は揺らぐことなく、最上位クラスと開成コースで、一緒にがんばる仲間にも恵まれました。
 もちろん、遊びたい盛りの小学生男子が受験勉強するのですから、葛藤もありました。自立心の強い子で、親の言うことには反発。そんなときは、サピックスの先生に、息子を諭してくださるようお願いしました。先生方は、息子に指示するのではなく、開成に合格するためにはどうしたらよいか、息子自身が気づくように、声をかけてくださいました。息子は先生方を信頼しており、先生のおっしゃることには耳を傾けます。ですから、私は、保護者会には欠かさず出席して、速記者のごとく、先生のお話を一言一句漏らさずノートに書き留めました。家庭学習の方法に関して息子ともめたときは、その保護者会ノートを息子に読ませ、学習方法の軌道修正を行いました。
 保護者会でたびたび言われたのが、「努力・謙虚・感謝」です。正答できなかった問題は宝物で、間違えたのが本番でなくてラッキー、弱点を教えてくれてありがとう、と思うくらいでないといけないとのことでした。また、テストは一種の健康診断であり、良い結果でも慢心に陥らず、努力を重ねるべき、悪い結果だったときは謙虚に受け止め、反省し、次につなげることが大切だとか。そのほか、「スランプを乗り越えたら、一層強くなれる」「受験できるのは支えてくれる周りの人たちのおかげ」とも聞きました。それらを私から言い聞かせても、どれだけ息子の心に届いていたか、渦中にいるときにはわかりませんでした。ところが、息子が書いた「受験体験記」を読みましたら、しっかりと受け止めてくれていたことがわかり、成長を感じました。
 受験勉強しつつ、小学校では、児童会役員、運動会の応援団長、陸上部の副部長などを務め、さまざまな体験ができたのも、サピックスのカリキュラムに沿って学習したからこそ。平常授業・土曜志望校別特訓・SS特訓という三つの螺旋が一つの軸上を絡み合いながら頂上をめざすようなイメージで、いつの間にか合格力がついたようです。
 12月。残り50日で何をすべきか、サピックスの先生に相談したところ、4教科それぞれの先生方から、冷静で客観的なご教示を頂きました。それをもとに、息子と一緒に、「合格作戦」を立てました。
 1月。次第に緊張が高まるなか、夫が言いました。「Tは、ここぞというときには、ちゃんと結果を出す子だから、信じて見守ればいい」。不安は不安として認め、覚悟を決めることにしました。
 2月1日。「心配しないで。大丈夫だから」と言い残して試験会場に向かう息子の背中がたくましく見えました。ここまでくると、親は祈りながら待つことしかできません。試験を終えて出てきた息子は、すがすがしい表情で、「いままで勉強してきたことを、どんどん答案に書いていく感じだった。解いていて楽しかった」と言いました。いつもどおり、もしかしたらいつも以上のコンディションで、無事に受験できたことに安堵しました。
 2月3日は小学校の先生にお願いして、2時間目で早退させてもらい、親子で西日暮里に向かいました。合否どちらであっても、息子自身が合格発表掲示板の前に立ち、3年間積み重ねてきたことの結末を自身で見届けるべきだ、と思ったからです。あの日、あのとき、体感したことを、息子は生涯覚えていることでしょう。息子いわく、「空高く、きらきら輝いて見えた『あこがれの学校』が、ようやく、ぼくの手が届くところにきて、『ぼくの学校』になった瞬間だった」。
 3校全勝のうれしい春を迎えることができました。4月から息子は、ペン剣の襟章のついた学ランを着て、西日暮里駅のホームに立ちます。幼いころからの夢が一つ、かないました。
 サピックスの先生方、受付の皆さま、一緒に合格をめざしてがんばった仲間たち、そして、応援してくださったすべての方々に、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

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2015年度中学入試 受験体験記 男子校女子校共学校

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