受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2015年度中学受験  サピックス小学部第25期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

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進学校:攻玉社中学校

人間万事塞翁が馬の受験 S.Sさん ●お子さんの名前 Sくん

 私たち夫婦が息子の中学受験を意識し始めたのは、かなり遅く、4年生の9月末ごろでした。某有名塾に通わせ始めたのですが、公立校では好成績だった息子が、塾の授業にまったくついていけず、愕然としました。塾側も、生徒一人ひとりに目が行き届かない様子。このまま通わせていて大丈夫なのだろうかと不安を感じていた矢先、サピックスの評判を聞きつけ、合格実績や志望校別対策に魅力を感じ、すでに支払い済みだった塾費用を捨てるつもりで、5年生の春、最下位のクラスから再スタートさせることにしました。
 息子には、生まれつき軽度のコミュニケーション障害がありました。ことばを発するようになったのは、5歳になってから。低学年のころには、軽度広汎性発達障害と診断され、特別教育支援を受けていました。しかし、ことばの使い方を誤る、他人と会話をうまくつなげられないなど、障害の影響は4年生になっても続いていました。そのためサピックスでは、長文の趣旨を読み取る力が必要な国語Bが足かせとなり、なかなか成績が伸びませんでした。入室から半年間くらいは、語句の意味を調べるだけで精一杯の日々が続いたのです。
 私は、息子に文章力をつけさせるため、学校のちょっとした休み時間も無駄にせず、調べた語句を使って文を作るように指導しました。また、覚えさせた語句を日常会話に意識的に盛り込み、息子がその語句を使いこなせるかどうか、こまめにテストもしました。
 このように、思いつくことはすべて実践したのですが、入室テストの国語の偏差値は28・6で、その後もずっと国語の低迷は続きました。学習意欲もいっこうに湧かない様子に、「息子に中学受験は無理なのかも?」「思い切って、受験をやめさせたほうがよいのでは?」と、思い悩んだ日々もありました。しかし、この障害からくる、特有のプラスの個性(=興味があるものには人一倍集中でき、習得も早いこと)を生かして、息子の視野や可能性を少しでも広げさせたいという一心から、そのつど思い直して、サピックスに通わせ続けました。
 5年生の後期に入ってから、それまでの地道な努力が実ったのか、息子は国語の記述問題が少しずつ解けるようになりました。先生の勧めで、理解できたポイントを書き留めておくと、文章をより深く理解できるようになりました。復習も短時間でこなせるようになって、偏差値も徐々に上がり、5年生の7月の復習テストでは、初めてクラスでトップの成績を取り、表彰状を頂きました。息子には、これが励みとなったようで、10月のマンスリーテストでは国語の偏差値が53・9に。6年生の5月には上位のクラスに上がり、そこから一気に軌道に乗って、7月には、さらにもう一つ上のクラスに上がりました。
 このまま順調に苦労が実ると思っていたのですが、7月末ごろから、息子の成績は急に落ち始めました。クラス落ちも経験し、先生から「必要な点数さえ取れていない」との連絡を受けて、私たちはたいへん心配しました。あとでわかったのですが、息子はこのころ、親の目を盗んで布団の中にゲーム機を持ち込み、深夜まで遊びふけっていたようです。受験生にとっていちばん大切な6年生の夏休みを、まさかゲームに費やしていたなんて…。このときの、私たち夫婦の落胆ぶりは言うまでもなく、怒りの矛先をどこに向ければいいのか、ため息をつくしかありませんでした。
 その後、9月に入ってからも、いったん下がった成績は戻らないまま、合格力判定サピックスオープンが続く時期を迎えることになりました。気持ちに焦りは見えるものの、勉強に身が入らぬうちに、息子が最も苦手とする冬が到来。夏場から早寝早起きに切り替え、体力強化のために早朝3キロのランニングやマンション階段の昇り降りなども取り入れ、生活習慣を見直したにもかかわらず、持病の慢性鼻炎はふだんよりも悪化。軽度の喘息も加わって、受験勉強どころか、体調管理だけで精一杯になりました。
 11月ごろ、家事をサポートするために中国から父が来日しました。「真冬の早朝ランニングはこの子の体質には合わない」と言って、運動は室内で行えるものに切り替えました。また、水分補給は白湯を中心にして、それまであまり食べなかった野菜や果物もしっかり食べさせるようにしました。すると、週に一度は通院が必要だった慢性鼻炎の症状が改善し、軽度の喘息まで治ってしまいました。
 出願に関しては、最終的には住まいから近い浅野中を第一志望校にしましたが、第二志望校の攻玉社中にご縁があったようです。電車通学することになりますが、「電車が大好きな息子にとっては、最も良い結果が出たのでは?」と思い、やっとひと息つけた気がしました。
 入室後、なかなか結果が出ない焦りから、個人塾に通わせた時期もありましたが、最終的に、サピックス一本に絞ったことも、良い結果につながったのではと思います。この2年間、受験と向き合ったことで、私たちは合格を得ただけでなく、家族の絆も強くなりました。それを支えてくださったサピックスの先生方をはじめ多くの方々に、心から感謝しています。ありがとうございました。

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2015年度中学入試 受験体験記 男子校女子校共学校

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