受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2015年度中学受験  サピックス小学部第25期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

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進学校:慶應義塾普通部

合格を支えた「毎日勉強」の底力
T.Mさん ●お子さんの名前 Yくん

 息子は3年生の2月からサピックスに入室しました。サピックスのテキスト(特に算数)の問題がとても良いと評判だったことと、徹底した復習型の勉強が理にかなっていると考えたことが入室を決めた理由です。息子は、クラスが下がってしまうと自分で奮起するタイプだったので、サピックスのシステムは合っていたと思います。
 息子は1年生から地元の軟式野球チームに入り、6年生のときは区の代表チームとして都大会まで出場するほどがんばっていました。そのため、本人は6年生の秋の最後の大会まで参加したかったようですが、なんとか説得して、夏期講習から野球を休ませることにしました。それでも7月末までの約半年間は野球を優先したため、土曜日の午後の授業や、日曜日に実施されたテストの多くを休んでしまいました。そのうえ、欠席教材も思ったほど消化できなかったので、親としてはかなり不安でした。でも、いま考えると、“ウイークデーは勉強。週末は野球”というスタイルでメリハリをつけながら学習が進められましたし、本人も“夏までは野球をやり切った”と踏ん切りがついたので、よかったような気がします。
 とはいえ、「最後までプレーしたかったのに、途中でやめた」という思いが常にくすぶっていて、夏以降もストレスがたまると「受験なんかしたくなかったのに」「野球を続けたかった」と泣き言を言うことも多くありました。親としては、きちんと納得させたほうがよいだろうかとも思いましたが、受験をするからには、勉強をしなければならないことは、本人がいちばんよくわかっていて、それでも愚痴を言わずにはいられないのだと考え、「そうだよね」と受け止めて聞き流すようにしていました。不満を吐き出したあとは、何も言わず机に向かっていたので、心のなかにため込んだものをことばに出すことでスッキリさせていたのかもしれません。
 6年生の春期講習のころから、苦手な理科が大きく足を引っ張ってテストの点数が悪くなり、基礎力不足を実感しました。そんなとき、三つ年上の兄が受験の際に取り組んでいた「毎日勉強」を提案してくれました。これは「基礎力トレーニング」と「漢字の要」に加えて、計算問題集や文章問題集(わが家では市販の頻出問題集を使用)、サピックスの「分野別問題集」の理科と社会を毎日2ページずつ(夏休み以降は4ページずつ)取り組むというもので、サピックスの復習とは別に行います。息子は、この「毎日勉強」を春から入試前日まで、体調不良時を除いては文字どおり毎日こなしました。すると、苦手だった理科は、始めて2か月後には、足を引っ張らない程度まで点数が取れるようになったのです。本人も効果を実感でき、モチベーションも上がりました。点が取れない苦手科目は、逆に少し努力すれば結果が出やすいので、本人がやりやすい教材をそろえるなどして、早いうちに弱点をつぶしておくとよいと思います。また、「毎日勉強」は、文字通り「ちりのように積もる」ので、大変ですが本当にお勧めしたい勉強法です。
 入試当日、息子はテスト終了後に顔面蒼白で会場から出てきました。そして、第一声は「社会で12問落とした。算数は解いたけれど、答えを書かない問題があった」でした。自宅に帰ってから、親子でひとしきり落ち込み、2日以降の入試に向けて気持ちを切り替えるようにしました。3日の合格発表は、親子でダメだと思っていたので足取りも重かったのですが、掲示板に息子の受験番号を見つけたときは腰が抜けそうになりました。サピックスの先生に合格の報告をすると、「ダメだと思っていたときのほうが、かえってできているもの。冷静に問題を見ていたという証拠です」とおっしゃっていただき、最後の保護者会で言われた「子どものテストの感触を当てにしないこと」という先生のアドバイスは本当だったと実感しました。
 「どうして受かったと思う?」と聞くと、いまだに「わからない」と息子は答えますが、最後は「この学校に入りたい」と思う本人の執念の強さで差が出るような気がします。

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