受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2015年度中学受験  サピックス小学部第25期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

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進学校:駒場東邦中学校

家族の受験 M.Sさん ●お子さんの名前 Dくん

 受験が終わって数週間。山のようなプリントは、とりあえず段ボール箱には入れましたが、まだ廊下に積まれたままです。1枚1枚に思い出が刻まれていて、なかなか処分できません。
 息子がサピックスにお世話になり始めたのは、新4年生準備講座でした。それまでプリント学習の教室には通っていたものの、テストらしいテストは受けたことがなく、入室テストの記述解答欄はスッカスカ。問題も難しかったようで、「もう、やだぁ」などと、落書きが書いてありました。「こりゃあ、上位クラスなんて夢だな」と思っていたのですが、入室後に受けた2回目のマンスリーテストで算数がうまくいき、上位クラスになりました。男の子は単純です。ノリノリで楽しくサピックスに通うようになりました。授業もおもしろく、魅力的だったようで、よく先生の真似をしていました。親のほうも、習い事の延長といった感じで、まだのんびりとしたものでした。スイミングと放課後の遊びは6年生の10月まで、ピアノは11月いっぱいまで続けていました。
 わが家は学校第一主義で、本人も学校が大好き。入学してから入試が始まるまでは、6年間無欠席だったほどです。宿題の自由課題にも気合を入れて臨んでおり、新聞記事を切り抜いて、そこに長々と自分のコメントを書いたり、小学校で推奨されていた漢字検定の学習に励んだりと、かなりの時間を注いでいました。正直なところ、「その気合と時間を、もう少し受験勉強のほうに回せばいいのに」と思ったこともありましたが、後になってみると、これらが意外にも役に立ったのです。
 志望校として真剣に駒場東邦中を考え始めたのは、6年生のゴールデンウイークのころです。過去問を見たところ、かなり癖があるうえ、難問もあったため、「これは早めの対策が必要かもしれない」と考え、夏休みから少しずつ過去問を解き始めました。過去問の進め方については、いろいろな考え方があると思いますが、私たちとしては「過去問はその学校の哲学が込められたメッセージ」であるととらえ、できる、できないにかかわらず、早めに触れてなじませることに重きを置きました。国語では、時として小学生男子には共感しづらい主人公が登場する物語が扱われ、どれもが正解に思えるような選択肢問題も出題されます。算数では、記述式の図形や規則性の問題が頻出し、理科では長々と実験手順を説明する問題が、社会では史料・地図・データの読み取り問題などが出されます。それでも、「この時点では解けるわけがないレベルであろうと、とにかくまずは学校が求める到達点を先に自分たちのなかに入れてしまおう。そして、レベルの測定には模試を活用しよう」というように割り切りました。
 こうして早めにスタートした過去問の取り組みでしたが、それでも10年分(国語と算数はそれより前の年の問題もやりました)を複数回やり切れたのは、第一志望校の駒場東邦中だけです。それ以外の学校は、数年分に手をつけるのがやっとでした。
 それからまた、反省している点もあります。9月以降は駒場東邦中対策を重視したため、基礎が抜けてしまったことです。学校別サピックスオープンでは、駒場東邦中の合格可能性が80%だったものの、最後の合格力判定サピックスオープンでは見たこともないような偏差値を取ってしまい、あわてて理科と社会の「コアプラス」をひっくり返すというような事態になりました。ただ、ここがサピックスの“強み”だと思いますが、4・5年生のうちから何度か頭に入れていますので、きっかけがあればすぐに思い出すことができたのです。結局、私たちも「基礎が抜けてまずい」という認識は持っていながらも、日々の復習に追われ、冬期講習が終わってからやっと基礎固めに着手。それでもなんとか間に合いました。
 これまで順調だったかのように書いてきましたが、6年生の10月末、いよいよ追い込みという時期に、妻の父が亡くなるという大きな出来事がありました。自分のことをかわいがってくれて、大好きだった祖父が亡くなっただけに、影響は大きく、当然ながらその時期は勉強どころではありませんでした。葬儀や法事のためサピックスを欠席し、勉強時間がほとんど確保できない日々が続きました。また、妻が家を空けることも増え、その間のサポートができなくなり、私がSS特訓のお弁当を作ったこともありました。徐々に成績が下がり始め、最後の合格力判定サピックスオープンは過去最悪の成績でした。
 このような状況に親のほうが動揺し、サピックスの先生に志望校を変更したほうがよいかと相談したところ、「学校別サピックスオープンの駒場東邦中の成績と、SS特訓の席次は悪くないので、変更しなくても大丈夫です。それに、志望校を変更することは本人が納得しないと思いますよ」とアドバイスを頂きました。このとき、サピックスの先生は偏差値のみならず、本人の性格までよく分析されているのだなと思いました。
 また、冒頭に書きましたように、息子は調子に乗りやすいタイプで、本人が「できた!」と言ったときほど、大量のケアレスミスがあります。余裕しゃくしゃくで帰宅した1月校の入試では、まさかの取りこぼしをしてしまいました。しかし、いまにして思うと、これはたいへんありがたい出来事でもありました。本人も、ここにきてやっと気持ちが引き締まり、また何より親のほうも、あらためて中学受験の怖さを感じ取ることができました。それまでは、「テスト前は、あまりプレッシャーをかけるよりも、平常心で臨めるように」と、リラックスさせるような態度をとっていたのですが、1月校の失敗からは、むしろ試合前のボクシングのセコンドのようにプレッシャーをかけ、入試の日も開始ぎりぎりまで緊張感を持たせるように切り替えました。
 中学受験を経て思うのは、本当にこれは家族全員のイベントであるということです。大変なことはもちろん多いのですが、家族の会話も増え、下の子も小さいなりに気をつかって応援し、みんながまとまることができました。
 最後に、強固なノウハウで私たちを導いてくださったサピックスには感謝でいっぱいです。ありがとうございました。

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