受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

「ありのままの自分」を原点に
高い知性と豊かな感性、
未来への確かな意志を育む

横浜雙葉中学高等学校 校長 藤原 恵美 先生

それぞれの場で自分らしく
「道がなければ道をつくればいい」

神田 卒業生がさまざまな分野で活躍されています。作家の中里恒子さんは女性で初めて芥川賞を受賞された方ですが、主婦になってから作家になられ、そのあとも名だたる文学賞をたくさん受賞されています。それからエッセイストで翻訳家でもある伊藤緋紗子さんは、今度、講演会をなさるそうですが、この方も結婚されてからすてきな作品をたくさん発表して活躍されていますね。

藤原 外から見ると、良妻賢母を育てる学校というイメージがあるかもしれませんが、みんなそれぞれ違う才能を持っています。実は本校の学園歌は生徒が作ったものです。100周年の際に、当時中3だった生徒2人が歌詞を考えてくれました。そのなかに「道がなければ自分で道をつくればいい」ということばがあります。家庭に入ろうが社会で活躍しようが、それぞれ自分に合った道を進めばいいのです。みんな違う才能があり、それぞれの場で自分らしく生きていれば、そこから自然に道が見えてくるでしょう。

水岡 卒業生の方が寄せられたコメントを読ませていただきましたが、「今でも横浜雙葉で過ごしたことが心の支えになっている」ということを多くの方が書いていらっしゃいますね。

藤原 ありがたいですね。卒業生たちはよく学校に来てくれます。忙しいときに限って来ます。「暇だから来ました」と(笑)。教員たちと話をして、最後にわたしと話して帰るのですが、「先生たちはみんな同じことを言う」と言われます。それぞれ違う価値観があるでしょうが、共通のものを教員も持ってくれているのだと思うとうれしいですね。

神田 だからこそ生徒に信頼されているのだと思います。先生方は本当に信念を持ってわたしたちを教えてくださっているのだと。

水岡 進路指導はどのような方針で進めていらっしゃいますか。

藤原 本人が何をやりたいのかがいちばん大切です。「何が好きなのか」「何をやりたいのか」「本当にそう思うのか」と、教員はそこを揺さぶってくれます。過去の進学データは教えますが、どこに進むかは自分で決めなさいというのが本校のスタンスです。時には「医学部に入りたい」と言ってきた生徒に、「あなたの学力では難しい」と言うことがあるかもしれません。でも、それくらいで迷ってしまうようなら医師にはなれません。「難しい」と言われても「やりたいならやりなさい」ということです。実際にそうして医師になった卒業生もいます。

集合写真

神田 実際、生徒たちは行きたい道に進める力を、横浜雙葉の6年間で十分に身につけていると思います。では最後に、受験生に向けて先生からメッセージをいただけますか。

藤原 本校の魅力の一つは生徒です。生徒を見ていただくと、学校のことがよくわかると思います。在校生と触れ合って「あんなお姉さんになりたい」と思っていただけたらうれしいですね。10月の雙葉祭(文化祭)では在校生と触れ合うことができるので、たくさんの方に来ていただきたいと思います。入試の面接のとき、受験生に「この学校のどこが気に入ったの?」と聞くと、「文化祭でお姉さんたちが面倒をよく見てくれて、ああいうお姉さんになりたいと思ったからです」などと言ってくれます。うれしいことですね。日ごろの教育は間違っていないと、あらためて実感できます。

神田 文化祭も一期一会の出会いの場ですね。そして一期一会というこの出会いは神様が計画されたものだと思えることが、この先きっとあると思います。本日はありがとうございました。

18年9月号 さぴあインタビュー/全国版:
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