受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

伸びやかな教育環境の下、
学び合い、深め合いながら
高い品性と知性を育てる

学習院女子中等科・女子高等科 科長 増渕 哲夫 先生

中高時代の今だからこそ
学ぶ過程を大切にする学習を

先生写真
科長 増渕 哲夫 先生

神田 学習の基本方針としては「本物に触れる、過程を大切にする、表現力を身につける」の三つを掲げていますね。

増渕 そうした学習は、たっぷり時間がかけられる中高時代でなくてはできないと思います。社会人になると、すぐに結果を出すことが求められがちですが、本物に触れる、過程を大切にする、表現力を身につけるという場をできる限り提供したいと思っています。

神田 最近の人たちは、どうやって手っ取り早く良い結果を手に入れようかと一生懸命で、周りが見えなくなっているように感じます。中高6年間のなかで、行きつ戻りつしながら自分自身を深く見つめていくことが大切ですね。

キャプションあり
上/広々としたアリーナと温水プールが入る総合体育館は、昨年の8月に完成したばかりです
下/全8室の理科教室・実験室を完備し、「理科の楽しさ」を伝える授業を実践しています

増渕 教科書どおりの授業をやれば、どんどん進むとは思います。しかし、それでは、本当のところで「わかった、やり切った」ということがない気がします。自分で手を動かし、苦労して体験したことは、後々まで残ります。今、ICT教育の大きな潮流があり、本校も基本的な機器をそろえていますが、基本は学校に来て、教員が生徒と向き合い、どういう情報伝達が行われるかです。ツールが変われば伝え方も変わりますが、その大前提は変わりません。きちんとわかってもらうために、面と向かって目を見て伝えることを大事にしたいと思います。

 勉強以外のことでも、先生方はていねいな面談をしています。「一人ひとりに向き合う血の通った教育」の側面の一つだと思います。

玉井 大学進学やそのための学習面だけが充実しているからきめ細かいのではなく、生徒の生き方にどう先生方がかかわっていくか、そこが本当の意味でのきめ細かさ、面倒見の良さということになりますね。

増渕 上級生や卒業生の力も大きいと思います。本校の生徒は、良い意味での「あこがれ力」をたくさん持っています。クラブや委員会活動を通して知っている上級生を見習ったり、講演に来てくださる卒業生の社会人から生きるヒントを得たり。講演会というと功成り名を遂げた人ばかりを呼ぶイメージがありますが、家庭に入って子育て中の人も招いています。それも話を一方的に聴くだけではなく、質問しやすい小さな話し合いの場を設けています。どこでどんなことばが響くかは人それぞれですから、学校としてはいろいろな場をできるだけ用意することが大切だと思っています。

18年11月号 さぴあインタビュー/全国版:
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