受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

伸びやかな教育環境の下、
学び合い、深め合いながら
高い品性と知性を育てる

学習院女子中等科・女子高等科 科長 増渕 哲夫 先生

本物に触れるからこそ心が動く
好奇心が刺激される学校行事

イメージカット

神田 年間行事を拝見しますと、まず4月という早い時期に球技会があります。これはクラスが団結することによって、新入生が早く学校になじむようにということでしょうか。

増渕 そうですね。中2以上は同じ種目で学年を超えて戦いますが、入学したばかりの中1は、1学年だけでドッジボールの試合をします。見ていて驚くのは、入学して日が浅いのに応援がそろうことです。クラスのうちわを作ったり、独特のリズムで一人ひとりを応援したり、そういうことがすぐクラスでまとまってできるのには感心します。ここ数年は、高等科のバスケットボールの優勝チームと教員チームが戦うのが恒例になっています。生徒たちは何試合もやって疲れていますが、わたしたちは初戦であることを上手に利用して勝ちます。そこは真剣勝負ですから(笑)。

神田 楽しそうですね。温かい校風が伝わってきます。5月には中3の修学旅行がありますが、広島のほか倉敷や安芸の宮島といった史跡も訪れるのですね。

増渕 広島の平和学習は毎年決まっていますが、それ以外の場所は学年の教員の考えで自由度があります。広島は事前に調べ学習をして行き、被爆体験のある方からお話を伺います。学校にお招きすることもありますが、やはり現地の語り部さんのお話を聞くと違います。以前、生徒の修学旅行の感想文を目にした広島第一高等女学校の卒業生の方々が「貴校ではしっかりした事前学習をなさっているのですね」とおっしゃり、自分たちの体験をまとめた文集を送ってくださいました。生徒たちは広島で多くのことを見聞し、学ばせていただきますが、その際の感想が被爆者の方に届いて、感じてくださることがあるのだなと思って感激しました。

イメージカット

玉井 7月には大学の出張講義があります。大学の先生が来られて、さまざまな講座を開いてくださるそうですね。

増渕 学習院大学と学習院女子大学のすべての学科の先生が来られて、講座を開いてくれます。高等科生を対象とし、教養のために受講するものもありますが、学科選択の参考にもなります。ここで聞いた講義がきっかけで、その先生のいらっしゃる学科をめざす生徒もいます。今年は、わたしも生徒に交ざって自分の担当教科である熱力学研究の第一人者である物理学科の田崎晴明教授の授業を聴講しました。高校生の初歩のレベルから、ご自身がノーベル物理学賞の研究にどう貢献できたかという話までしてくださり、わたしも生徒ともども、〝知の冒険〟をさせていただきました。

玉井 そうした〝本物〟に接しながら学ぶことができる環境があるのは、付属校ならではの魅力ですね。生徒たちも大いに好奇心を刺激されたのではないでしょうか。

18年11月号 さぴあインタビュー/全国版:
目次|4|

ページトップ このページTopへ