受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

伸びやかな教育環境の下、
学び合い、深め合いながら
高い品性と知性を育てる

学習院女子中等科・女子高等科 科長 増渕 哲夫 先生

入試はすくい上げるためのもの
記述した思いをくみ取りたい

神田 卒業後の進路を拝見しますと、高等科の卒業生のうち学習院大学や学習院女子大学に進学されるのが約6割。残りは国公立大学や早慶上智などの難関私立大学に進学されています。文系では人文科学系より法学・経済学といった社会科学系に進まれる方が圧倒的に多いですね。理系では最近は医学部進学者が増えていると聞いています。医学部というと、成績が良いからめざすという人もいますが、貴校では「正直と思いやり」という人間性の土台を築いたうえで医師の道に進まれるわけですから、すばらしいことだと思います。

増渕 医学部をめざす生徒たちは、ほとんどが医療体験や病院ボランティアの体験などを通じて志望しています。明確な目標を持ってめざしているのかどうか、教えている教員ならわかります。そういう生徒たちが医学部を志望しているので、困難をしっかり乗り越えます。

玉井 中学入試について伺いたいのですが、記述を重視されているのはどういったお考えからでしょうか。

増渕 本校の入試は、「落とすため」ではなく、「すくい上げるため」のものです。小学校低学年のうちから中学に入るための勉強をしているお子さんが多いだけに、〝たまたま〟正解になる、不正解になるといったことのないよう、しっかり見てあげたい、解答の意図をくみ取りたいと思っています。記述式は難しいと思われがちですが、少しでも書いていれば、細かく途中点を付けています。

 問題の内容が、以前解いたことがあるものと似ていても、違うことを聞かれている場合があります。ですから、何を問われているかよく考えて、自分なりの答えを書いてほしいと思います。そうすれば、細かいところまですくい上げる形で見ます。思ったことを書いてほしいと思います。たとえば、「これは何ですか。記号で答えなさい。選んだ理由も書きなさい」という理科の問題では、普通なら最初の記号選びで間違えてしまうと、すべて×になります。しかし、その理由の記述のなかに、前提に対してきちんと理科的な思考ができている部分があれば、途中点を与えることがあります。

玉井 最近はインターネットで出願できる学校が多くなっていますが、インターネット出願についてはいかがでしょうか。

集合写真

増渕 検討しています。受験しやすい形にして、多くの方に志願していただきたいですから。ただし、学校のことを知らず、偏差値だけで決めて出願するということはしないでいただきたいですね。ぜひ、一度は学校に足を運んでください。そのために募集要項は学校説明会のときにお渡しする、あるいは事務室か守衛室でお渡しするようにしています。そこは大切にしています。

玉井 保護者の方は面接を心配される方が多いですが、どのようにとらえたらよいでしょうか。

増渕 面接は参考程度ですから、保護者の方も受験生の方も、あまり気になさらないでください。面接の良いところはミスマッチを防げるところです。面接があれば、保護者の方も学校のことを調べますから、その意味では皆さん、納得されて受けてくださっています。文化祭に何度も来てくださる方が多く、ありがたいことだと思います。

神田 学校をよく知って、ご家庭の価値観と学校の価値観がマッチングすることが大事ですね。

増渕 そうですね。何を善とするか、何を理想とするか、そういう部分で考えを同じくするようなご家庭のお子さんに来ていただけると、非常に充実した学校生活を送ることができるのではないかと思います。

神田 そういう学校であれば、安心してわが子の教育を託せますし、中高6年間ですばらしい成果が出てくると思います。本日はありがとうございました。

18年11月号 さぴあインタビュー/全国版:
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