受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

多彩な学びの体験を通して
自主独立、科学的精神を持つ
次代のリーダーを育成

駒場東邦中学校・高等学校 校長 平野 勲 先生

大切なのは将来への動機づけ
目標が決まれば、しっかり応援

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堀口 進路指導はどのような方針で進めていらっしゃいますか。

平野 入学してから徐々に視野が広がり、やりたいことが見つかり、行きたい大学が決まったとき、その第一志望の大学に教員と一緒にチャレンジしていく、そういう進路指導だと思います。行きたい大学が見つかっても、その後に何をやりたいのか具体的に決まっていないことも多いと思いますが、いろいろな可能性を示して、「そこに行くにはどうしたらいいか」を考えさせるようにします。

堀口 文系と理系に分かれるのは高3になってからですね。

平野 高2までは、文系・理系のどちらにも進むことができるようにカリキュラムを組んでいます。大学受験を突破するのは簡単ではありませんから、最後の1年間は文系・理系に分けて、演習中心の授業を進めます。男子は自分でやろうと思わないと、無理に尻をたたいても勉強しません。本校では6年間を通してそういう仕掛けをたくさん用意しているので、いろいろなものを見て、いろいろな人と話してほしいと思います。

堀口 動機づけからスタートするのですね。やりたいことが決まって動き出したら、男子はもう止まらないですよね。

平野 中学の低学年のうちに、いろいろな〝種〟をまいていきたいと思っています。本校では「キャリア教育」ということばが使われるようになる前から、将来を考えるきっかけになることをさまざまな形で行っています。東邦大学との連携によって、理学部の研究室を訪問する機会もありますし、医学部では外科の体験実習ができる「ブラック・ジャックセミナー」を開いていただいています。職業といっても、中学生の段階ではまだ親の職業ぐらいしか知りませんから、実際の現場を見ることは大きな経験になります。将来を考える場をさまざまな形で用意して、「君はどうしたいの?」と常に問い掛けています。決めたとしても状況に応じて変えても構いません。とにかく主体的に、「自分はこれをやりたい」と発信したほうがいいということは、生徒に伝えています。

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神田 駒場東邦が大学の系列校だということは、世間ではあまり知られていないかもしれませんが、特に東邦大学の医学部と連携できることは進学校として非常にメリットが大きいですね。そのことも医学部の合格実績に反映されていると思います。

平野 首都圏の各大学の医学部には、本校の卒業生による「○○大学駒東会」があります。たまに招待されて出掛けると、「どんどん後輩を送ってください」と言われます。本校は「駒東ファミリー」ということばがあるくらい先輩・後輩の絆が強く、卒業生が後輩に向けて講演会を頻繁に開催してくれます。医師として活躍するOBたちも話をする機会を数多くつくってくれます。「成績が良いから医師になる」では困ります。病気になった人に「先生助けて」と言われたとき、あなたは何ができるのか、そこが重要なのです。医師という仕事の厳しい面を、現役のドクターたちから聞くことはとても大切です。それでも決意が揺るがず、医学部をめざしたいなら、わたしたちは一生懸命に応援します。

18年12月号 さぴあインタビュー/全国版:
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