さぴあインタビュー/全国版
確固たる価値観と
グローバルな視点を持って、
行動を起こせる人間を育てる
サレジオ学院中学校・高等学校 校長 鳥越 政晴 先生
きめ細かい教科指導
総合学習では論文作成も
上/約2万5000冊の蔵書と自習スペースを備えた図書室。運営には、各クラスから2名ずつ選出される図書委員会が積極的にかかわっています
下/チャペルでは月例ミサやクリスマスミサが行われるほか、生徒や保護者のさまざまな活動の場としても利用されています
神田 中1から高1までは1学年4クラスですね。高2からは希望進路に応じて6クラス編成に変わり、少人数での選択授業が多くなるわけですね。
鳥越 高2からは「理系・国公立」「理系・私立」「文系・国公立」「文系・私立」の4コース6クラス編成となります。小さな学校ですから、全員の進路に対応した授業が開講できない部分もありますが、できる限り希望の講座を開くようにしています。理科の選択科目では教員1人に生徒2人という授業もあります。
神田 夏休みには勉強合宿もあるそうですね。OBの方がサポートしてくださるとか。
鳥越 OBたちは勉強面でのアドバイスのほか、キャンパスライフなどの話もしてくれます。例年8月に4泊5日で行いますが、昨年は時期をずらして、サレジオ祭を行っている期間に、高3生を対象に5泊6日で行いました。
山口 各教科の指導もきめ細かく、たとえば英語では、週7時間のうち1時間はネイティブの先生と日本人の先生が組んで、生徒2~3人のグループで英会話の授業を行っているそうですね。個人指導のようなものですね。
鳥越 フィリピン人講師とのマンツーマンでのオンライン授業も設けています。英語科は教員を増員してさらに充実させる方向で考えていますが、英語以外の教科でも新しい方向性を模索しているところです。宗教の授業も、ただ聖書の教えを伝えるだけでいいのかという悩みがあります。重要なのは、目の前の人にアクションを起こせるようになることですから。本校では「総合的な探究の時間」に、高1では2000字、高2から高3にかけては8000字の論文を作成します。その探究学習の一部を「クリスチャン・スタディ」と銘打ち、実践的にSDGs(持続可能な開発目標)とからめるなどして、成果物にまとめるという形に変えつつあります。
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