受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

将来を見据えた10年一貫教育で
社会の担い手となるための
強固な土台を形成する

法政大学第二中・高等学校 校長 五十嵐 聡 先生

海外で学びたい、交流したい
コロナ禍でも意欲は衰えず

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西川 先ほどニュージーランド研修のお話がありましたが、中3の語学研修については、2021年度もコロナ禍のため見送られたそうですね。

五十嵐 はい。現在、新たな形式で実施できないかと検討しているところです。

神田 今は難しいでしょうが、高校ではこれまでかなり多くの生徒が留学を経験しているそうですね。

五十嵐 本校の制度としては、姉妹校提携しているニュージーランドのオレワ・カレッジ(公立・共学)への1年間の留学制度があります。派遣留学という形で人数は限られているので、多くの生徒は自分でさまざまな機関や制度を利用して留学を実現させています。一定の条件を満たせば、法政大学への被推薦権を保持しつつ、留年せずに1年間留学することも可能です。

神田 留学状況を拝見すると、2020年度は合計19名が留学していて、行き先はアメリカ、ニュージーランド、スペイン、イタリア、ドイツのほか、チェコやアイルランドなど実に多様です。いかに自分たちで積極的に行きたいところを選んでいるのかがわかります。過去には、コスタリカに留学した生徒もいますね。

五十嵐 コスタリカに行った生徒は、帰国後、国際交流の活動で主導的に動いてくれました。現地の小学校に何か援助ができないかと考え、国際交流委員会で募金活動をして資金を集め、学用品を何箱も送っていました。

西川 国際交流委員会というのは、生徒が主体となって組織しているのですね。

五十嵐 有志による登録制で、現在は中1から高3まで80名余りが登録しています。留学生を受け入れた際のお世話や、留学や国際交流に関係するさまざまなイベントの企画・運営などを行っています。メンバーのなかには、やはり海外研修の参加者や長期留学経験者が多いので、そこで情報交換もできます。

神田 2021年度もアメリカやカナダなどに5名が留学しています。コロナ禍であっても積極的に動いているのですね。オレワ・カレッジに留学した生徒の体験談を読ませていただきました。1年のうち3か月間はロックダウンの状態で、あまり学校にも行けず、友だちとの付き合いもできなかったけれど、その分ホストファミリーと話す機会が増えて英語力もついたと書かれていました。この期間を有意義に過ごしたことが伝わってきます。

22年1月 さぴあインタビュー/全国版:
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