受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

サピックスecoクラブ エコテクノ

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雪で空港を冷やす!?

北海道の新千歳空港では、冬に積もった雪を夏までとっておいて、空港ビルの冷房に使っているんだ。

12月から3月中旬までに除雪された雪は、「雪山(貯雪ピット)」と呼ばれる場所に、どんどん運ばれる。

この雪山はなんと、広さが200m×100mで、高さ6mにもなる。
広大だねぇ~。

一気に解けるのを防ぐために、雪には熱をさえぎる専用のシートをかぶせるよ。

仕組み① 雪は少しずつ解け出して冷たい水あになり、エネルギー棟へ送られる

仕組み② エネルギー棟で、あの冷たさが空港ビルの水いに伝えられる。あは冷たくなくなり、雪山へ戻されて、雪を溶かすために使われる

仕組み③ 冷たくなったいは、空港ビルの冷房に使われたあと、水温が上がるので、エネルギー棟へ戻される

ちなみに、ポンプ室ではあのごみや砂などを取り除いているよ。

日本の空港で、雪を冷房に利用しているのは、新千歳空港だけ。4月中旬から9月上旬まで、空港ビルの冷房用エネルギーの3分の1くらいを雪でまかなっているんだって。

写真提供/国土交通省 東京航空局 新千歳空港ターミナルビルディング株式会社

エコテクのカナメ

カナメ1

 雪が多く降る地域では、雪を集め、それを夏まで解けないように貯蔵しておく。その冷たさを利用して農作物を保存したり、冷やされた空気や水を冷房に使ったりするんだ。熱を熱いものとだけとらえるのではなく、まわりと温度差があるものととらえれば、雪も熱をもっていることになるよね。これを「雪冷熱」というよ。

カナメ2

 新千歳空港では、雪や氷を溶かしたり、積もりにくくしたりするために、専用の防除剤を使っている。防除剤は、使ったあとは微生物が分解してくれる物質なのだが、それをふくんだ雪解け水を川にたくさん流すと、微生物の分解が活発になり*、川の中の酸素が少なくなって他の生き物が死ぬおそれがある。
 微生物のはたらきは、気温が上昇すると活発になるので、防除剤をふくんだ雪は、気温が高くなる時期まで雪山にいったん集めている。その雪をビルの冷房に役立てているってわけだ。そして、気温が高くなってきたら、微生物に防除剤を分解させてから川に流す。こうして、川の水質悪化を防いでいるよ。

*酸素を使ってエネルギー源となる物質を分解する微生物。

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