受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

サピックスecoクラブ エコテクノ

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リチウムイオン電池で新幹線が走る!?

これは2020年7月に運転が開始される予定の東海道新幹線の新型車両(N700S)。

何がすごいかというと、架線(上空に張ってある電線)から電気を取らなくても、車両を電池で動かすことができるんだ。新幹線の車両のうち、電池で動かせるものは初めてなんだって。

その電池とは、「リチウムイオン電池」。充電すれば何度でも使うことができる蓄電池の一種だよ。

リチウムイオン電池は、ほかの蓄電池と違って、軽くて小型で、たくさん電気をためておくことができる。それに、強い電気を流すパワーもあって、寿命も長いという特長がある。

この黒い箱に3のリチウムイオン電池が入っていて、それが車両の下にたくさん積まれているんだ。

ふだんは架線からの電気で走るけれど、停電になって架線から電気をもらえなくなったときや、車両点検のときなどはリチウムイオン電池を使って走るよ。

トンネル内や橋の上などで止まってしまっても、リチウムイオン電池を使って、時速30kmくらいでゆっくり走り、安全な場所まで移動できるというわけだ。

東海道新幹線のすべてのトンネルや橋から出ることができるんだって。最も長いトンネルだと8kmくらいだよ。さらに、停電中でも、乗客は一部のトイレを使うことができるよ。

写真提供/JR東海

エコテクのカナメ

 今やリチウムイオン電池は、スマートフォンやノートパソコンなどの電子機器類から、電気自動車、宇宙ロケットまで、さまざまな分野で使われていて、それなしに生活は成り立たないといっても過言ではない。 また、地球温暖化対策においても、その活躍が期待されている。たとえば、太陽光や風力などの自然の力(自然エネルギー)で発電した電力を、リチウムイオン電池にためて、さまざまなものの動力として使うことができるようになれば、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を出す石炭・石油・天然ガスなどの化石燃料に頼らなくて済む時代がやってくるかもしれないね。
 ちなみに、リチウムイオン電池の開発に大きく関わった3人が2019年にノーベル化学賞を受賞したよ。そのなかの一人は、日本人の吉野彰さん。

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