受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

サピックスecoクラブ エコテクノ

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クモの糸の研究から生まれた、新しい素材

この糸、実はクモの糸からヒントを得て作られたんだ。

クモの糸はとても柔かくて、粘り強くて、切れにくい。それに、熱や太陽からの光にも強いといわれている。しかし、クモを大量に飼育するのは大変だし、同じ品質の糸を安定してとるのも難しい。

そこで、開発されたのが、微生物に作らせた、クモの糸と同じ性質を持つタンパク質だ。そのタンパク質(糸の成分)を作るクモの遺伝子(設計図のようなもの)を微生物に組み込んで育て、できたタンパク質を取り出して糸にするんだ。

どうして微生物かというと、短期間にたくさん育てることができるからだ。つまり、それだけ糸をたくさん作れるってわけだ。また、石油を原料にした糸を使うより環境に良い(カナメを見てね)。
しかし、この糸、水にぬれると縮んでしまうため、服作りには向いていないということがわかったんだ。

その課題をクリアするために、微生物に組み込む遺伝子を変えては実験して、ということを繰り返し、クモの糸とは違う、新しいタンパク質の素材を作ることに成功したんだ。

その名は「ブリュード・プロテイン™」。
クモの糸からヒントを得て作った素材をさらに改良して、より新しい素材が生まれたってわけだ。

その素材を使って作られたTシャツやアウトドア用のジャケットがこれだ。実際に商品として発売されたよ。

今後は、服以外の製品も作られて、さまざまな分野で使われる日がやってくるかもしれないね。

写真提供/Spiber株式会社

エコテクのカナメ

 石油を原料にした糸は、とても軽くて強いうえに加工がしやすいため、衣服用だけではなく、さまざまな物に使われている優れものだよ。そしてなんといっても、安い値段でたくさん作ることができる。しかし、原料である石油は、限りある資源だから、このまま使い続けるといずれはなくなってしまう。「ブリュード・プロテイン™」のような、なくなる原料にたよらない素材がたくさんできるようになれば、石油の消費量が減らせるかもしれないよね。

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