受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

サピックスecoクラブ 知りたいecoワード

サピックスecoクラブ 知りたいecoワード No.03/特別編 江戸時代のえこ事情~

大都市への給水


▲ 東京都汐留で発掘された江戸時代の給水施設

 江戸時代には、江戸(現在の東京都の東部)が政治の中心地となり、そのまちの発展とともに人口はどんどん増えていきました。そこで不足したのが、生活するうえで欠かせない「水」です。江戸のまちではどのようにして住民に水が供給されていたのでしょうか。


えころじ師匠 ふぅ、やっと元どおりになった。
もんた 師匠、どうしたの?
えころじ師匠 台所にある蛇口から水が漏れ出してしまってな。修理してもらったところだ。
もんきち そうなんだ、直ってよかったね!
もんた そういえば、江戸のまちでも水道の水を使っていたって本当ですか?
えころじ師匠 そうなんだ。実は上水道が整備されていた。
もんきち ええー。驚き!
えころじ師匠 江戸は海岸近くを埋め立てた土地が広い面積を占めていたから、地中を掘っても質の良い地下水が出ない。そこで、郊外を流れる川や湧き水からはるばる水路を引いて、江戸のまちまで水を引き入れて利用していたというわけだ。
もんきち 必要に迫られて造ったものなのですね。
えころじ師匠 さよう。ただ、この水路を造る工事は、簡単にはいかなかったのだよ。
もんた どうして?
えころじ師匠 当時は電動ポンプがなかったから、水を送るためには、水が高い方から低い方へ流れる性質を利用して、傾きをつけた水路を造る必要があったのだ。 ●懸樋

もんた ゆるやかな下り坂にするんですね。
えころじ師匠 ああ。しかも、掘った場所の土が水を吸いやすかったり、掘り進めたら岩に当たってしまったりしたときは、計画を変えなければいけなかった。そういうことが、何度もあったのだよ。
もんきち うわぁ、それは大変だ…。 ●上水井戸の仕組み

えころじ師匠 このような工事のおかげで、まちの人々は水を手に入れることができたのだ。
もんた 工事した水路ってどんなもの?
えころじ師匠 地中に石樋(石でできた管)や木樋(木でできた管)を埋め込み、そこに水を流した。なかには、川の向こう側に水を届けるための「懸樋」と呼ばれるものもあったぞ。
もんた 石や木でできていた水道管があったなんてすごいです!
もんた じゃあ、江戸のまちでも蛇口をひねれば水が出たの?
えころじ師匠 いやいや、さすがにそうはいかない。流れてきた水は、上水井戸にためられて、人々はその井戸から水をくみ上げて使っていたのだ。しかし、上水井戸の水は使うと、たまるまでしばらく待たなければいけないことがあった。
もんきち いつでも使いたいだけ使えるわけではなかったんですね。
えころじ師匠 うむ、今は蛇口をひねれば水が出るから、ありがたいことだ。
もんきち 本当だねぇ。水の使い方に気をつけてみようっと。

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写真出典/東京都教育委員会所蔵

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