受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

サピックスecoクラブ 世界のえこ事情

サピックスecoクラブ 世界のえこ事情 第15回/エゾシマくん・キョクさん

冬になるとかすむ街


▲ウランバートルの街並み

モンゴルは東アジアの内陸にあり、国土は日本の約4倍の広さがあります。モンゴルといえば、広い草原、遊牧民、移動式住居ゲル、ヤギやヒツジなどの牧畜、モンゴル相撲などが思い浮かびますね。今回は、そんなイメージとは少し異なる、モンゴルの首都ウランバートルでの環境問題のお話です。



キョクさん そうだ、ウランバートルに行こう!

エゾシマくん ウランバートルって?
キョクさん モンゴルの首都さ。街の中心にはビルやショッピングモール、マンションなどが建ち並んでいて、病院や学校などの施設もたくさんあるよ。それに、最近は車やバスもたくさん走っているんだ。
エゾシマくん へぇ~、栄えているようだね。

キョクさん モンゴルといえば、草原や遊牧民のイメージがあるけれど、1990年代以降、近代化が進んで、人々の生活は急激に変化しているんだって。
エゾシマくん おぉ、ずいぶん変わったんだね。
キョクさん 今やウランバートルには、モンゴルの人口の約半数が暮らしているんだけれど、人々の暮らしが変化したことで、深刻な問題も起きているんだ。
エゾシマくん なになに?
キョクさん たとえば大気汚染さ。有害物質によって、もやがかかって、呼吸が苦しくなったり鼻やのどが痛くなったりと、体への影響が深刻になっているんだって。
エゾシマくん どうしてそんなことに…。
キョクさん 原因は、火力発電所で石炭を燃やしたときに出る物質や、自動車の排出ガスなど。もともと汚れた空気がたまりやすい地形なので、被害が大きくなってしまうんだ。それに加えて、暖房も原因の一つになっている。
エゾシマくん 暖房が?
キョクさん ウランバートルでは、9月から翌4月ごろにかけて寒い日が続く。マイナス30度以下になる日もあるんだ。
エゾシマくん うひょ~、それは暖房が欠かせないね。
キョクさん 暖房器具のなかでも、特に問題になっているのが煙突付きのストーブ。 ゲルと呼ばれる移動式の住居で使われているんだ。

ウランバートル郊外のゲル地区

エゾシマくん 暖炉みたいなもの?
キョクさん ちょっと似ているね。そのストーブで使われるのがやはり石炭。煙突からは石炭を燃やしたとき、大気汚染の原因となる物質が夜どおし出続ける。しかもストーブの数は20万台以上(*)もあるんだってさ。
エゾシマくん なんとかならないの?
キョクさん モンゴル政府は、煙が少ない新型ストーブへの買い替えを勧めているけれど、そのストーブを買うには手続きに時間がかかる。それに、お金もかかるため、あまり広まっていないらしい。

ゲル内部の様子

エゾシマくん そうなのかぁ。
キョクさん 最近では、ゲルで暮らしている人たちのために、安く住めるアパートなどをたくさん建てる計画も進んでいるらしいから、どうなっているか見に行ってみるね!

遊牧民

牛やヒツジなどの家畜を連れて、水や牧草地を求めて移動しながら生活をする人たちのこと。


ゲル

モンゴルの遊牧民が使う移動式の家。近年、遊牧をやめた人たちがウランバートル市街の空き地にゲルを建てて、そこにずっと住み続けることが増えてきている。

*…JICAホームページより

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