受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

おしえてピグマはかせ

サピックスの通信教育・ビグマキッズくらぶ おしえてピグマはかせ

 「ピグマキッズくらぶ」は、小学1年生から4年生のために開発されたサピックスの通信教育です。そのテキストでおなじみのピグマはかせが、皆さんがふだん疑問に思っていること、不思議に思っていることにお答えします。
 今回は「虹」のお話です。夕立が降った後など、空にきれいな虹が見えることがあります。でも、雨が降った後ならいつでも虹が見られるわけではありません。虹はどんなときにできるのでしょうか。

虹はどんなときにできるの?

雨降りの晴れた空? に虹は現れる

さやかちゃん 昨日の夕方、虹が出ていたけど、みんなは見た? さやかちゃんイラスト
えりちゃん 虹が見えるのって、雨が降った後だよね。
ひかるくん ぼくが前に虹を見たときは、雨が少し降っていたのに日が差していたよ。
さやかちゃん わたしが昨日見たときも日が差していたわ。夕立がやんだすぐ後だったよ。
ピグマはかせ みんなの言うとおり、虹は雨と太陽に関係があるんだ。虹は太陽の光が雨の水滴を通り抜けるときにできるものだよ。水に入ったり、水から出たりするときに、光は進行方向が曲がる性質があるんだ。このことを「屈折」というよ。太陽の光も水滴を出入りするときに屈折したり、また水滴の中で反射したりして進行方向が変わる。そのときに光が分解されて色がついて見えるのが虹だよ。また、水滴に入っていく光と水滴から出てくる光の角度は決まっていて、太陽が高い位置にある昼より、太陽が低い位置にある朝や夕方のほうが、水滴を通った光が地上に届きやすいから、虹は見えやすいよ。
げんちゃん でも、太陽が照っているのは雨が降っていないときだし、逆に雨が降っているときには太陽は雲で隠れているよ。 げんちゃんイラスト
ピグマはかせ 空気中には、雨が降っていないときでも細かい水滴が漂っているんだ。雨がやんだばかりのときは、特に大きい水滴がたくさん漂っているんだよ。そこに太陽の光が当たって、屈折して反射した光が虹となって見える。だから雨がやんだ直後や、雨が降り出す直前などに、虹は見られるんだよ。

虹はよく見ると二つある!?

えりちゃん 虹は、なんで色がついて見えるの? えりちゃんイラスト
ピグマはかせ 太陽の光は色がついていないように見えるけど、実はいろいろな色の光が混ざってできているんだ。それが水滴で屈折するときに分解されて、色がついて見えるんだよ。光は波のように伝わっていく性質があって、波の山と山、谷と谷の間の長さを「波長」というんだけど、その波長によって色が違うんだ。人間の目がとらえることのできる光のうち、いちばん波長が短いのが紫で、いちばん長いのが赤なんだ。
さやかちゃん でも、なんで7色なの?
ピグマはかせ 日本では「虹は7色」といわれているから、7色あるような気がしているだけなんだよ。実際の虹は、色の境目がはっきりしていない。紫から赤まで少しずつ変化していて、境目の線を引けるわけじゃないからね。だから虹の色をいくつと見るかは、その国の文化の問題といってもいい。実は、虹を7色だとしたのは有名な物理学者のニュートンで、日本ではその影響で虹の色は7つとされているんだけど、アメリカでは一般的に赤、オレンジ、黄、緑、青、紫の6つと認識されているし、フランス、ドイツ、中国などでは5つとされているんだ。
ひかるくん 国によって違うんだね。ところで、きれいな虹の上側に、もう一つ薄く大きな虹が出ていたけど、あれは何? ひかるくんイラスト
ピグマはかせ よく観察しているね。それは「副虹」といって、はっきり見えるほうの「主虹」と区別しているよ。副虹も水滴で光が屈折し、反射してできるという点では同じだけど、水滴の中で2回反射するので主虹より暗くなるんだ。だから主虹とは色の並びが逆で、主虹はアーチ型の外側が赤、内側が紫だけど、副虹は外側が紫、内側が赤になるよ。見えにくいときもあるけど、虹が出ているときは副虹も出ているはずだから、よく見てごらん。
げんちゃん ぼくは滝を見に行ったときに虹を見たよ。
ピグマはかせ それは滝の水滴が、雨の水滴と同じはたらきをするからだよ。崖の上から水が勢いよく落ちているところが滝だよね。そのとき、跳ね上がった水滴が空気中に広がって、そこに光が当たると虹ができるんだ。ホースで水まきをしたときにも虹が見えるけど、それもまいた水の水滴に光が当たってできるという点では同じだよ。虹は太陽とは反対の方向にできるから、水をまくときは、太陽を背にするとうまくいくみたいだね。

保護者の方へ

 今年の5月7日に、青森市の上空で太陽を囲む円形の虹と、太陽の下に横一直線に伸びる虹が同時に現れて話題を呼びました。前者は「日暈(ひがさ)」と呼ばれ、太陽に薄い雲がかったときに、その周囲に光の輪が現れるものです。後者は「環水平アーク」と呼ばれ、これに似た、太陽の上方に現れる逆円弧状の虹のようなものは「環天頂アーク」といいます。どちらも太陽の光が空気中に浮かぶ氷の粒に当たって屈折し、反射してできるもので、一般的な虹と違い、太陽と同じ方向に現れます。虹に似た大気光学現象には、ほかにもいろいろな種類があるので、空で虹のようなものを発見したら、形や方向などにも注意して見てみましょう。

ページトップ このページTopへ