受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

おしえてピグマはかせ

サピックスの通信教育・ビグマキッズくらぶ おしえてピグマはかせ

 「ピグマキッズくらぶ」は、小学1年生から4年生のために開発されたサピックスの通信教育です。そのテキストでおなじみのピグマはかせが、皆さんがふだん疑問に思っていること、不思議に思っていることにお答えします。
 今回は日本に来る外国人のお話です。駅や町なかで外国人をよく見かけます。日本には何人ぐらいの外国人が来ているのでしょうか。また、外国人が増えると、どんなことが必要になるでしょうか。

日本に来る外国人はどのくらいいるの?

東京都の人口の2倍以上が日本に!?

げんちゃん 昨日、駅のホームで外国人に話し掛けられちゃった。どの電車に乗ればいいかわからなかったみたい。
えりちゃん へえー。ちゃんと教えられたの?
げんちゃん お父さんが説明してくれた。
えりちゃん なーんだ。でも、町を歩いていても、よく外国人の旅行客を見かけるよね。 えりちゃんイラスト
ピグマはかせ 確かに、外国人旅行客は多くなったよね。昨年2017年の1年間で、日本を訪れた外国人は約2869万人だよ。東京都の人口が1380万人ぐらいだから、その2倍以上ってことだね。訪日する外国人は2012年以降、6年連続で前年を上回っていて、今年は3000万人を超えるだろうといわれているよ。
さやかちゃん どこから来る人が多いんだろう?
ピグマはかせ 2017年に訪日した外国人のなかで最も多かったのは中国の人たちだよ。次に多かったのが韓国の人で、これに台湾と香港から来た人を合わせると、日本に来た外国人全体の約4分の3を占めていたんだよ。
ひかるくん どうしてそんなに日本に来る人が増えたんだろう。 ひかるくんイラスト
ピグマはかせ アジアの国々が経済的に豊かになったことや、日本に来る飛行機代が安くなったことも大きいよ。東南アジアの人たちが増えたのは、日本に来るためのビザ(入国許可証)が免除されるようになったという理由もある。また、日本文化が外国で広く紹介されていることも大きいよね。欧米には、漫画やアニメ、和食や畳の生活、忍者や武道などに関心を持つ人が多いんだ。今は日本全体が2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、観光事業に力を入れているけれど、その影響もあるよ。

工夫すれば、ことばの壁は越えられる!

ピグマはかせ 外国人が日本に来て、困ることって何だと思う?
さやかちゃん ことばでしょ。ことばがわからないと何をするにも不便だもの。 さやかちゃんイラスト
ひかるくん そういえば、お店の看板とか商品の説明に、英語や中国語で書かれたものをよく見るよね。
げんちゃん 駅とか電車の中でも、中国語や韓国語で書かれた案内や注意書きを見るよ。意味はよくわからないけど。
えりちゃん 電車の車内放送で、日本語の後に中国語で放送していたのを聞いたこともあるわ。
ピグマはかせ 中国語か韓国語かは、ことばの響きからもどっちなのかはわかるよね。韓国語の文字は「ハングル」ということも覚えておこう。駅や電車の案内は、以前は日本語と英語だけのところが多かったけど、日本に来る人の4人に3人は中国語か韓国語を使う人だから、四つの言語で書いてあるほうが親切だよね。
げんちゃん 特に東京は鉄道路線が複雑だから、乗り換えに迷うと思うよ。 げんちゃんイラスト
ピグマはかせ そこで最近は、「ナンバリング」といって、各駅に記号をつけて、路線図にもその記号を使うようになってきたよ。たとえばJR山手線の新宿駅は駅名のところに「JY17」と書かれているよ。JYは路線記号で、山手線のこと。JRの「J」と山手線の「Y」だね。17は東京駅を1番目として、左回り(内回り)に数えて17番目の駅という意味だよ。これなら「新宿」や「山手線」の漢字が読めなくてもわかるよね。
ひかるくん たとえば、目的地の施設が新宿にあるなら、その施設のパンフレットやホームページに「JY17」と書いてあれば、そう書いてある駅で降りればいいよね。
ピグマはかせ それから「ピクトグラム」という絵文字での案内表示も増えてきたよね。「→」と一緒に、たとえばトイレの絵文字があれば、その場所がわかるよね。ほかにもコインロッカー、エレベーター、案内所など、いろいろなピクトグラムがあって、外国でも似たような形が使われているよ。
えりちゃん それならどの国の人でもわかるわね。
ピグマはかせ わたしたちも外国に行ったとき、「読めない文字での案内しかなかったら」と思うと不安だよね。外国人の立場になってみると、なぜ必要なのかよくわかるはず。ピクトグラムは、人が集まるところにたくさん使われているから、どんなところにあるか、出掛けたときに注意して見てみるといいよ。

保護者の方へ

 日本を訪れる外国人旅行客は年々増え続け、今年は3000万人に達するだろうといわれています。ただ、外国人の増加に伴ってトラブルが増えてきたのも事実です。多くは習慣の違いによって起こるもので、観光地などでは、マナーについての注意を促す案内板やパンフレットを多言語で作成した結果、トラブルが減ったケースが多いそうです。観光立国を推進する日本では、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年に、日本を訪れる外国人を4000万人にする目標を掲げています。目標を達成し、増えた外国人を気持ち良く「おもてなし」するためには、案内表示を多言語化するだけでなく、文化の違いを考えた受け入れ環境の整備も併せて進めることが必要です。

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