受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

おしえてピグマはかせ

サピックスの通信教育・ビグマキッズくらぶ おしえてピグマはかせ

 「ピグマキッズくらぶ」は、小学1年生から4年生のために開発されたサピックスの通信教育です。そのテキストでおなじみのピグマはかせが、皆さんがふだん疑問に思っていること、不思議に思っていることにお答えします。
 今回は雲のお話です。白い綿のように青空に浮かんでいるものもあれば、空全体を覆う黒っぽいものもありますね。そのときの気象状況によって見られる雲はさまざまですが、どのようにしてできるのでしょうか。

雲はどうやってできるの?

雲は「水の粒」の集まり

えりちゃん お昼休み、校庭に出て空を見たら、白い雲の塊がたくさんつながっていて、とてもきれいだったわ。 えりちゃんイラスト
ピグマはかせ 「うね雲」かもしれないね。空の低いところにできる層積雲という雲で、畑の盛り土(うね)のように見えるからそう呼ばれるんだ。「くもり雲」とも呼ばれていて、その雲が出ると、曇りになりやすいんだよ。
げんちゃん ふーん。雲っていろいろな形をしていて不思議だよね。どうやってできるのかな。
ピグマはかせ その前に、雲は何でできていると思う?
げんちゃん 煙みたいなものじゃないの?
ひかるくん 去年の夏、山へ行ったとき、白い霧が出てきて周りが見えなくなることがあったよ。まるで雲の中にいるみたいだった。雲って、霧みたいなものじゃないかな。 ひかるくんイラスト
ピグマはかせ 実は、雲と霧は同じものでできているんだ。地面に近いところにあるのが霧で、空に浮かんでいるのが雲だよ。ひかるくんが見た霧は、ふもとからは雲に見えていたと思うよ。
ひかるくん ぼく、本当に雲の中にいたんだ。
ピグマはかせ そうだね。雲と霧はどちらも、小さな水の粒の集まりなんだよ。
えりちゃん 水の粒が下に落ちてこないで、空中に浮かんでいるってことなの?
ピグマはかせ そうだよ。直径が1ミリの100分の1ぐらいの、とても小さい粒だからね。
さやかちゃん その粒はどうやってできるの? さやかちゃんイラスト
ピグマはかせ もともと空気には、水分が気体の状態で含まれているんだ。この水分を「水蒸気」というよ。「今日は湿気がある」とか「空気が乾燥している」とかいうのは、場所や時間によって水蒸気の量が違うからなんだ。水蒸気は目に見えないけれど、空気が冷えると空気中のちりとくっついて、水や氷の粒になるんだ。この水や氷の粒がたくさん集まってできたのが雲や霧なんだよ。
ひかるくん 水蒸気は目には見えないけれど、水や氷の粒になってたくさん集まると、雲や霧として目で見られるようになるんだね。
ピグマはかせ そう。寒いところにいると、吐く息が白くなるよね。これは吐く息にも水蒸気が含まれているから。36度くらいの口の中から出た息が外の冷えた空気に触れ、小さい水の粒になって白く見えるんだ。雲も同じだね。

冬の日本海側で雪がたくさん降るわけ

げんちゃん どういうときに雲ってできるの? げんちゃんイラスト
ピグマはかせ 太陽の熱によって海や川の水が暖められると、水は蒸発して水蒸気になるけれど、その水蒸気が空の高いところに運ばれると、どうなると思う? たとえば、風が山にぶつかったとき、空気の塊が斜面に沿って上がる。この空気の塊に水蒸気が多く含まれていると、高いところは温度が低いから、冷やされて水や氷の粒になり、雲ができるんだ。
さやかちゃん 雲は上に向かって吹く風があると、できやすいってことなの?
ピグマはかせ そうだよ。雲の中に水の粒がたくさんあると、粒どうしがぶつかって大きな水滴ができ、浮かんでいられなくなると雨になって落ちてくるんだ。雲の中に氷の粒があるときは雪になる。地上付近の気温が低ければ、雪のまま落ちてくるんだよ。
えりちゃん 雪って日本海側の地域でたくさん降るけど、それはどうしてなの?
ピグマはかせ 日本海の西にあるユーラシア大陸には、シベリアというとても寒い地域があって、冬はそのシベリア方面から日本に冷たい風が吹いてくるんだ。その風が日本海を渡っている間に暖められ、同時に海面から水蒸気をたくさん吸収するので、海上では雲がどんどんできていく。そうやって、水分をたっぷり含んだ風が日本列島の中央を走る山脈にぶつかると、さらに雲が発達して、雪や雨を降らせるんだよ。
ひかるくん 太平洋側の地域では、冬でもあまり雪は降らないよね。晴れた日が多いよ。
ピグマはかせ 日本海側に雪を降らせることで、風は水分を失う。そうやって、山を越えた後には乾いた風になるので、太平洋側では乾燥した晴れの日が続くんだ。

雲ができるしくみ

保護者の方へ

 雲はどこでも見ることができる、最も身近な自然現象の一つです。雲の発生と同じ原理の現象は、日常生活のなかでもよく見られます。たとえば、暖房の効いた部屋の窓の内側に付く露は、部屋の中の暖かい空気に含まれていた水蒸気が、外の冷たい空気に触れている窓で冷やされて、水になったものです。暑い日に冷たい飲み物を入れたコップに水滴が付くのも、コップの表面に触れた空気が冷やされて、空気中の水蒸気が水滴に変化したからです。
 どんな雲ができるかは、そのときどきの気象によって変わります。たまには空を見上げ、雲から天気を予想してみるのも楽しいものです。

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