受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

おしえてピグマはかせ

サピックスの通信教育・ビグマキッズくらぶ おしえてピグマはかせ

 「ピグマキッズくらぶ」は、小学1年生から4年生のために開発されたサピックスの通信教育です。そのテキストでおなじみのピグマはかせが、皆さんがふだん疑問に思っていること、不思議に思っていることにお答えします。
 今回は「少子高齢化」のお話です。日本では総人口に占める子どもの割合が減る一方、お年寄りの割合が増える「少子高齢化」が進んでいます。これにより、どんな問題が起きているのでしょうか。

少子高齢化が進むとどうなるの?

30年間で子どもの数は3分の2に!?

げんちゃん 今度、入学してきた新1年生は人数が少なくて、クラスも2クラスなんだね。2年生までは3クラスあるのに。
えりちゃん お父さんが小学生だったときは6クラスだったとも聞いたわ。
ひかるくん この前ニュースで見たけれど、日本では子どもの数が減っているらしいよ。
ピグマはかせ そうだね。昔に比べて、15歳未満の子どもの数はずいぶん減っているよ。実際、平成元年から平成30年までの30年間で、およそ3分の2にまで減ったんだ。日本では現在、子どもの数は人口の12.0%しかいないんだよ。
さやかちゃん どうして子どもの数が減ったの? さやかちゃんイラスト
ピグマはかせ 一番の理由は、結婚しない人が増えてきたこと。結婚するにしても、その年齢が高くなっている。結婚が遅くなれば、何人も子どもを産んで育てるのは大変になるからね。それに早く結婚しても、子どもを持たない夫婦が増えているんだ。
げんちゃん どうして結婚しない人や、子どもを持たない家庭が増えているの?
ピグマはかせ 一つは、経済的に心配だから。給料が少なかったり、すぐにクビになったりすると、子どもを持つことに不安になるよね。また、子どもができても働きたいのに、預かってくれる施設が少ないなど、サポートがないと安心して子どもをつくることができないよね。そんな不安から、子どもを持たない家庭も多いんだ。

問題は働く人が少なくなること

えりちゃん 子どもの数は減っているけど、逆にお年寄りの数は増えているような気がする。 えりちゃんイラスト
ピグマはかせ そのとおり。子どもの数は人口の12.0%だけど、高齢者、つまり65歳以上のお年寄りは、その2.4倍の28.6%。実は、日本は人口に占めるお年寄りの割合が、世界で最も高い国なんだ。
げんちゃん どうしてお年寄りが多いの?
ひかるくん 長生きする人が増えたからだよね。
ピグマはかせ そう。医療が発達して、以前であれば治せなかった病気が治せるようになったからね。子どもの数が減る一方で、高齢者の割合は増え続けていて、45年後の2065年には、今より10ポイントも多い38%くらいになると予測されているよ。
げんちゃん 5人に2人がお年寄りかあ。確かに多いね。だけど、お年寄りが増えるのは別に悪いことじゃないよね。 げんちゃんイラスト
ピグマはかせ 健康的に長生きできれば、とてもいいことだよね。でもお年寄りは若い人に比べて病気になりやすく、それだけ医療費が多くかかるのも事実。病院に支払う医療費は高額で、自分ですべてを払い切れるものではないんだ。そのために日本にあるのが保険制度。医療費の多くを、働く国民が納めた保険料や税金でまかなう仕組みになっている。問題はそこなんだよ。
ひかるくん お年寄りが多くなれば、必要な医療費がどんどん増えて、お金が足りなくなる心配が出てくるんだね。
ピグマはかせ 子どもの数が減るということは、将来の働き手が減るということだよね。働き手が減れば保険料を十分に集められなくなって、保険制度がうまく回っていかなくなる恐れがあるんだ。年金も同じだよ。日本では、働いている人たちから集めた保険料が、原則として65歳以上の人に、年金として支払われるシステムになっているよ。でも高齢者が増えて、支払う年金額が多くなってくると、働いている人たちの保険料だけでは、まかなえなくなってしまうんだ。
ひかるくん 医療費も年金も、働ける若い人がお年寄りを支えることで成り立っているから、お年寄りだけが増えて、働く人が減っていくのは困るということだね。 ひかるくんイラスト
ピグマはかせ そうだよ。働き手が少なくなると、経済が発展しなくなるのではないかという心配も大きいよ。そうなると、働く人の給料が下がるし、税金として国に入ってくる収入も減るよね。今の便利で豊かな生活を維持できなくなる可能性もあるんだ。
えりちゃん お年寄りが多いことが問題なのではなく、働く人が少なくなることが問題なのね。
ピグマはかせ そこで国では「一億総活躍社会」といって、若い人もお年寄りも、働きたい人が誰でも働ける社会をめざして、いろいろな取り組みをしているんだ。

2020年、子どもの割合は過去最低に

保護者の方へ

 総務省の統計によれば、子どもの数(15歳未満人口)は2020年3月1日現在、1521万人。ちなみに東京都の子どもの人口は155万人なので、全国の子どもの10分の1が東京に集中していることになります。内閣府の「高齢社会白書」によれば、65歳以上の人口の割合が最も高いのは秋田県で、県の総人口の36.4%を占めます。地方では、少子高齢化は自治体の消滅につながりかねない大きな問題になっています。ただ、首都圏も人ごとではありません。東京では、介護にかかわる施設や働き手が不足しており、将来的には介護を受けたくても受けられない「介護難民」が増えると予想されているのです。少子高齢化は、国民全体で考えるべき問題といえるでしょう。

ページトップ このページTopへ