受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

おしえてピグマはかせ

サピックスの通信教育・ビグマキッズくらぶ おしえてピグマはかせ

 「ピグマキッズくらぶ」は、小学1年生から4年生のために開発されたサピックスの通信教育です。そのテキストでおなじみのピグマはかせが、皆さんがふだん疑問に思っていること、不思議に思っていることにお答えします。
 今回は地球の自転のお話です。地球は地軸を中心に、1日に1回転、休むことなく回り続けています。どうして地球は回っているのでしょうか。また回っていることを感じられないのはなぜでしょうか。

地球はどうして自転しているの?

こまは回してもやがて止まるが…

げんちゃん 明日、家族でスケートに行くんだ。楽しみだなあ。早く明日にならないかなあ。夜があっという間に過ぎてくれたらいいのに。 げんちゃんイラスト
さやかちゃん それは無理ね。地球はいつも同じスピードで回っているもの。
げんちゃん わかっているよ。でも不思議だよね。どうして地球は回っているんだろう。
ピグマはかせ 地球は、北極と南極を結んだ軸を中心に1日1回転していて、これを地球の「自転」というよ。太陽に照らされているときが昼、太陽の光が当たらないときが夜になる。それが毎日繰り返されているんだ。
ひかるくん どうして地球はそうやって回り続けているの? これがこまなら、回っているうちにだんだん回転が遅くなって、最後は止まって倒れるよね。地球は何の力で回っているんだろう。 ひかるくんイラスト
ピグマはかせ 何の力もはたらいていないよ。地球は何かの力で自転しているわけではないんだ。
さやかちゃん そうなの? じゃあどうして回り続けていられるの?
ピグマはかせ 回転運動に限らず、すべての運動している物体は、それを邪魔する力がはたらかない限り、ずっと同じ運動を続けるんだ。これを「慣性の法則」というよ。地球の自転も同じで、回転を止めようとする力がはたらかないから、回り続けているんだ。
えりちゃん じゃあ、こまはどうして止まるの?
ピグマはかせ こまを台に置いて回すと、こまの軸は台に接しているよね。ここに摩擦の力がはたらいて、こまの動きを止めようとするんだ。でも地球は宇宙空間にあって、どこにも接していないよね。摩擦の力がはたらく部分がないから、そのまま同じ勢いで回り続けているんだ。

地球は生まれたときから回っている

えりちゃん でも、最初に回り始めたのは、何かの力がはたらいたからでしょ? 地球はいつから回っているの? えりちゃんイラスト
ピグマはかせ 地球ができたときからだよ。地球は約46億年前、星のもとになるガスやチリが集まって誕生したといわれているよ。これらは渦を巻きながら集まるので、地球も誕生した瞬間から回転しているんだ。
げんちゃん 地球が回っているのを感じないのはどうして? 回るときに地面が揺れたりはしないよね。
さやかちゃん 24時間で1回転するなら、そんなにゆっくり回っているわけではないよね。 さやかちゃんイラスト
ピグマはかせ 地球は1日24時間かけて1回転するけれど、どのくらいのスピードで回っているかは場所によって違うよ。北極や南極に近づけば近づくほど、1周の距離が短くなるから、速さは遅くなるよね。日本ぐらいの場所で時速1400キロくらい。いちばん速く回るのは、1周の距離がいちばん長い赤道上だよ。赤道上にいる人は、だいたい時速1700キロの速さで、地球と一緒に回っていることになるんだ。
げんちゃん 新幹線の最高時速が約320キロ、ジェット旅客機でも1000キロにはならないから、想像できないくらいのスピードだね。そんなに速く回っているのに感じないなんて不思議だよ。
ピグマはかせ たとえば、新幹線に乗っているときは、振動で揺れるし、飛行機に乗っていても、窓の外の景色が変化するから、動いているのを感じられるよね。でも、もし振動がなく、景色も変わらなかったとしたら、どうだろう。
えりちゃん 動いているっていう実感がないかも。
ピグマはかせ 地球の自転もそんな感じだよ。地球は宇宙空間で動いているから振動しないし、人も、周りの建物も、山も海も空気も、全部同じスピードで一緒に動いているので、時速1700キロで動いていても、そうは感じられないんだ。だから昔の人は、太陽や月が東から昇って西に沈むのを見て、地球じゃなくて太陽や月のほうが動いていると思ったんだね。
ひかるくん ぼくたちは、地球が動いているのを知っているけれど、朝日は自分で「昇っている」ように見えるし、夕日は「沈んでいる」ように見えるなあ。
ピグマはかせ そうだね。太陽も月も夜空の星も、みんな東から出て西に沈んでいくように見えるよね。空全体が東から西に動いているように見えるのは、地球が西から東に1日1回転しているからだよ。

太陽系の惑星がひと回り(自転)するのにかかる時間

※金星は太陽系のほかの惑星とは逆方向に回っている

保護者の方へ

 地球が自転していることを初めて実験で証明したのは、フランスの物理学者レオン・フーコーだといわれます。フーコーは1851年、パリで振り子を使った公開実験を行いました。振り子は運動を始めると、同じ方向に振れ続け、その方向は変わらない性質があります。しかし、実際に、長い弦を持つ周期の長い振り子を使って、長時間振れ続けさせると、振り子の動く向きは、時計回りに少しずつずれていきます。その理由は、地球そのものが回っているため。フーコーはこのことを実験によって証明しました。「フーコーの振り子」は、都内なら国立科学博物館や、葛飾区郷土と天文の博物館などに設置されています。機会があったらぜひ見学してみてください。

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