さっぴーの社会科見学へ行こう!
今からおよそ80年前。太平洋戦争が始まり、戦地の兵士だけではなく、一般の人々も大変な苦労を重ねたんだ。九段下にある「昭和館」は、そんな戦争の記憶を後世に残すための国立の施設。昭和10(1935)年から昭和30年代ごろまでの国民生活に光を当て、さまざまな実物資料を展示するなどして、戦中・戦後の労苦を伝えているんだ。
戦後の日本の「闇市」で、標準価格の264倍で売買されたという記録があるものは、次のうちどれでしょう?
①白米 ②砂糖 ③塩

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「264倍って、とんでもない値段ね。朝市で新鮮な野菜や魚を安く買ったことがあるけれど、闇市では物の値段が高かったってこと?」 |
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「そうだよ。というのも、戦後の日本は空襲で焼け野原になったこともあって、物資が絶対的に不足していたんだ。特に都市部では、政府から配給されるわずかな食料だけでは生きていけず、多くの人が餓えていたんだ。そんな状況下で各地に誕生したのが、非合法の自由市場である闇市。人々は闇市に押しかけて、割高でも食料を確保しようとしたんだよ」 |
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「なるほど。でも、264倍でも欲しがられたものは何だろう。きっと、それがないと生きていけないものだね。塩かな?」 |
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「残念。正解は砂糖だよ。お米は主食だし、塩も、これがないと人間は生きていけないけど、いずれも国内で生産できたから、なくなることはなかった。これに対して、砂糖は戦前からかなりの量が台湾など南方で生産されていて、戦争が始まると日本に運ぶことが難しくなった。そうやって、砂糖が届かず、値段もどんどん上がっていったんだ。もちろん、お米も塩も高価だったよ。昭和20年の調査によると、精米した白米は標準価格の132倍、塩は20倍という記録が残っているよ」 |
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「お米が132倍!? 基本的な食料や調味料が手に入らなかったなんて、大変だっただろうね」 |
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「それじゃ、今回は『昭和館』に行ってみようか。ここは戦中・戦後の国民生活について紹介する施設で、貴重な実物資料をたくさん見ることができるんだ」 |
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「平和を守るためにも、戦争について知ることは大切だもんね。さっそく出掛けてみよう!」 |
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