受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さっぴーの社会科見学へ行こう!

社会科見学へ行こう!

第148回 渋沢栄一記念館

 渋沢栄一といえば、明治時代から大正時代にかけて活躍した日本を代表する実業家。現代まで続くたくさんの有名企業の設立にかかわっていて、現在放映中の大河ドラマの主人公としても注目を集めているよね。そんな渋沢栄一の生誕の地である埼玉県深谷市には、「渋沢栄一記念館」があるんだ。展示資料を通じて、企業の設立、福祉や教育、国際交流にも熱心だった渋沢栄一の生涯をたどることができるよ。

さっぴーからクイズだよ

「近代日本経済の父」と呼ばれる渋沢栄一。彼が最初につくった企業は、次のうちどれでしょう?
①商社 ②銀行 ③ホテル

女の子 「渋沢栄一は、明治時代から大正時代にかけて、たくさんの会社や団体をつくった人だよね。文明開化の時代には西洋からたくさんのものが入ってきたイメージがあるから、最初につくったのは商社かな?」
男の子 「そうかも! 当時の日本は『欧米に追いつけ、追い越せ』で近代化を進めて、外国からさまざまな工業製品を輸入する一方、生糸などの輸出にも力を入れたよね。渋沢栄一も『まずは貿易』と考えたんじゃないかな」
さっぴー 「すごい、2人ともよく勉強しているね。確かに、渋沢栄一は生糸の生産にも縁が深くて、世界遺産の富岡製糸場の設立も主導したんだ。でも、彼が最初につくった会社は②の銀行だったんだよ」
女の子 「え、銀行? そうか、お金にまつわる制度を整えることも、近代化のためには大事よね」
さっぴー 「そのとおり。渋沢栄一は27歳だった1867年に、ヨーロッパ視察の機会を得て、現地の議会や会社、病院などの仕組みを学んで帰国したんだ。その後、官僚としてしばらく働いた後、1873年に実業家として第一国立銀行を設立。これは現在のみずほ銀行で、日本初の株式会社の一つでもあるんだ。以降、次々と会社を創設し、設立などにかかわった会社は500社以上にも及ぶんだ」
男の子 「すごい数だね。さすがは『近代日本経済の父』だ」
さっぴー 「本当だね。それじゃ、今回は『渋沢栄一記念館』に行ってみよう。ここは、渋沢栄一の故郷である埼玉県深谷市にある施設で、展示資料がたくさんそろっているほか、精巧な渋沢栄一のアンドロイドにも会えるんだよ」
女の子 「アンドロイドもいるの!? すごいわ、見てみたい!」
21年10月号 さっぴーの社会科見学へ行こう!:
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