受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さっぴーの社会科見学へ行こう!

JAXAとの連携企画も充実 相模原市立博物館 にやってきました!

台地の生いたち

女の子 「まずは常設展の『自然・歴史展示室』からスタート。最初の展示は、相模原台地の地形や地質について。へえ、段丘が続くこの土地は、今から10~1万年前に誕生したんだ。当時を象徴する生物として、マンモスの頭の骨の化石も展示されているわ」

男の子 「壁には地層のはぎ取り標本が並んでいる。分厚い関東ローム層の間に、箱根山からの火砕流や、富士山からの泥流などの帯が確認できるよ」
女の子 「地層に含まれる岩石も紹介されているよ。玄武岩、れき岩など、同じように見えても性質が違うのね」
男の子 「相模原台地の地形模型もあるね。海面変動と地殻変動が複雑にからみ合って、相模川の扇状地が階段のような地形の段丘に変化したんだって」

郷土の歴史

男の子 「次は、歴史の紹介だね。相模原市内には、約2万年前の旧石器時代の田名向原遺跡があるんだ。このころ、獲物のヘラジカなどを追って、原始の人々は相模原にやってきたんだね」

女の子 「あっ、縄文土器! これらの多くは市内の縄文時代中期の遺跡などから出土したもので、特徴は装飾が立体的なこと。こういうデザインの縄文土器を『勝坂式』と呼ぶのね」
男の子 「人の顔が表現された土器やミニチュアの土器もあるけど、何に使われたんだろう。想像が膨らむね」
女の子 「仏教関連の展示物も並んでいるわ。これは、鎌倉時代中期の僧侶の一遍上人の像。市内の無量光寺の本尊を複製したものなのね」
男の子 「見て、実物大の開拓農家の模型があるよ。あれ? かやぶき屋根に花が咲いている。なるほど、当時は補強する目的で、アヤメ科の花を屋根の上に植えたんだって」
女の子 「昭和時代初期の豪農のお屋敷全体を復元した模型もある。この旧清水家では、農作業のほかに養蚕も行っていて、ニワトリやブタまで飼っていたのね」
さっぴー

くらしの姿

女の子 「本物の農家の物置を移築して展示しているわ。たくさんの道具が納めてあって、農家の日常がうかがえるね」

男の子 「たくさんの昔の農具や養蚕の歴史なども紹介しているよ。くわ一つをとっても、地域によっていろいろな形があるんだな」

発見 養蚕で栄えた相模原

 昭和時代の初めごろまでの相模原は、神奈川県内でも特に養蚕が盛んな地域だったんだ。館内では養蚕の手順や道具、信仰との結び付きなどについて細かく解説しているよ。

22年8月号 さっぴーの社会科見学へ行こう!:
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