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  • 18年12月号 [入試に出る時事問題]これだけは知っておこう! さぴあニュースバンク

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さぴあニュースバンク 2018年10月

1 月曜日 科学 スウェーデンのカロリンスカ研究所は、今年のノーベル医学・生理学賞を京都大学の本庶佑特別教授ら2人に授与すると発表した。 もっと詳しく参照
8 月曜日 環境 「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)が「1.5℃特別報告書」を発表した。それによると、世界の平均気温は18世紀後半の産業革命の前に比べて、すでに1度上昇しているという。パリ協定では産業革命以降の気温上昇を、できれば1.5度以内に抑えることを目標としているが、地球温暖化がこのまま進むと、早ければ2030年にも1.5度上昇することになると予測している。また、気温の上昇が1.5度に抑えられたとしても、2100年までには南極などの氷が解けて海面が最大77センチ上昇するとも警告している。
11 木曜日 社会 中央区築地から江東区豊洲に移転した東京都中央卸売市場(豊洲市場)が開場した。 もっと詳しく参照
12 金曜日 文化 チェコの首都プラハで9日からこの日まで開かれていた第42回世界オセロ選手権で、小5の福地啓介六段が初優勝した。11歳128日での優勝は、1982年の第6回大会で当時15歳の谷田邦彦さんが打ち立てた最年少優勝記録を36年ぶりに塗り替えたことになる。
15 月曜日 政治 安倍首相はこの日の臨時閣議で、現在は8%の消費税の税率を、予定どおり来年10月1日から10%に引き上げる考えを示した。同時に、消費が減って景気が落ち込むことを防ぐための対策を検討するよう関係閣僚に指示した。
17 水曜日 文化 高校生棋士の藤井聡太七段は、第49期新人王戦決勝三番勝負の第2局で出口若武三段に勝ち、優勝を決めた。新人王戦での16歳2か月での優勝は、1987年に森内俊之九段(当時四段)が打ち立てた17歳0か月という最年少記録を31年ぶりに塗り替えたことになる。
18 木曜日 環境 水鳥の生息地として国際的に重要な湿地を守る「ラムサール条約」に、東京都江戸川区の「葛西海浜公園」と、宮城県南三陸町の「志津川湾」が新たに登録された。これで国内の登録湿地は52か所になった。葛西海浜公園は東京都内からは初の登録で、志津川湾は海藻が生い茂る藻場としては国内初の登録となった。
19 金曜日 科学 現地時間のこの日午後10時45分(日本時間20日午前10時45分)、日本の水星磁気圏探査機「みお」が、南アメリカにあるフランス領ギアナのギアナ宇宙センターから打ち上げられた。「みお」は一緒に打ち上げられたヨーロッパの水星表面探査機「MPO」と合体したまま水星に向かい、2025年12月に水星に到着してから分離して、それぞれ水星を周回しながら観測を行うことになっている。
20 土曜日 国際 アメリカのドナルド・トランプ大統領は、アメリカが旧ソ連(現ロシアなど)と1987年に結んだ中距離核戦力(INF)全廃条約を破棄する方針を表明した。その理由として、ロシアがこの条約で禁止されているミサイルを開発し、配備していることを挙げているが、この条約に縛られない中華人民共和国(中国)も意識したとみられる。これにより、冷戦時代のような軍備拡大競争が再び始まる恐れが出てきた。
23 火曜日 文化 現在、日本が世界文化遺産に推薦中の「百舌鳥・古市古墳群」の一つで、大阪府堺市にある日本最大の前方後円墳「大仙(大山)古墳」(仁徳陵古墳)について、宮内庁と同市はこの日から発掘調査を始めた。歴代天皇や皇族の陵墓は宮内庁が管理しており、一般の人の立ち入りは禁止されている。発掘調査もこれまでほとんど行われてこなかった。こうした陵墓の発掘調査を宮内庁と地元自治体が共同で行うのはこれが初めて。宮内庁は大仙古墳を仁徳天皇の墓としているが、誰が葬られているのか、学術的には確定していない。
26 金曜日 国際 前日から中国の北京を訪れていた安倍首相はこの日、習近平国家主席と会談し、技術革新、知的財産権の保護、第三国でのインフラ整備など、さまざまな分野で両国が協力していくことに合意した。また、来年には習氏の国家主席としての初の訪日実現をめざすことになった。日本から中国への政府開発援助(ODA)は今年度で終了することも伝えた。
31 水曜日 経済 政府は、これに参加する11か国の間で関税の撤廃や経済活動のルールの共通化などをめざす「包括的及び先進的な環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP=TPP11)」が、今年12月30日に発効すると発表した。この日、オーストラリアが国内手続きを終え、批准した国が発効に必要な過半数の6か国に達したため。

がんの「第四の治療法」を発見本庶佑教授にノーベル賞

日本のノーベル賞受賞者
氏 名賞の名称
1949湯川 秀樹物理学賞
1965 朝永 振一郎物理学賞
1968川端 康成文学賞
1973江崎 玲於奈物理学賞
1974佐藤 栄作平和賞
1981福井 謙一化学賞
1987利根川 進医学・生理学賞
1994大江 健三郎文学賞
2000白川 英樹化学賞
2001野依 良治化学賞
2002小柴 昌俊物理学賞
田中 耕一化学賞
2008南部 陽一郎物理学賞
小林 誠物理学賞
益川 敏英物理学賞
下村 脩化学賞
2010根岸 英一化学賞
鈴木 章化学賞
2012山中 伸弥医学・生理学賞
2014赤﨑 勇物理学賞
天野 浩物理学賞
中村 修二物理学賞
2015大村 智医学・生理学賞
梶田 隆章物理学賞
2016大隅 良典医学・生理学賞
2018本庶 佑医学・生理学賞

※南部陽一郎さんと中村修二さんは日本出身だが、アメリカ国籍を取得

 スウェーデンのカロリンスカ研究所は10月1日、今年のノーベル医学・生理学賞を京都大学の本庶佑特別教授ら2人に授与すると発表しました。日本のノーベル賞受賞者はこれで26人となります(日本出身だが、アメリカ国籍を取得した人物を含む)。なお、2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏は日本人として生まれましたが、幼いころにイギリスに移住し、イギリス国籍を取っています。

 今回の医学・生理学賞の授賞理由は「免疫抑制の阻害によるがん療法の発見」です。免疫とは細菌やウイルス、がん細胞など体内の「異物」を攻撃して体を守ろうとする仕組みのことで、これをがんの治療に応用したのです。

 がんを治療する方法は大きく分けて三つあります。手術でがん細胞を取り除く「手術療法」、放射線を当ててがん細胞を少なくしたり消滅させたりする「放射線療法」、抗がん剤を投与してがん細胞を少なくしたり消滅させたりする「化学療法」です。しかし、手術は体を傷つけることになる、抗がん剤は副作用を起こす可能性があるなど、どの治療法にも一長一短があります。

 そこで本庶教授は、そもそも体に備わっている免疫の仕組みを利用してがんを治せないだろうかと考えたのです。いわば「第四の治療法」です。免疫にかかわる細胞のなかには、異物を攻撃する「キラーT細胞」があります。本庶教授はこれに「PD-1」というブレーキボタンのようなものがついていることを発見しました。キラーT細胞は自分の体の細胞を攻撃してしまうことがありますが、そのとき、自分の細胞は腕のようなものでキラーT細胞のブレーキボタンを押して攻撃されないようにします。ところが、がん細胞もこのボタンを押すことができるのです。すると、キラーT細胞はがん細胞を異物ではないと判断し、攻撃するのをやめてしまいます。この仕組みを解明した本庶教授は、キラーT細胞のブレーキボタンにくっついて、がん細胞がそこを押せないようにする免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」を開発。これがノーベル賞の受賞につながりました。

築地市場が83年の歴史に幕江東区に豊洲市場が開場

築地市場と豊洲市場

※11月4日、豊洲ー晴海ー築地間が暫定開通。全線開通は2022年度の予定。

 10月11日、中央区築地にあった東京都中央卸売市場(築地市場)が約2キロ南東の江東区豊洲に移転し、「豊洲市場」として開場しました(築地市場は10月6日に営業を終了)。

 都内に11か所ある中央卸売市場では、卸売業者が国内外の産地から集めた魚、野菜、果物などに、競りや相対取引で値段をつけ、仲卸業者に売ります。仲卸業者はそれを小売店に販売します。競りとは、魚などを買いたい人に、いくらまで出せるかを競争させ、最も高い値段をつけた人に売るという仕組みです。一方、売り手と買い手が直接交渉して値段を決めるのが相対取引です。いずれもその時々の状況を反映した適正な値段をつけるのに役立っています。

 また、魚などは国内外から大量に中央卸売市場に届くため、欲しい人に安定的に供給できるほか、決まった場所で取引することにより、流通コストを下げられるというメリットもあります。さらに、市場内で取引される食品を衛生面からチェックする役割もあり、消費者の安全な食生活を支えています。

 なかでも築地市場は世界最大級の卸売市場といわれ、「Tsukiji」は世界的なブランドとなりました。近年では外国人観光客の姿が目立つようになっています。83年前の1935年に開場し、1980年代までの取扱量の増加に増改築を重ねて対応してきましたが、手狭になっていました。しかも、老朽化も進んだため、築地から程近く、より広い土地が確保できる豊洲に移転する方針が2001年に決まったのです。

 ところが、その候補地は工場跡地で、当初から土壌汚染が危惧されていました。実際、環境基準を大幅に上回る有害物質が検出されたため、汚染対策工事をしたうえで、2016年11月に開場することになりました。しかし、その後も汚染対策の不備が見つかり、小池百合子知事は移転の延期を決定。予定から約2年遅れた今年10月、ようやく開場にこぎ着けたというわけです。

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