受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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  • 19年9月号 [入試に出る時事問題]これだけは知っておこう! さぴあニュースバンク

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さぴあニュースバンク 2019年7月

1 月曜日 環境 日本は肉などを売る目的でクジラを捕る商業捕鯨を31年ぶりに再開した。昨年12月に国際捕鯨委員会(IWC)から脱退することを決め、前日の6月30日に脱退した日本は、南極海や北太平洋などで行っていた、クジラの生息頭数などを調べるための調査捕鯨をやめる代わりに、日本近海での商業捕鯨を始めることにしたもの。この日は北海道の釧路港と山口県の下関港から捕鯨船団が相次いで出港した。
6 土曜日 文化 旧ソビエト連邦(ソ連)の国アゼルバイジャンで開かれていた国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は、「百舌鳥・古市古墳群」(大阪府堺市・羽曳野市・藤井寺市)を世界文化遺産に登録することを決定した。 もっと詳しく参照
8 月曜日 文化 原則として小学生を対象とする「英才特別採用推薦棋士」として、今年4月1日に史上最年少の10歳0か月で囲碁のプロ棋士となった仲邑菫初段が、大阪市内で行われた公式戦第2戦で、田中智恵子四段(67歳)を破って初勝利を挙げた。10歳4か月での初勝利も最年少記録。なお、10日には人工知能(AI)とも対局したが、敗れた。
9 火曜日 政治 国がハンセン病患者に対して誤った隔離政策を長年にわたって続けたため、患者本人だけでなく、家族も就職や結婚などで深刻な差別を受けたとして、家族らが国に損害賠償を求めた裁判で、熊本地方裁判所は先月28日、国に総額3億7000万円余りの損害賠償の支払いを命じる判決を下した。その判決について、安倍晋三首相はこの日、控訴しないと表明した。控訴とは判決に納得がいかず、上級裁判所に審理のやり直しを求めること。これにより、国は政策の誤りを認めたことになり、安倍首相は24日、元患者の家族らに面会して直接謝罪した。ハンセン病はらい菌によって引き起こされる慢性の感染症で、かつては不治の病とされていたが、感染力は非常に弱いうえ、抗生物質による治療で完治することがわかっている。
10 水曜日 社会 総務省が住民基本台帳に基づく人口動態調査の結果を発表した。それによると、今年1月1日時点での国内の日本人は約1億2477万6000人で、前年に比べて約43万人減った。また、日本に住む外国人は約266万7000人で、総人口に占める割合が初めて2%を超えた。
11 木曜日 科学 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は探査機「はやぶさ2」がこの日の午前10時6分に、小惑星「Ryugu(リュウグウ)」への2度目のタッチダウン(接地)に成功し、リュウグウの表面に露出した物質(砂や石)を採取したと発表した。「はやぶさ2」は今年4月5日、「リュウグウ」の表面に人工クレーターを生成させていた。これは「リュウグウ」の地下の物質を露出させるためのもので、今回のタッチダウンの狙いはその物質を採取することだった。地下にあった物質は太陽の光や放射線で風化しておらず、約46億年前に太陽系が誕生したころのままの状態を保っていると考えられるため、それを地球に持ち帰って分析すれば、太陽系の成り立ちや生命誕生の謎に迫れる可能性がある。採取した物質を積んだ「はやぶさ2」が地球に帰還するのは来年末の予定。
14 日曜日 スポーツ テニスのウィンブルドン選手権のジュニア男子シングルス決勝で、16歳の望月慎太郎選手がスペインのカルロス・ヒメノバレロ選手を破って初優勝した。これにより、望月選手は翌日発表された男子ジュニア世界ランキングで1位になった。
20 土曜日 社会 朝鮮半島の南西を進んでいた台風5号から暖かく湿った空気が入り込んだ影響で九州北部が大雨になったため、気象庁はこの日の午前10時5分、長崎県の五島市、対馬市などに「大雨特別警報」を出したが、午後4時10分までにすべて解除された。今年5月から運用が開始された5段階の「大雨警戒レベル」でも、最も危険で命を守る最善の行動が求められる「レベル5」とされた。
21 日曜日 政治 第25回参議院議員通常選挙の投票・開票が行われ、連立政権を構成する与党の自由民主党(自民党)と公明党が勝利した。 もっと詳しく参照
24 水曜日 国際 イギリスの保守党の新しい党首に選ばれたボリス・ジョンソン前外務大臣がテリーザ・メイ氏に代わり、首相に就任した。メイ氏はイギリスのヨーロッパ連合(EU)からの離脱をめぐる混乱の責任を取り、6月に保守党党首を辞任していた。ジョンソン首相は離脱推進派であり、EUと再交渉して離脱の条件などについて合意できなかったとしても、EUが首脳会議で新たな離脱期限とした10月末には必ず離脱すると主張している。

古代の権力者の墓49基から成る大阪府の古墳群が世界遺産に

 カスピ海の西に位置するアゼルバイジャンで開かれていた国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は、7月6日、大阪府南部にある「百舌鳥・古市古墳群」(大阪府堺市・羽曳野市・藤井寺市)を世界文化遺産に登録することを決定しました。これで日本の世界遺産は23件(文化遺産19件、自然遺産4件)になりました。

 登録が決まったのは、墳丘の長さが486メートルと日本一の前方後円墳「大仙(大山)古墳」(堺市、百舌鳥古墳群)や、墳丘の長さが425メートルと2番目に大きい「誉田御廟山古墳」(羽曳野市、古市古墳群)など49基。内訳は、百舌鳥古墳群が23基、古市古墳群が26基です。墳丘の長さは400メートルを超えるものから20メートル程度のものまであり、形も前方後円墳(前が方形=四角形、後ろが円形。人物が葬られている石室があるのは円形部分)、円丘に小さな方形の張り出しがついた「帆立貝式古墳」、方墳、円墳とさまざまです。

 これらの古墳は4世紀後半から5世紀後半にかけて造られた、ヤマト政権の有力者の墓とされています。当時、大王(後の天皇)や豪族(その地域で強い勢力を誇る一族)が亡くなると、大きな墓を造る風習がありました。そのような墓はたくさんの人を動員できる権力がなければ造れません。大きな墓はいわば権力の象徴だったわけで、それを国内だけでなく、外国からの使節にも見せつける狙いがあったようです。

 今回、登録が決まった古墳のうち29基は、皇室の祖先の墓である「陵墓」などとされています。そのため、宮内庁が管理し、これまで発掘調査もほとんど行われてきませんでした。宮内庁は大仙古墳を「仁徳天皇陵」と、誉田御廟山古墳を「応神天皇陵」と、それぞれ呼んでいますが、葬られているのが本当にその天皇であるかどうか、学問的に証明されているわけではありません。だからこそ学者はそれぞれの古墳を葬られているとされる人物名では呼ばず、その古墳がある場所の地名で呼んでいるのです。しかし、このことは登録の可否には影響しなかったようです。

「改憲勢力」は3分の2に届かず参議院議員通常選挙で与党が過半数

今回の選挙での党派別の当選者数
  政党名 今回の当選者数 新勢力
選挙区 比例区
与党 自由民主党
(自民党)
38 19 57 113
公明党 7 7 14 28
野党

その他
立憲民主党 9 8 17 32
国民民主党 3 3 6 21
日本維新の会 5 5 10 16
日本共産党 3 4 7 13
社会民主党
(社民党)
0 1 1 2
れいわ新選組 0 2 2 2
N国※ 0 1 1 1
諸派 0 0 0 0
無所属
(改憲賛成)
0 0 3
無所属
(野党系)
9 9 14
  74 50 124 245

※NHKから国民を守る党

 7月21日、第25回参議院議員通常選挙の投票・開票が行われ、124人の議員が選ばれました。今回から定数が変更されたため、改選されなかった議員は121人です。この結果、議員は全部で245人となり、123人で過半数、164人で3分の2以上となります。

 まず、与党の自由民主党(自民党)と公明党からは71人が当選しました。改選されなかった70人と合わせて141議席となり、過半数を確保しました。

 今回の争点の一つは、日本国憲法第9条に自衛隊を明記するなど憲法改正の是非でしたが、野党のなかで憲法改正に積極的な「日本維新の会」からは10人が当選。非改選の6人と合わせて16議席となりました。このほか、非改選だった憲法改正賛成派の無所属議員が3人いますが、これらを全部合わせた、いわゆる「改憲勢力」は合計160人で、憲法改正の発議に必要な「総議員の3分の2」には届きませんでした。

 これは、憲法改正に慎重または反対の野党4党(立憲民主党、国民民主党、日本共産党、社会民主党)が協力して戦ったからだともいえます。都道府県単位(鳥取県+島根県、徳島県+高知県は合区)の選挙区のうち、1人しか当選しない「1人区」は32ありますが、今回、野党4党は共倒れを防ぐため、そのすべてで候補者を1人に絞ったのです。結果は自民党の22勝、野党の10勝でした。

 ところで、今回の選挙から比例区に「特定枠」という制度が導入されました。参議院の比例区は、政党名でも個人名でも投票できる「非拘束名簿式」で、各政党のなかでは個人名による票を多く獲得した候補者から順に当選となります。しかし、特定枠の候補者は個人名による票数に関係なく優先的に当選できます。

 今回、主要政党で特定枠を使ったのは自民党のみでした。鳥取県と島根県、徳島県と高知県がそれぞれ「合区」されたことにより、比例区に回った島根県と徳島県の候補者の当選を確実にするために特定枠に入れたのです。

 憂慮すべきこともありました。それは投票率が48.80%で、50%にも届かなかったこと。44.52%と過去最低を記録した1995年に次ぐ低さでした。

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