受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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  • 19年12月号 [入試に出る時事問題]これだけは知っておこう! さぴあニュースバンク

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さぴあニュースバンク 2019年10月

1 火曜日 政治 消費税の税率がそれまでの8%から10%に引き上げられた。 もっと詳しく参照
3 木曜日 科学 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、探査機「はやぶさ2」から小惑星「Ryugu(リュウグウ)」に向けて、2018年秋に投下した3台に続く4台目の小型探査ロボット「ミネルバⅡ-2」を投下したと発表した。次いで28日には、この「ミネルバⅡ-2」が狙いどおりに着陸して、「リュウグウ」の重力分布の観測に成功したとも発表。最後の任務を終えた「はやぶさ2」は年内にも地球に向けて「リュウグウ」を出発する。
8 火曜日 文化 囲碁の芝野虎丸八段が名人戦七番勝負の第5局で張栩名人を破り、4勝1敗で名人のタイトルを獲得した。芝野新名人は19歳11か月で名人になったことになるが、10代の名人は史上初。井山裕太四冠の20歳4か月という最年少記録を更新した。
9 水曜日 科学 スウェーデン王立科学アカデミーは、今年のノーベル化学賞を旭化成名誉フェローで名城大学教授の吉野彰氏ら3人に授与すると発表した。 もっと詳しく参照
12 土曜日 大型で強い台風19号がこの日の午後7時前、静岡県の伊豆半島に上陸した。記録的な大雨が予想されたため、気象庁はこの日の午後から翌13日未明にかけて、群馬・埼玉・東京・神奈川・山梨・長野・静岡・宮城・福島・茨城・栃木・新潟・岩手の1都12県に大雨特別警報を出した。平年の年間降水量の3〜4割が集中して降ったところがあったため、長野県の千曲川(信濃川の上流)や福島県・宮城県を流れる阿武隈川など、氾濫した河川が多く、約90人の死者が出た。鉄道も各地で寸断され、農業にも甚大な被害が発生した。
16 水曜日 スポーツ 国際オリンピック委員会(IOC)は2020年東京オリンピックの男女マラソンと競歩について、暑さから選手の健康を守るためだとして、競技会場を東京から札幌に移すことを検討していると発表した。札幌での開催は、10月30日から11月1日まで東京で開かれたIOC調整委員会で正式に決定した。
20 日曜日 スポーツ 日本で開かれていたラグビーワールドカップで初めて決勝トーナメント(8強)に進出した日本代表は、東京都調布市の東京スタジアムで南アフリカ共和国と準々決勝を戦ったが、ノートライに終わり、3対26で敗れた。
22 火曜日 社会 天皇陛下が即位を国内外に宣言する「即位礼正殿の儀」が皇居内の宮殿の正殿・松の間で行われた。儀式には秋篠宮ご夫妻ら皇族、三権の長(衆議院と参議院の議長、内閣総理大臣、最高裁判所長官)、国会議員、都道府県知事、各界の代表、191の国や国際機関の代表など約2000人が参列した。その後に予定されていた両陛下のオープンカーによるパレード「祝賀御列の儀」は台風の被災者に配慮し、11月10日に延期された。
25 金曜日 日本の東を北上した台風21号の影響により、千葉県を中心に関東・東北地方で激しい雨が降り、各地で河川の氾濫や浸水などの被害が発生した。死者は10人を超え、その約半数は乗っていた車ごと流されるなどしたことが原因だった。
29 火曜日 国際 イギリスが10月31日にヨーロッパ連合(EU)から離脱することになっていた問題をめぐり、EUはイギリスの要請どおり離脱を2020年1月31日までさらに3か月延期することを正式決定した。また、イギリスのボリス・ジョンソン首相が提案した、下院を解散して12月12日に総選挙を行う法案が、野党・労働党も賛成したことにより可決された。焦点は総選挙の結果に移ったことになる。
31 木曜日 社会 この日の午前2時40分ごろから、那覇市の首里城で火災が発生し、正殿・北殿・南殿などが全焼した。琉球国王の居城だった首里城は太平洋戦争ですべての建物が焼失したが、1992年に正殿が復元された。首里城跡(復元された建物ではなく、地下の遺構)は「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一つとして2000年に世界文化遺産に登録され、同年の九州・沖縄サミットでは主要8か国の首脳らがここで夕食会を開いた。首里城公園は2020年東京オリンピックの聖火リレーのルートにもなっている。

「軽減税率」を初めて導入消費税の税率が8%から10%に

 10月1日、消費税の税率がそれまでの8%から10%へと引き上げられました。税率の引き上げは2014年4月1日以来、5年半ぶりのことです。

 その目的は、社会保障の充実、子育て支援、教育の無償化のためだと政府は説明しています。しかし、税率を引き上げれば、国民は自由に使えるお金が少なくなるため、消費を控えるようになって、景気が悪くなる恐れがあります。そのため、税率の引き上げは景気の動向を慎重に見極めて行う必要があります。10%への引き上げは、当初は2015年10月1日に予定されていましたが、安倍晋三首相は景気の低迷を理由に、まず2017年4月1日に、さらに2019年10月1日に延期し、今回ようやく実行することができたのです。

 消費税は生活必需品かぜいたく品かを問わず、すべての物やサービスに一律にかかります。収入の少ない人(低所得者)ほど支出に占める生活必需品の割合が高くなりがちになるため、負担を重く感じます。このことを「逆進性」といいます。そこで、そうした人に配慮するためだとして、初めて導入されたのが「軽減税率」です。これは一部の物やサービスの税率を低く抑えることで、今回は「酒類・外食を除く飲食料品」と、「週2回以上発行される新聞(定期購読契約に基づくもの)」の税率が8%に据え置かれました。しかし、「外食」とはどこまでをいうのかは難しく、混乱も生じています。たとえば、スーパーで買った食品を自宅に持ち帰って食べるのなら税率は8%ですが、店内のイートインスペースで食べるのなら外食とみなされて、税率は10%になります。しかし、8%でお金を支払った後、イートインスペースで食べる人もいるようです。

 また、消費が落ち込まないようにするための対策も考えられました。その目玉は中小規模の小売店で、クレジットカードなどで「キャッシュレス決済」をした人に、国の負担でポイントを還元することです。期間は2020年6月30日までです。しかし、中小の小売店にはキャッシュレス決済に対応していないところが多い、最も配慮を必要とする高齢者や低所得者には、クレジットカードなどを持っていない人が少なくない、といった問題点が指摘されています。

リチウムイオン電池を開発吉野彰氏にノーベル化学賞

日本のノーベル賞受賞者
氏 名賞の名称
1949湯川 秀樹物理学賞
1965 朝永 振一郎物理学賞
1968川端 康成文学賞
1973江崎 玲於奈物理学賞
1974佐藤 栄作平和賞
1981福井 謙一化学賞
1987利根川 進医学・生理学賞
1994大江 健三郎文学賞
2000白川 英樹化学賞
2001野依 良治化学賞
2002小柴 昌俊物理学賞
田中 耕一化学賞
2008南部 陽一郎物理学賞
小林 誠物理学賞
益川 敏英物理学賞
下村 脩化学賞
2010根岸 英一化学賞
鈴木 章化学賞
2012山中 伸弥医学・生理学賞
2014赤﨑 勇物理学賞
天野 浩物理学賞
中村 修二物理学賞
2015大村 智医学・生理学賞
梶田 隆章物理学賞
2016大隅 良典医学・生理学賞
2018本庶 佑医学・生理学賞
2019吉野 彰化学賞

※南部陽一郎さんと中村修二さんは日本出身だが、アメリカ国籍を取得

 スウェーデン王立科学アカデミーは10月9日、今年のノーベル化学賞を、旭化成名誉フェローで名城大学教授の吉野彰氏ら3人に授与すると発表しました。日本のノーベル賞受賞者はこれで27人となります(日本出身だが、アメリカ国籍を取得した人物を含む)。

 今回の化学賞の授賞理由は「リチウムイオン電池の開発」です。電池は「一次電池」と「二次電池」に分けられます。充電できない使い切りの電池が一次電池で、充電して繰り返し使える電池が二次電池です。リチウムイオン電池は代表的な二次電池として、1990年代半ばごろから広く利用されるようになりました。現在ではノートパソコンやスマートフォン、電気自動車、電動アシスト自転車など、身近なところで使われています。

 リチウムイオン電池は、プラスとマイナスの電極の間をリチウムイオンが移動することで、電気をためたり、放出したりするものです。リチウムのような金属の原子にはプラスの電気を帯びやすい性質があります。そうなった原子を「イオン」といいますが、そのような金属のなかで最も軽いリチウムを使えば、電池を高出力かつ小型にすることができるのです。

 最初にリチウムに注目し、1970年代にリチウムをマイナス極に使った充電池を初めて開発したのは、今回の共同受賞者の一人、スタンリー・ウィッティンガム氏です。1980年には、もう一人の共同受賞者のジョン・グッドイナフ氏が、コバルト酸リチウムをプラス極に使うことで、より安定した電池を作れることを発見。しかし、いずれも充電すると発火したり、爆発したりする危険性がありました。この課題を乗り越えたのが、マイナス極に炭素材料を使う方法を開発した吉野氏だったのです。これが現在のリチウムイオン電池の原型となり、誰もが電子機器を持ち歩くモバイル文化の原動力となりました。

 リチウムイオン電池は地球温暖化対策にも大きく貢献することが期待されています。太陽光などの再生可能エネルギーを蓄え、さまざまなものを動かす動力として利用すれば、石油などの化石燃料に頼らない社会を実現することが可能だと考えられているからです。

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