受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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  • 21年5月号 [入試に出る時事問題]これだけは知っておこう! さぴあニュースバンク

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さぴあニュースバンク 2021年3月

9 火曜日 環境 政府はプラスチックごみの削減やリサイクルの促進をめざす「プラスチック資源循環促進法案」を閣議決定した。プラスチック製で使い捨てのスプーンやストローなどを有料化したり、ほかの素材に切り替えたりすることを小売店や飲食店などに求めるというもの。政府では2022年4月からの施行をめざしている。現在、コンビニエンスストアなどでは飲食物を購入した客にスプーンやストローを無料で手渡すのが一般的だが、施行後はレジ袋と同様に、必要かどうかを確認されたり、有料化されたりする可能性がある。
9 火曜日 科学 理化学研究所(理研)と富士通が開発したスーパーコンピューター「富岳」が、神戸市のポートアイランドにある理研の計算科学研究センターで本格稼働した。「富岳」は2019年に運用を終えた「京」の後継機で、「京」の3分の1以下の電力消費量で約100倍の計算能力を持つ。2020年6月と11月にはスーパーコンピューターの世界ランキングで、演算速度など四つの部門で世界一となった。これまでの調整運転期間中にも新型コロナウイルスの飛沫拡散のシミュレーションなどで注目されており、今後は新薬開発や気象災害の予測など、膨大な計算を伴うプロジェクトでの活用が期待されている。
11 木曜日 気象・災害 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震により引き起こされた東日本大震災からこの日で10年。その犠牲者を悼む政府主催の追悼式が東京都千代田区の国立劇場で開催された。 もっと詳しく参照
15 月曜日 文化 プロ囲碁棋士の仲邑菫初段がこの日、女流棋戦を除く男女競合の棋戦で通算30勝目を挙げ、史上最年少の12歳0か月で二段昇段を決めた。これまでの最年少記録は趙治勲名誉名人の12歳3か月で、それを52年ぶりに塗り替えた。
18 木曜日 社会 日本原子力発電(原電)が再稼働をめざしている東海第二原子力発電所(茨城県東海村)について、周辺住民が安全対策に問題があるなどとして訴えていた裁判の判決が言い渡された。水戸地方裁判所は原発周辺自治体の避難計画が不十分だとして、原電に運転差し止めを命じた。 もっと詳しく参照
20 土曜日 気象・災害 この日の午後6時9分、宮城県沖でマグニチュード6.9の地震が発生し、仙台市宮城野区や石巻市で震度5強の揺れが観測された。 もっと詳しく参照
20 土曜日 スポーツ 今年7〜9月に開催が予定されている東京オリンピック・パラリンピックをめぐって、政府・東京都・大会組織委員会・国際オリンピック委員会(IOC)・国際パラリンピック委員会(IPC)の代表者による協議が行われ、海外に住む一般の観客の受け入れを断念することを正式に決めた。新型コロナウイルス感染症の収束が見通せず、自由な入国を保証するのは難しいと判断したことによる。
23 火曜日 国際 紅海と地中海を結ぶエジプトのスエズ運河で、日本の会社が所有し、台湾の会社が運航する大型コンテナ船(長さ400メートル、幅59メートル)が強風にあおられて浅瀬に乗り上げ、航路をふさいだ。スエズ運河はアジアとヨーロッパを結ぶ貨物船の重要な航路に当たるため、わずか1日通れなくなっただけでも、非常に大きな経済的損害が発生する。今回、コンテナ船は29日に浅瀬から脱し、運河の通航も再開された。
25 木曜日 スポーツ 東京オリンピックの聖火リレーが福島県楢葉町の「Jヴィレッジ」からスタートした。 もっと詳しく参照
30 火曜日 国際 中華人民共和国(中国)の国会に相当する全国人民代表大会の常務委員会が香港の選挙制度を見直す案を可決した。中国政府や共産党に批判的な人物は事前の審査で立候補を認めないようにできるという内容。これにより、一つの国に二つの異なる制度があるとした「一国二制度」は形だけのものになった。「一国二制度」とは、イギリスの植民地だった香港が1997年に中国に返還される際に約束されたもので、香港では返還後も50年間は社会主義を行わず、資本主義を維持することになっていた。また、香港人自身による「高度な自治」が認められ、言論・報道・出版の自由、集会やデモの自由などもあるとされていたが、近年では中国側による締め付けが強まり、そうした自由は徐々に失われてきていた。

今も4万人以上が避難生活東日本大震災から10年

政府が追悼式を開催

 戦後最悪の自然災害となった東日本大震災からちょうど10年がたった3月11日、その犠牲者を悼む政府主催の追悼式が東京都千代田区の国立劇場で開かれました。新型コロナウイルス感染症の影響により昨年は中止されたので、2年ぶりの開催でした。天皇・皇后両陛下も出席され、天皇陛下は「被災地ではまださまざまな課題が残っている」として、「被災した地域の人々に末永く寄り添っていくことが大切であると思う」とのおことばを述べられました。

 また、今年2月13日にはマグニチュード7.3の地震が福島県沖で発生し、福島県と宮城県で最大震度6強が観測されていましたが、天皇陛下は「この地震は東日本大震災の余震と考えられており、このことからも、震災を過去のこととしてではなく、現在も続いていることとして捉えていく必要があると感じる」とも述べられました。こうした追悼行事は全国各地で開かれています。

津波などで死者・不明者2万人以上

 東日本大震災を引き起こした「平成二十三年(2011年)東北地方太平洋沖地震」は2011年3月11日午後2時46分、岩手県沖から茨城県沖までの広い範囲を震源域として発生しました。その規模はマグニチュード9.0で、日本国内での観測史上最大でした。宮城県北部の栗原市では震度7の揺れがあり、福島・茨城・栃木の3県では最大震度6強が記録されました。その後、東日本の太平洋側に高さが10メートルを超えるような巨大な津波が押し寄せ、多くの家や人が流されました。

 この地震と津波により、福島県の太平洋岸中部にある東京電力福島第一原子力発電所(大熊町・双葉町)では電源が断たれたため、核燃料を冷やせなくなり、大量の放射性物質が外に漏れるという重大な事故が発生しました。このため、周辺の住民は住み慣れた地域を離れて避難することを強いられました。現在も7市町村のそれぞれ一部が「帰還困難区域」とされています。

 復興庁によると、3月30日現在の避難者はまだ4万988人もいます。また、警察庁の調べでは、3月10日現在の直接の死者は1万5899人、行方不明者は2526人です。そのほか、過酷な避難生活で体調を崩すなどして死亡した人も少なくありません。こうした「関連死」は、復興庁によると、2020年9月30日現在で3767人もいます。

福島第一原発、厳しい廃炉への道

 この福島第一原発の事故の深刻度は、1986年に旧ソビエト連邦のウクライナ共和国にあったチェルノブイリ原発で起こった事故と同じ、史上最悪の「レベル7」とされました。1〜3号機では核燃料が溶けて、圧力容器や格納容器の底に落ちてしまっています。強い放射線を出しているので、危険で人は近づけません。この核燃料(デブリ)を何とかして取り出し、安全を確保してから、最終的に原発そのものを解体するのが「廃炉」です。国と東京電力はその作業に、最長で40年かかるとしています。しかし、そのためにこれからロボットなどの新しい技術を開発しなければならず、あと30年で終わるかどうかは不透明です。廃炉に伴って出る大量の放射性廃棄物をどう処分するのかも大問題です。

 また、事故後には原発の安全基準がさらに厳しくなり、それを満たさなければ再稼働が認められないようになりました。原発をめぐる裁判も各地で進行中です。3月18日には日本原子力発電(原電)が再稼働をめざしている東海第二原発(茨城県東海村)について、水戸地方裁判所が原電に運転差し止めを命じました。原発周辺自治体の避難計画が不十分だという理由からです。東海第二原発の半径30キロ圏内には約94万人が住んでいますが、これは全国の原発の中で最多です。

近い将来、想定される大地震

 四つのプレートの境界付近にある日本では、毎年のように地震による被害が発生しています。近い将来、「南海トラフ地震」や「首都直下地震」が起これば、非常に大きな被害が出る可能性が高いでしょう。東日本大震災も終わってはいません。2月13日の地震に続いて、3月20日にも宮城県沖でマグニチュード6.9、最大震度5強の地震があり、宮城県の沿岸には一時、津波注意報が出ました。日本に住んでいる限り、地震への備えを怠ることはできないと、あらためて思い知らされたのではないでしょうか。

「聖火リレー」が福島県からスタート

 今年7〜9月には本来の予定から1年延期された東京オリンピック・パラリンピックが開催されることになっています。その東京オリンピックの聖火リレーが3月25日、福島県楢葉町にあるスポーツ施設「Jヴィレッジ」からスタートしました。この楢葉町にはぎりぎりのところで重大な事故を避けることができた福島第二原発があります。東京オリンピックは本来、東日本大震災の被災地に、スポーツの力で希望を与えるためだとして招致されたものなので、ここがスタート地点に選ばれたのです。リレーの第1走者は震災のあった2011年に、サッカー女子ワールドカップで優勝した日本代表チーム「なでしこジャパン」の当時のメンバーらが務めました。

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