受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあ職場見聞録

さぴあ職場見聞録 第25回/子ども向け新聞社

 中学受験に備え、時事問題の学習や活字を読む習慣をつけるために、子ども向け新聞を読む小学生は少なくないようです。今回は、朝日小学生新聞と朝日中高生新聞を発行している朝日学生新聞社を訪問。記者の経験もある経営管理部広報チームの今野公美子さんが、子ども向け新聞社で働く人々の仕事や新聞作りのプロセスなどを、わかりやすく教えてくれました。

子どもたちの興味や関心を広げ
考えるきっかけとなる記事などを提供

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朝日小学生新聞は、創刊50年を超えた、毎日発行されている新聞です。4コマ漫画の『ジャンケンポン』やアニメ原作となった『落第忍者乱太郎』をはじめ、長期にわたる人気連載もたくさん生み出してきました。大人向けの新聞と違うのは、漢字にふりがなをつけ、易しい文章で記事を書き、イラストや図を多くして、わかりやすくしている点です。動物や宇宙、スポーツなど、小学生が興味を持ちそうな話題を積極的に取り上げています

朝日小学生新聞画像 この日のトップ記事は次のページでお話を伺った小貫さんも執筆

ニュース記事だけではなく
さまざまなコンテンツが充実

今野 公美子さん写真株式会社 朝日学生新聞社
経営管理部 広報チーム
今野 公美子さん

 世の中で起きているさまざまな出来事を、正しく、わかりやすく伝えるのが、新聞の役割です。

 新聞には、全国紙、地方紙、経済紙・スポーツ紙・業界紙といった専門紙、子ども向け新聞など、さまざまな種類があります。朝日学生新聞社では半世紀以上にわたり、子ども向けの新聞を発行してきました。その大きな目標は、子どもたちの今と未来を応援することです。子どもたちのみずから学ぶ力、課題を解決する力、表現する力を育むために、価値のあるニュース、ためになるコンテンツを提供しています。

 コンテンツには、ニュース記事や解説をはじめ、読み物、漫画、さまざまなコンクールのお知らせ、進路選択に役立つ情報、学習問題やクイズなどがあります。また最近は、紙面のQRコードでウェブサイトに接続すると、関連した動画が見られる工夫もしています。

 ニュースを一方的に発信するだけではなく、一つのテーマを読者と一緒に考え、より良い社会を作るための議論を深める場として、読者の声を紹介するコーナーも設けています。

朝日小学生新聞ができるまで

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編集会議写真
①編集会議日々のニュースをまとめた「ニュースあれこれ」のコーナーは毎日、そのほかのコーナーは週1回実施。その日に起きた出来事や、記者が注目したことなどを持ち寄って話し合います。新型コロナウイルスの感染拡大後はオンラインで行っています(次のページ参照)
取材写真
②取材記者は、話を聞きたい人に予約を取ってインタビューしたり、イベントなどが行われる場所に出かけたりして取材します。取材中はメモを取るほか、ICレコーダーで録音したり、写真撮影をしたりします。記事を間違いなく書くために、必要な資料をもらうこともあります
記事を書く写真
③記事を書く取材した内容をもとに、パソコンで記事を書きます。たとえば長さや大きさを表す場合は、「長い」「大きい」といった曖昧な表現ではなく、「3メートル」などと、具体的にわかりやすく書くことが大切です
デスク確認写真
④デスクが確認記者に取材の指示を出したり、記者が書いた記事を確かめて修正したりする人のことを新聞社では「デスク」と呼びます。ほかの記事とのバランスを考えて、紙面全体の構成を検討するのも、デスクの仕事です
レイアウト写真
⑤レイアウト整理記者が見出しを考え、パソコンを使ってレイアウト(割り付け)をします。見出しは、書いた記事の内容が一目でわかるように、短いことばでまとめることが大切です。わかりやすくするために、図やイラストを配置することもあります
⑥校閲記事のことば遣いや文字に間違いがないか、確認するのが校閲記者です。内容について、記事を書いた記者やデスクに確認することもあります
⑦完成レイアウトされたデータを印刷所に送り、新聞を印刷します。刷り上がった新聞は、トラックなどで全国の販売店に運ばれます

※①、②の写真は2020年以前に撮影したものです

子ども向け新聞の記者には
好奇心の強い人が多い

 朝日小学生新聞の紙面を主に作っているのは編集部と整理・制作部です。ここには取材して記事を書く記者のほか、その内容をチェックするデスク、文字や内容に間違いがないかを確認する校閲記者、見出しを付けてレイアウトをする整理記者などが所属しています。そのほか、新聞の販売促進を担当する販売部、広告を受注したり、コンクールの事務局を務めたりする広告部などがあります。また、新聞ではなく本を作る出版部もあります。さらに、今後は電子版も出す予定なので、今年の春にはデジタルコンテンツ部ができました。

 採用は朝日新聞社とは別で、定期採用は行っていません。そのため、朝日学生新聞社には、いろいろな業界から転職してきた人がいます。記者には理系学部の出身者もいれば、スポーツ好き、動物好き、宇宙好きといった人もいて、自分の好きなことを企画にも生かしています。

 将来、新聞記者になりたい小学生の皆さんは、興味のあることを思い切りやると同時に、中学・高校での勉強もしっかりしましょう。記者も取材の下調べなどでたくさん勉強するため、勉強の習慣がついていると役立ちます。

第25回/子ども向け新聞社:
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