受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあ仕事カタログ

第56回 アナウンサー

イメージ画像 テレビやラジオの放送が始まったときから男女を問わずあこがれの職業であり続けているアナウンサー。今回は、そんなアナウンサーの仕事について、テレビ朝日のベテランアナウンサーである角澤照治さんに聞きました。現在は、月曜から金曜までの朝4時55分(一部地域を除く)から放送される情報番組「グッド!モーニング」のほか、主にスポーツ中継を担当しています。イメージ画像

アナウンサーの仕事って?


株式会社テレビ朝日
総合編成局 アナウンス部

角澤 照治 さん

角澤 テレビやラジオを見ている人、聞いている人が、知りたいと思う情報や知っておくと役立つ情報を、正しく伝えるのが最も基本的な仕事です。テレビを例にとると、報道、情報、スポーツ、バラエティーといった分野の番組があり、そのなかでアナウンサーは次のような仕事をしています。

 まず、報道番組や情報番組では司会をしたり、ニュースの原稿を読んだりします。また、テレビ局の外に出て、事件のあった現場や知らせたいことが起きている場所から状況を伝えるリポーターという役割も担当します。一方、スポーツ番組では、実況中継をするほか、解説者から専門家ならではの話を引き出したりします。また、バラエティー番組や音楽番組では、出演者とコミュニケーションを取りながら司会進行を行います。さらに、画面に顔は映りませんが、録画した映像に説明などを加えるナレーションを入れることもします。そのほかに、テレビ以外の仕事もあって、たとえば映画の試写会などのイベントの司会をすることもあります。

 わたしは、スポーツの分野を長く担当してきましたが、そうしたアナウンサーの担当は、本人の希望や適性も加味して決まります。

 一方で、スタジオに入る前の仕事もあります。たとえば、生放送の番組がある日は、一般的に番組が始まる数時間ほど前に局に入ってミーティングに参加します。さらに、その日に読む原稿の読み合わせを行い、スポーツなどの映像に合わせて読むリハーサルもします。

東京・六本木にあるテレビ朝日本社。この建物内のスタジオで、さまざまな番組が制作されています

 また、アナウンサーにとって、自分が担当する仕事の事前準備も大切な仕事の一つです。わたしは生放送でスポーツの実況中継をすることが多いので、その事前準備として、取材もします。選手のデータを集めるだけならインターネットでもできますが、実際に練習場所に足を運び、選手の話を聞いたり、表情や様子を見たりします。そうすることによって感じ取れるものがあるからです。それを文字に起こしてみることで、実況中継をするときの自分の思い入れや話し方が変わるのです。それぞれのアナウンサーには担当番組があるので、報道番組を担当している人は、番組で取り上げる内容に関係のある講演を聞きに行く、音楽番組を担当している人は、出演するアーティストのコンサートに行く、といったことを事前準備として行うわけです。

アナウンサーの仕事で大切なことは?

研修画像 今年度、テレビ朝日には新人アナウンサーが男女2人ずつ入社しました。写真は、角澤照治さんが、新人の仁科健吾さんらに研修を行っている様子

角澤 わたしがいちばん大切にしているのは、わかりやすく伝えることです。スポーツの話題のときには、スポーツにあまり興味のない主婦の方や年配の方にもわかりやすいよう心がけています。スポーツのコーナーを長年、担当していると、自分がわかっていることは視聴者もわかっているような感覚になってしまいがちですが、そこに伝え手としての落とし穴があるのです。ですから、どの程度かみ砕いて話したら興味を持ってもらえるのかを、常に考えています。

 また、アナウンサーは声を使う仕事なので体調管理も大切。喉の調子を保つために、毎日、うがいを欠かしませんし、早朝の仕事もありますから、友人からの食事の誘いを断ることもあります。体力をつけるために、ジムに通っているアナウンサーもたくさんいます。

アナウンサーになるには?

角澤 テレビ局のアナウンサーになるには、採用試験を受けることが必要です。試験の内容は毎年違いますが、面接では自己紹介をしたり、ニュースの原稿を読んだりします。また、わたしが入社試験を受けたときは、目の前に置かれたお茶のペットボトルを見ながら、30秒間、自由に話すということもしました。

 テレビ朝日では、テレビ朝日アスクというアナウンススクールを運営しており、事前に受講してから入社試験に臨む人もいれば、受講せずに入社試験に挑んで合格する人もいます。

 採用が決まると研修に参加してもらいます。今年度はわたしが担当しました。大学を卒業する前はアナウンサーになるに当たっての心構えを話して意識を高めてもらい、入社後は5月からアナウンス部内で発声の基礎から教え、ニュース原稿などの文章を読む訓練もします。

アナウンサーに求められる資質は?

角澤 まずは好奇心が旺盛なことだと思います。好きな物事だけでなく、苦手なことや興味のない分野にも積極的に取り組まなければなりません。わたしは、これまでに多くのスポーツを担当してきましたが、たとえばフィギュアスケートはまったく知識のない分野だったので積極的に勉強しました。

 ですから、将来、アナウンサーになりたい小学生の皆さんは、自分の可能性を狭めず、少し苦手な科目も一生懸命に学んでください。そして、人前で大きな声で話すことを積極的にしてみましょう。友だちに話をするときも、自分の伝えたいことを一方的に話すのではなく、相手の気持ちになって、わかりやすく話すことを心がけるといいですよ。また、日記を書いて、それを大きな声で読んで家族に伝えるのも、練習になります。なぜなら、アナウンサーは、自分で読む原稿を自分で書くことがあるからです。

テレビ局を見学しよう!

 テレビ朝日では、番組制作や放送の仕組みについて学ぶ情報教育・校外学習支援として、小学5年生から大学院生までの児童・生徒・学生を対象に、館内見学を受け付けています。小学生の場合、先生の引率が必要。完全予約制で、1回の定員は12人(引率者含む)です。

見学画像

スケジュール
月曜~金曜の平日
(年末年始、5/1、11/1を除く)
1日3回

内容
スタジオや放送設備の見学、生放送中のスタジオ見学やミニスタジオでのニュース体験など。
※回によって異なります。

問い合わせ
テレビ朝日 お客様フロント部
TEL 03-6406-1508(平日10:00~18:00)
www.tv-asahi.co.jp/teleasa/kengaku/

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