受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあ何でも相談室

 1月と3月は、「組分けテスト」が続きます。出題範囲の決まっていない、いわば実力テストであるため、「このテストで点が取れないということは、実力がついていないのかしら…」と悩む保護者の方も少なくありません。そこで今回は、組分けテストのように出題範囲の決まっていないテストに向けてどのように学習に取り組めばよいのか、青葉台校校舎責任者の西川敦先生に伺いました。

第31回 「出題範囲の決まっていないテストの対策法とは?」 回答者/青葉台校校舎責任者・西川 敦先生

テストのために対策をするのではなく、テスト後のアフターケアを大切に

 出題範囲の決まっているマンスリーテストや確認テストに対して、それまでの学習の総復習を兼ねたテストが組分けテストです。出題範囲は決まっておらず、算数ではいわゆる思考力系やパズル系の問題が、国語ではこれまで読んだことのない文章を読んで、その場でどう考えるかを問う問題が多く含まれています。このため、マンスリーテストや確認テストでは点が取れるのに、組分けテストになると、途端に点が取れなくなるというお子さんも少なくなく、「組分けテストの対策として何をすればよいのか」という相談をよく受けます。もっとも、直前で何かをやって効果が出るような、魔法のような方法はありません。算数のパズル系の問題なら、「あ、楽しそうだ」と思えれば、短時間で解けたり、逆に「まったくわからない」と思った途端に解けなくなったりと、特に低学年のうちは、問題との相性で成績が左右されたりもします。ですから、逆にいえば、直前にテスト対策をする必要はないのです。点数もあまり気にしないでください。
 むしろ大切なのは、テストの結果から失点原因を探り、次に生かしていくこと。また、「きちんと文章を読んでいなかった」「解答欄を間違えてしまった」など、入試本番でも起こり得るミスはテストでも起こります。そうしたケアレスミスを把握し、予防策を講じておくことも忘れないでください。
 もちろん、すべてが初めて目にするような問題ではありません。計算問題や漢字など授業で習った問題も出題されます。このため、成績の上下が激しい場合は、これまでに学習した内容が身についていないことが考えられます。そこで、間違えた問題については「出題のねらい」を参考にしながら解き直しをして、確実に自分のものにしていくよう心がけてください。たとえ目新しそうに見える問題でも、すでに教わっている問題が、少し角度を変えて出題されているだけということもあります。また、思い込みや読み間違いがあったことに気づくこともあります。取れる問題はどれだったのか、今身につけておかなくてはならないものはどれなのかを見極め、これから習うところをしっかりやることで実力が身についていくはずです。

失敗させて、気づかせて、定着させる。この繰り返しが実力アップの近道

 テストは入試本番のときに失敗しないようにするための練習です。テストでは失敗してよいのです。これまで見たことがない問題でも、これからサピックスのテキストにたくさん出てくるため、最終的には6年生で実力テストや入試問題を解く段階になったときに、「どこかで触れたことがある問題」が多くなっていきます。そのときに差がつくのは、「見たことがある問題」「やったことがある問題」がどれだけ確実に解けるかです。長期的な記憶を育てるには、一夜漬けのような学習をするのではなく、毎日の復習をきちんとやるなかで対策を立てずにテストを受け、そして、その結果をしっかりと受け止めて、足りなかったところを確実なものにすることが大切です。失敗させて、気づかせて、定着させる。この繰り返しです。
 組分けテストのような実力テストで点数が取れないと、不安に思ったり叱ったりする保護者の方もいらっしゃいますが、長い目で見守ってあげてください。お子さんにとっていちばん良くないのは保護者のプレッシャーです。「クラス落ちしたらどうしよう」「これができなかったら怒られる」と考え、萎縮してしまったら何にもなりません。そもそも組分けテストを学年の節目の1月、3月と夏休み前の7月に行うのには、「これからはこういう問題に気をつけてほしい」というメッセージを込めているからです。間違えたところが次のカリキュラムのどこに出てくるのかを確認し、「ここで出てくるからこのときがんばろう」と思うことで、授業に取り組む姿勢も変わってきます。テスト結果はその後の学習の道標と考え、効果的に使っていただければと思います。
 また、5、6年生は当然として、3、4年生も「サピックスオープン」をぜひ活用していただきたいですね。入試の形式に近いテストとして、それこそお子さんに気づかせたい問題が出題されていますので、よい練習になるかと思います。

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