受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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 サピックスでは6年生の多くが、9月のSS特訓が始まるころに第一志望校を絞り込み、12月初めまでに最終的な併願パターンを決めています。そこで今回は、併願校選びの注意点について、成城校校舎責任者の竹内直人先生からアドバイスをいただきました。

第82回 「併願校はどうやって選べばよいか?」回答者/成城校校舎責任者・竹内 直人先生

第一志望校の教育方針や校風を基準に 模試の結果や出題傾向を判断材料にする

 お子さんにとっても保護者の方にとっても、「進学したい学校」の候補は多ければ多いほど、受験スケジュールの組み立てが楽にできます。そんな「納得して通える」第二志望、第三志望の学校選びについては、いくつかポイントがあります。
 まずは、学校の種類です。ご家庭の方針によりますが、たとえば、第一志望校が進学校であれば、併願校も進学校を中心に選ぶというように、学校の種類をそろえて受験するのが基本的な考え方といえます。進学校と付属校では、教育方針や校風が大きく異なる場合があるので、入学後に後悔しないためにも、きちんと違いを理解しておくことが大切です。
 そして、9月から12月にかけて、計4回行われる合格力判定サピックスオープンの結果も大きな判断材料となります。たとえば、4回のうち最も悪かった結果から、「入試本番でもこのような悪い結果が出るかもしれない」と想定したうえで、合格の可能性が高い併願校をいくつか選ぶ必要があります。そのときに、第一志望校の教育方針や校風と似た学校を選ぶようにすれば、最適な併願校が見えてくるはずです。
 出題傾向も重要なポイントです。まず、各中学の出題傾向をつかむには、サピックスで配布した「出題傾向リサーチ」をご覧ください。知識力や処理能力を試す学校、問題数を絞って一題一題をじっくり解かせる学校、両者の特徴を合わせたような学校などがありますが、第一志望校と出題傾向が似ている学校をピックアップしていくほうが、受験対策は取り組みやすくなります。
 その際に注意してほしいのが、じっくり解かせるような、記述式の出題が多い学校を第一志望校とした場合です。こうした学校はそれほど多くあるわけではなく、また、出題傾向が同じだからといって、必ずしも教育方針や校風が似ているわけでもありません。出題傾向だけにこだわり過ぎると、併願校選びが進まない可能性があります。ですから、記述式の出題が多い学校を第一志望校とした場合は、幅広く、多くの学校に目を向けるようにしましょう。その分、さまざまな出題傾向に慣れなければならないので、早めの準備が必要となります。

さまざまな事態を想定し 複数の併願パターンを用意

●サピックス生1人当たりの出願・受験校数(首都圏入試) 単位:校
2015年 2016年
出願校数 全体 6.92 7.40
1月以前 1.89 2.01
午後 0.71 0.80
受験校数 全体 5.12 5.29
1月以前 1.74 ⬆︎ 1.83
2月1日 1.26 ⬇︎ 1.25
2月2日 0.94 ⬆︎ 0.96
2月3日 0.64 ⬆︎ 0.69
2月4日以降 0.54 ⬆︎ 0.55
午後 0.51 ⬆︎ 0.54

 このようにして、住んでいる地域と各学校の入試日程・出題傾向を踏まえながら、併願校を決めていきます。そして、1月校からスタートして、順調にいけば第一志望校に合格した時点で受験は終わりとなります。
 しかし、入試本番では何が起こるかわかりません。第一志望校が補欠だったときのことなど、いろいろな事態を想定して併願パターンを組み立ててください。「A校が合格だったら、次はチャレンジ校のB校を受けよう」、逆に「A校が不合格だった場合はB校を受けず、合格可能性の高いC校を受けよう」などと、さまざまな案を練っておけば、どんな事態になっても慌てずに乗り切ることができます。そのためには、同じ日・同じ時間に試験を行う二つの学校に願書を出しておく必要もあるでしょう。
 また、首都圏入試の場合、多くの受験生が2月1日に第一志望校を受験しますが、その学校の合格発表が3日以降であれば、2日や3日は十分に合格の可能性がある学校を選ぶ必要もあります。ただ、埼玉・千葉にお住まいの方であれば、2日校や3日校の代わりに、1月に入試を行う学校のなかから合格可能性の高い学校を第二志望校、第三志望校として選択する方法もあります。
 一方で、神奈川方面など、埼玉・千葉から離れた地域にお住まいの方にとって、1月校は「入試に慣れるために受験する」という意味合いが強く、合格しても進学先としてとらえるのは、やや難しいところがあります。となると、受験期間を広げ、東京・神奈川のなかで、4日、5日ごろまで入試を行う合格可能性の高いところを併願校として選んでいくことも重要となるでしょう。
 いずれにせよ選び方に悩んだら、いつでもお通いの校舎にご相談ください。

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