受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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 サピックスでは学校よりもひと足早く、2月に新学年を迎えます。学年が上がると、より難しい学習内容に変わります。また、学年によっては、授業時間や通塾日数も増えます。そこで今回は、茗荷谷校校舎責任者の門脇光尚先生に、新学年に上がる前の学習方法や上がってからの注意点のほか、国語の学習についてもお聞きしました。

第85回 「新学年に向けた準備と、最初の1か月の過ごし方」回答者/茗荷谷校校舎責任者・門脇 光尚先生

新学年に備えて“抜け”を確認するとともに、 反省点を探して、学習方法を見直す

 2月から新学年の授業を迎えるに当たって大切なのは、今の学年の不安を解消することです。1月は、それまでの1年間で学んだことの“抜け”を確認するとともに、現在の学習方法に問題はないかと反省点を探し、新学年に備えて改善する期間としてください。
 なかには、「学年が上がると学習内容が難しくなるから、予習をさせよう」と考える保護者の方もいらっしゃいますが、その必要はありません。サピックスの授業はスパイラル方式なので、授業では前の学年で習ったことが必ず出てきます。だからこそ、新しいことに手をつけるのではなく、前学年で習ったことがきちんと身についているかどうかをしっかり確認するために、復習に充てるようにしていただきたいと思います。
 復習に当たっては、テストを見直すことをお勧めします。苦手分野だけでなく、学習の仕方に問題がないかどうかも確認できるからです。たとえば、知識が抜け落ちていて点が取れないのなら、問題を解き直すのではなく、テキストや解説を見て確認する必要があります。また、問題文の読み間違いなどから失点しているようであれば、まずは読む練習から始めなければなりません。このように、苦手な分野と問題形式を把握して、今後の学習に生かしていきましょう。

勉強を一回で完結させないことが大切 国語はその場でアウトプットしながら状況を整理する

 新学年になると、授業時間や授業日数の増加に伴い、学習する量も増えます。家庭での復習については、授業を受けたその日のうちか翌日に、教わった内容をおさらいし、その次の日にテキストの内容を練習するというペースが理想的です。
 しかし、このようなペースをつかめないうちは、授業で学んだ多くのことが、こぼれ落ちてしまうことでしょう。そこで、何がこぼれ落ちたのかをチェックすることも重要です。「今日は、昨日の復習のほかに、先々週の授業の内容を確認しよう」などと、少しでも時間を取って、知識の定着度合いを見るようにしてください。大切なのは勉強を一回で完結させないことです。こつこつ取り組む学習姿勢を身につけましょう。
 併せて大切なのは、授業中に「自分にとっての課題が何なのか」という意識を持つことです。たとえば、授業のなかでできなかった問題に印を付け、家庭では印の付いた問題に取り組んでいくようにしましょう。先生から進めるように言われた家庭学習にプラスして、そうした問題にしっかり取り組むことで、知識が確実に定着します。
 これは、勉強量が大きく変わる新5年生から特に心がけてほしいことです。こうした学習姿勢が身についていれば、新6年生に進級する際もスムーズに家庭学習を進めることができると思います。
 国語に関しては、進級するごとに文章の難度が上がります。このため、今まで通用した解き方が通用しなくなったと、壁にぶつかるお子さんも多くいます。
 原因としては、文章内の情報量が増えたことと、使われる語彙の難度が上がったことが挙げられます。それまでは、頭の中に浮かんだ答えをそのまま書けば正解となっていたものが、情報量の増加と語彙の難度が上がったことで、すぐに考えがまとまらず、答えが浮かばなくなるのです。
 そんなときは、思いついたものをいくつか書き出して、状況を整理してみましょう。すると、徐々に考えがまとまって、正しい答えにたどり着くことができると思います。少しずつアウトプットしながら、正解に近づいていく。そうした解き方を身につければ、国語の家庭学習のリズムも上手につかめることでしょう。
 いずれにせよ、2~3月は「新学年になった」とモチベーションが高まる時期です。この時期に集中して学習に取り組んで、上手な学習リズムを確立してほしいと思います。

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