受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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 サピックスでは、4年生以上を対象として、授業後に質問教室を行っています。つまずいたところの理解を深めるためにも、できるだけ上手に活用していただきたいところです。そこで、用賀校校舎責任者の竹浪和伸先生に、質問教室を利用する際の注意点について伺いました。

第87回 「質問教室を利用する際の注意点」回答者/用賀校校舎責任者・竹浪 和伸先生

まずは授業に集中し、家でしっかり復習 質問の際は授業・復習用のノートを忘れずに

 「授業中は理解できたと思っていたことでも、家で復習してみると問題が解けず、理解できていないことがわかった。自分で考えてはみたが、やっぱり解決できない」というお子さんのために、サピックスでは質問教室を行っています。予約の必要がなく、授業終了後、指定された教室に行けば、その教科の講師が順番に1対1で質問に答えます。
 なかには、「後で質問すればいい」と思って授業をきちんと聞いていなかったり、あるいは「次の授業で聞けば理解できるだろう」と考え、家庭で十分に復習しないで質問教室にやって来たりする生徒がいますが、これは大きな間違いです。まずは授業に集中し、家でしっかり復習しましょう。そして、わからないことがあれば、自分で一生懸命考えてみてください。それが“理解する”ための基本的な道筋です。
 もし、授業で完全に理解できなかったことがあったとき、そのまま授業後に質問教室に行くのではなく、まずは家に帰って授業の内容を思い出しながら取り組んでみましょう。そうすると、そのほうが理解できることがあります。実は、この悩みながら見直すことが学力向上につながるのです。だからこそ、きちんと復習をしましょう。そのうえで、それでも理解できなかったことを、質問教室で確認するようにしてほしいと思います。
 また、質問の際には、授業・復習用のノートを持ってきてください。それらを一緒に見ながら「授業中、先生はこう言ったはずだよ」と記憶を喚起することで、「思い出した。できるかも!」と解決する場合も少なくないからです。さらに、自分がわかるところと、わからないところの線引きをし、「このように考えたけど、正解にならない」「ここまではできたが、この先をどうすればいいのかがわからない」などと質問することで、講師も理解度や間違いの“分岐点”が明確になるので、最善のアドバイスを送ることができます。

質問教室を積極的に活用して 「わからないものを残さない」という意識づけを

 このほかの注意点としては、質問教室での解説やアドバイスはノートなどに書き取ってほしいということです。せっかく聞いた話をノートに取らないで帰ってしまうことがあります。これでは、その場では理解できたとしても、家に帰って食事やお風呂などを済ませているうちに記憶が薄れてしまい、次に生かすことができなくなるかもしれません。ノートに取ればいつでも振り返ることができるとともに、実際に手を動かすことで理解も深まる可能性があります。保護者の方も、特にお子さんが質問教室を利用し始めたときは、この点に注意してください。聞いた内容をきちんとノートに取っているか、帰宅後に確認することをお勧めします。
 一方、質問教室に行くのを嫌がるお子さんのなかには、「教室に残る」ということに、良いイメージを持っていない人もいます。そこで「わからないところを聞くのは恥ずかしいことではない。わからないままにしておくほうが、恥ずかしいことだよ」などと、お子さんが利用しやすくなるような声掛けをしてあげてください。
 初めて1対1で質問するとなると緊張したり、抵抗を感じたりするでしょうが、一度でも経験すると、何でもないことがわかるはずです。そして利用したら、「よく聞きにいけたね。えらいね」とほめてあげてください。ほめられれば、自主的に質問教室を利用しようという意識が高まるでしょう。そして、学年が上がり、「苦手なことを解決することが成績アップに直結する」ということが理解できれば、積極的に聞きに行こうという気持ちになるかと思います。
 いずれにせよ、復習をしっかり行ったうえで質問教室も利用することで、「わからないものを残さないようにする」という学習姿勢が身につきます。早い段階でそれが身につけば、その先の学習に良い影響を与えるはずです。そうした意味でも、質問教室を上手にご活用いただければと思います。

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