受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

早稲田中学校

2017年6月5日(月)

幅広い学びと多様な経験が、社会に貢献し得る人格を育てる

 1895年、大隈重信の教育理念に基づき、坪内逍遙らによって創設された早稲田中学校。国内外に7校ある早稲田大学の付属・系属校のなかでも最も歴史のある学校です。系属校でありながら、早稲田大学に推薦で進学するのは卒業生の約半数。東大をはじめとした国公立大学や早稲田大学以外の難関私立大学、医学部などへの合格実績が高い進学校としても知られています。

 なかのZEROを会場に開かれたこの日の説明会において、副校長の金子一朗先生は「本校は他に類を見ない特殊な学校といえます。それは、120年以上掲げている『人格の独立』という建学の精神を順守しているからです」と話します。早稲田大学の創立に携わった先人たちは、大学に入った学生の伸びしろの差は、大学入学前に積み重ねてきた経験の差であることに気づき、“幅広く学ばせる中等教育”として早稲田中学校をつくりました。そうした歴史を振り返りながら「大隈重信が育てたかったのは、逆境に処して益々雄壮な人間。いろいろな場面において、客観的に、冷静に、正しく判断して行動できる人材です。それを可能にする判断基準を養うには、経験こそが重要なのです」と強調しました。

 この教育方針はカリキュラムや授業の内容にも反映されており、生徒は自分が志望する進路をかなえるために、主要教科に偏らず、全教科まんべんなく学びます。各教科高いレベルの授業を展開し、先取り授業も実施していますが、中高一貫校ならではの効率良いカリキュラムで無理なく実現させています。たとえば理科については、中学では地学や生物を中心に学び、数学的要素の強い化学や物理については主に高校で履修します。

 また、高2からは文系・理系に分かれますが、進路を問わず高3まで主要5教科は必修。理系でも古典や歴史、文系でも数Ⅲ、物理、化学の授業を受けます。「放課後補習や長期休暇中の補講などフォロー体制を整え、落ちこぼれを出さない指導を徹底しているので習熟度別のクラス分けや授業は行っていません。担当する教員はほぼ持ち上がりのため、6年間しっかり面倒を見ることができます」と説明しました。

 家庭科に力を入れているのも特徴です。「調理実習では、丸ごとのアジをさばいてのアジフライや、ホワイトソースから作るグラタンなど手の込んだものに挑戦。ボタン付けなども合格するまで何度もやり直しさせます。世界中どこに行っても生活できる力をつけるためであり、良き家庭人としても不可欠な要素だからです」と金子先生は話します。

 また、早稲田大学の履修単位として認める特別聴講制度や、理工3学部の実験室で行う理科実験、大学と連携したキャリア教育など、大学系属校ならではのメリットも紹介。その一方で、1学年の生徒数300名強に対して、ここ数年の早稲田大学の推薦定員は169名ですが、「毎年枠が埋まることはなく、半数ほどが大学受験を選んでいる」とのこと。被推薦権を保持したまま他大学を受けることはできませんが、「進路を実現するため全力でサポートする」ので、現役進学率は87%に上るそうです。

 体験の場は学習面にとどまらず、林間学校やサマーキャンプ、芸術鑑賞に出掛ける校外授業など学校行事も豊富です。生徒が運営する体育大会や興風祭(文化祭)、部活動は、中高合同で行うため、学年を超えたコミュニケーションを経験できます。最後に金子先生が「秋に開催される興風祭は、学校中を見学できる唯一の機会です。ぜひお子さんと足を運んで、校風を感じてください」と話し、説明会は終了しました。

イメージ写真
早稲田大学に隣接するキャンパス。部活動も盛んで体育系18、文化系14、同好会8があります

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