受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

海陽中等教育学校

2017年7月15日(土)

全寮制の下、基礎学力と人間力をバランス良く育てる

 愛知県蒲郡市にある海陽中等教育学校は、日本の未来をリードする人材の育成を目的に、トヨタ自動車、JR東海、中部電力をはじめとする大手企業約80社の賛同を得て2006年4月に創立されました。その最大の特徴は全寮制であることです。三河湾に面し、東京ドーム2.8個分の面積があるキャンパスには12棟の学生寮(ハウス)が並び、そこで寮生たちはハウスマスター(親代わりとなるベテラン教師)やフロアマスター(企業から派遣された若手社員)と生活を共にしています。

 東京・代々木のY-SAPIX東大館で行われた説明会で、国語科主任の前田嘉則先生は、「本校がめざすのは、心身ともにバランス良く鍛える全人教育です。学校では確かな基礎学力と思考力・表現力を養成し、寮生活では豊かな人間性とコミュニケーション力を育んでいます」と話しました。

 同校が開校に当たって模範としたのは、イギリスのパブリックスクールです。そこでは、欧米社会に共通する「ノブレス・オブリージュ(多く与えられた者は、多くの義務を負わねばならない)」という考えの下で日々の教育活動が行われています。前田先生は「それは、本校の建学の精神である『将来の日本を牽引する、明るく希望に満ちた人材の育成』にも通じることばです。こうした精神の下で本校が育てるのは、逆境や困難な状況になったときにこそ、気持ちを奮い立たせることのできる人材です」と説明しました。

 学習指導については、週6日制で、通学時間ゼロのメリットを生かし、十分な授業時間を確保したうえで、中学から高校の内容を先取りする効率の良いカリキュラムを敷いています。また、習熟度別授業のほか、発展的な内容を学ぶ上級講習や、大学入試直前の講習を用意するなど、万全のサポート体制で生徒の主体的な学びを支えています。さらに、企業訪問や就業体験のほか、各界の第一線で活躍する人物を招いての特別講義も行うなど、キャリア教育も充実。加えて、イートン校(イギリス)やハナ高校(韓国)との交換留学や、高校を卒業した後、大学に入学するまで少し時間のあるギャップイヤー生の受け入れなど、国際交流も活発です。

 長期休暇や施設・設備についての説明もありました。まず、長期休暇は年間で計100日程度あり、ほとんどの生徒が帰郷しますが、なかには「自分たちで合宿を企画したり、全国に散らばる友だちの実家を訪問したりする生徒もいる」そうです。一方で、全寮制であり、加えてキャンパスが海に面していることから、地震や津波などの災害を心配する方もいます。これについては、大きな災害にも十分に耐えうる立地・施設であること、校舎内の3階には800人程度が数日間避難可能な広いスペースが用意されていること、そして、保護者への24時間連絡網サービス「きずなネット」を完備していることなどを紹介し、安全・安心であることを強調しました。

 寮生活の説明は、ハウスマスターの田上靖英先生が担当しました。ハウスは、1年生(中1)から5年生(高2)までの5学年縦割り制(6年生のみ別寮)。1棟当たり約60名の生徒が生活し、規則正しい生活習慣や自律心、協調性などを育んでいます。また、20時から22時までが夜間学習の時間で、一人ひとりの理解度を把握したチューターが学習をサポートしています。ちなみに、スポーツフェスタ(体育祭)もハウス対抗で行われ、先輩が後輩の手本となって競技の指導をしています。さらに、学校行事とは別に、それぞれのハウスが独自に行事やプログラムを企画し、生徒間の絆を深めているそうです。

イメージ写真
三河湾に面した広大なキャンパス。天体望遠鏡室を備えた中央棟、400mトラックや野球場を備えたグラウンド、蔵書数4万8000冊の図書館など、充実した施設が並びます

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