受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

桐朋中学校

2017年7月8日(土)

〝みや林〟を中心に設計した新校舎 教育目標は「自主」「敬愛」「勤労」

 桐朋中学校・高等学校は創立75周年を機に、2012年から2016年にかけてキャンパスをリニューアルしました。この日、説明会のあいさつに立った中学部長の秋山安弘先生は、まずこのことについて触れ、「7万5000平方メートルの広大なキャンパスのなかで特徴的なのが、創立時から武蔵野の雑木林をそのまま残した〝みや林〟です。新校舎は、桐朋の象徴ともいえるこの林を中心に設計し、大きく取った窓からは、その緑が目に入るように工夫しています」と説明。続けて、「今の季節は、みや林でカブトムシやクワガタムシを捕まえて楽しむ生徒もいるようです。このように、四季折々の自然との触れ合いから、生徒たちは豊かな感性を育んでいます」と話しました。

 次に、教育目標の「自主」「敬愛」「勤労」の三つについて話を進めた秋山先生。これは、初代校長の務台理作が起草した教育基本法(1947年施行)の条文から採用されたもので、その意味では、同校は戦後の民主主義教育を実践しているともいえるでしょう。そんな同校がめざしているのは、「一人ひとりを大切にする教育」「一人ひとりが主役となる学校」です。秋山先生は「本校にとっての『自由』とは、主体的に考えたり、行動したりするクリエイティブなものです」と付け加えました。

 なお、「真理の追究」を目標としている教科指導においては、「本物に触れさせる」ことを重視。博士号を持つ理科と数学の教員や、英米の大学院で修士号を修めた英語の教員が何人も在籍し、学習指導に当たっています。

試行錯誤を促して思考力を高める授業 きめ細かい学習指導を徹底

 続いて、教務主任の栗原忍先生が教育内容について説明しました。まず、数学、英語、国語、理科、体育、情報の授業では、30種類からなる同校オリジナルの教材を使用しています。そのうえで、主要教科では「みずから考える」「話し合う」「多角的な視点から学ぶ」をテーマに授業を展開。数学科の教員である栗原先生は、「中学の幾何で、生徒から『先生、違う解法を見つけました』と言われるとうれしくなります」と話します。このように、教員が一方的に解答を教えるのではなく、生徒の試行錯誤を促して思考力を高めていく指導を大事にしているのが同校の教育の特徴です。栗原先生は、思考力を育む代表的なものとして、グループで一つの文学作品を研究し、その成果を発表する中1の国語の授業や、英文でエッセイを書いてプレゼンテーションをする中3の英語の授業などを紹介しました。

 そして、こうした学びと併せて大切にしているのが、きめ細かい学習指導です。たとえば各教科では毎週小テストを行い、合格点に届かない生徒には個別指導を実施。特に英語に関しては、定期考査後とその次の考査直前に放課後補習も行っています。

 一方、進路指導については、在校生と卒業生との懇談会(高1・2)といったプログラムを通じて、将来就きたい職業を具体的にイメージさせるところから始めています。その後、学部・学科選び、大学の選択へと進み、「自分の進路は生徒自身が決定している」とのこと。一人ひとりの自己実現を後押しするため、夏期講習や個別添削指導なども行っているそうです。

 学校生活については、生活指導部主任の小出敦先生が説明。「ホームルーム活動、学校行事、部活動を通じて、それぞれがやりたいことを見つけて、少しずつ自主性を育んでいます」と、中1の様子を紹介しました。ほかにも、新入生のために行う生徒会主催の対面式や校内案内、生徒が下見を行い企画運営する遠足などの行事を通じて、桐朋生らしく成長する過程を伝えました。

イメージ写真
中学棟と高校棟をつなぐ2階テラスのウッドデッキ、二つのグラウンド、四つの体育室、トレーニングルーム、口径40cmの反射望遠鏡を設置した天文ドームとプラネタリウムなど、充実の施設が並びます

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