受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

芝浦工業大学附属中学校

2018年5月25日(金)

中高大連携による「STEAM教育」で、社会に広く貢献できる理工系人材を育む

 昨春、板橋区から江東区豊洲の新校舎に移転し、新しいスタートを切った芝浦工業大学附属中学高等学校。校長の大坪隆明先生は、「移転した一番のメリットは大学のメインキャンパスに近くなったこと。中高大連携の教育体制をよりいっそう強化して、世界に貢献できる技術者を育成するのが、本校の使命だと考えています」と話しました。

 続けて、昨今注目を集めている「STEAM教育」について話を進めます。これはScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)のそれぞれの頭文字を取ったもので、科学、数学、芸術領域の養成に力を入れる教育方針を指します。大坪先生は「本校では何年も前からSTEAM教育に力を入れてきました。なかでもEngineering(工学)の分野では、他の追随を許さない自負があります。“ものづくり”が好きな男子のマインドやモチベーションを維持・発展させるのが本校の教育です」と述べました。

 教育内容の説明は、教頭の佐藤元哉先生が担当します。初めに、最大の特徴である「理工系教育」について、「体験を通じて、科学的探究心とSTEAMの素養を養うカリキュラムを展開しています」と話しました。その一例として挙げたのが、理数系の教科以外でも、科学技術がどのようにかかわっているのかを考えさせる「ショートテクノロジーアワー」です。たとえば、体育では各メーカーのランニングシューズで使われている素材やテクノロジーについて学習します。また、家庭科では、植物由来の素材で鋼鉄よりも強くて軽いセルロースナノファイバーを扱った授業が行われます。

 加えて、「ショートテクノロジーアワー」を発展させた「サイエンス・テクノロジーアワー」も実施。隔週で、1回2時限にわたって行われるこの授業では、ふだんの授業では扱われない大がかりな実験・実技に取り組みます。また、大学の教員や第一線で活躍するエンジニアを招くこともあり、実習後にはレポートを作成して、考察する楽しさを体験させています。このほか、大学の協力の下で「パスタを使って建築構造を学ぶ」や「リモコン操作ロボットの製作」といったさまざまなものづくり講座を開講して、一人ひとりの知的好奇心を刺激しているそうです。

 一方、「技術を伝えるための発信力」の育成にも力を入れています。「男子はことばで相手に説明するのが苦手なので、中学段階からトレーニングする必要があります」と佐藤先生。中1・中2ではつくば言語技術教育研究所の指導に基づく「ランゲージアワー(言語技術教育)」、中3・高1では企業や大学などで採用されている「話し方講座」を展開。ほかにも、多読・多聴に重点を置いた英語教育や、コンピューターを道具として使いこなすリテラシーを養う取り組みにも触れた佐藤先生は「日本語でも英語でも、『読む・書く・聞く・話す』の4技能を鍛え、国際社会で活躍できるエンジニアを育てていきます」と語りました。

 進路については、卒業生の75%以上が理系学部に現役で進学します。「例年、芝浦工業大学に内部進学するのは全体の45%程度」とのことです。高校のクラス編成については、高2からコース別となります。コースは、「一般理系コース(芝浦工大推薦希望)」と「特別理系コース(他大学理系学部受験)」「文系コース(他大学文系学部受験)」の三つ。「それぞれの進路に向けて手厚いサポート体制をとっているので、入学段階から将来を決めていなくても心配はありません」と話しました。

イメージ写真
理科室や技術室、コンピューター室といった理工学設備を1フロアに集めた校舎。人工芝・天然芝のグラウンドも備えています

http://www.ijh.shibaura-it.ac.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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