受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

開成中学校

2018年6月11日(月)

自己肯定感を高めて、 自信をつけさせることが大切

 なかのZEROで開催された開成中学校の説明会では、校長の柳沢幸雄先生が登壇し、「子どもたちが生きていく社会」と題して、予測不能な未来の世界で生き抜くために必要となる力について語りました。

 まず、内閣府がまとめた「子供・若者白書」(平成26年版)のデータから柳沢先生は、「他国の若者と比べて日本の若者は自己肯定感が低く、自信を持てずにいます。世界の人々との協力、競争が不可欠となる時代に、これは憂慮すべきことです」と語りました。そのうえで、日本の15〜34歳人口に占める無業者とフリーターの割合が合計で1割近くにも上るというデータに注目し、「働き盛りを迎える前に、きちんとした職業訓練を受けていない若者がこんなにいるのです」と、日本社会の現状に警鐘を鳴らしました。

 続けて、無業状態や、ひきこもりになった原因の多くは「職場になじめなかった」「人間関係がうまくいかなかった」との調査結果も示しながら、「巣立ちのミスマッチが原因」と指摘した柳沢先生は、「国際社会で強く生き抜く自立した若者を育てるには、中等教育の段階において、立場や価値観の異なる他者と積極的にかかわりを持たせることが重要です。それが結果的に自己肯定感を高め、一人ひとりの自信を深めることにつながるのです」と強調しました。

一人ひとりに居場所がある学校 世代を超えた人脈が宝となる

 次に、柳沢先生は「知識を詰め込むことではなく、どのようにして新しい知識を身につけるかを教えている」という同校の教育方針と、「一人ひとりの居場所を作り、生徒に通学が楽しいと思ってもらう」ための学校づくりについて説明しました。同校では、毎年95%以上の生徒が「学校が楽しい」とアンケートに回答しているとのこと。柳沢先生がその理由の一つとして挙げたのが、70以上も存在するクラブ・同好会です。自分がやりたいものがなければ、同志を募って新しく同好会を発足させる生徒もたくさんいるそうです。このように、多くの生徒が自分の居場所を見つけて個性を磨き、仲間との絆を深めていますが、みずから行動を起こすことが不得手な生徒もいないわけではありません。そうした生徒に対しては「教員が手厚く支えているのでご安心ください」と柳沢先生は付け加えました。

 そして、1871年の創立以来、「質実剛健」「自由闊達」な校風の下で受け継がれてきた運動会、水泳学校、開成高校と筑波大学附属高校とのボートレースの応援といった伝統行事の数々が、画像を使って紹介されました。教える側と教わる側、主導する側と協力する側を経験しながら、たくましく成長する生徒たちの姿が印象的でした。また、水泳学校のサポートやキャリア教育プログラムなどに協力するOBと、在校生たちが交流を深めている点に触れた柳沢先生は、「本校には、後輩のために協力を惜しまないOBが大勢います。生徒にとって、ロールモデルとなる〝師〟を見つけやすい環境といえるでしょう。世代を超えた人脈は生涯の宝となります。卒業生であるわたし自身も、それを強く実感しています」と結びました。

イメージ写真
新校舎の竣工は2025年を予定。校舎、体育館、グラウンドなどが拡大されるほか、テラスなどのオープンスペース、学生ホール、予備教室なども設けられます

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