受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

芝浦工業大学附属中学校

2019年5月15日(水)

「科学者の卵」を養成するSTEAM教育で、考える力を伸ばす

 芝浦工業大学附属中学高等学校は、2017年に、それまでの板橋区坂下から江東区豊洲にキャンパスを移し、最新のICT設備や運動施設がそろった抜群の教育環境が整いました。説明会であいさつに立った校長の大坪隆明先生は、「芝浦工業大学のメインキャンパスに近接する立地の良さを生かし、中高大連携による教育をこれまで以上に強化しました。新しい時代に対応する力を身につける教育を実践し、世界に貢献できる技術者の育成に努めています」と語りました。

 同校は、昨今の教育界で注目されている「STEAM教育」に長年取り組んでいることで知られています。このSTEAM教育とは、科学・数学・芸術領域の養成に力を入れる教育方針のことで、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)のそれぞれの頭文字を取ったものです。大坪先生は、「本校では、何年も前からSTEAMの五つの要素を系統化したカリキュラムを展開しています。一般的な進学指導にとらわれず、“ものづくり”が好きな男子のマインドやモチベーションを高める教育に特化することで、科学の発展に寄与する人材を養成したいと願っています」と結びました。

 次に、教頭の佐藤元哉先生が教育内容について具体的に説明します。最大の特徴である「理工系教育」では、さまざまな体験を通じて、科学的探究心とSTEAMの素養を養います。その一例として、国語や英語から音楽まで、すべての教科で科学技術との関連について考える「ショートテクノロジーアワー」を設けています。たとえば、AIが執筆した小説を扱ったり、各メーカーのランニングシューズに使われる素材や技術を比較したり、海外の高校生の写真作品を鑑賞したりする授業などが展開されています。

 この「ショートテクノロジーアワー」に加えて、「サイエンス・テクノロジーアワー」も実施。隔週で1回2コマにわたって行うこの授業では、大学教員や第一線で活躍するエンジニアを招き、大がかりな実験・実技に取り組みます。説明会では授業の動画も上映され、中高大連携により開講された「パスタを使って建築構造を学ぶ」や「リモコン操作ロボットの製作」といった講座を受講する生徒の様子を確認することができました。

 一方、「対話と発表で人とつながる、発信力を持った人材」の育成にも力を入れています。「男子はことばで説明することが苦手なため、中学段階から表現力を鍛えています」と佐藤先生。中1・2ではつくば言語技術教育研究所の指導に基づく「ランゲージアワー(言語技術教育)」があり、中3・高1では大学や企業でも採用されている「話し方講座」を開講します。ほかにも、多読・多聴に重点を置いた英語教育や、コンピューターを道具として使いこなすリテラシーを養う取り組みにも触れた佐藤先生は、「日本語と英語の両方について、『読む・書く・聞く・話す』の4技能を鍛え、国際社会で活躍できるエンジニアを育てていきます」と語りました。

 高校では、中高一貫生は高校からの入学生とは異なるカリキュラムが敷かれ、高2からは希望進路によるコース別のクラス編成となります。コースは、「一般理系コース(芝浦工大推薦希望)」「特別理系コース(他大学理系学部受験)」「文系コース(他大学文系学部受験)」の三つ。「卒業生のうち75%以上が理系学部に進学し、そのうち芝浦工業大学に内部進学するのは約45%です。一人ひとりの希望進路に向けて手厚いサポート体制を整えており、中学入学段階から将来を決めていなくても心配ありません」と佐藤先生は強調しました。

 説明会の最後には、サピックスOBの生徒が2人登壇して、部活動や学校生活の様子について説明。会場から大きな拍手が送られました。

イメージ写真 人工芝のグラウンド、コンピューター室、ロボット技術室、鉄道工学ギャラリーなどを備えた新校舎。全館にWi-Fiが整い、授業時のICTの活用や生徒の2in1タブレットのメンテナンスなど、サポートに当たるシステムエンジニアが2人常駐しています

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