受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

桐蔭学園中等教育学校

2019年5月17日(金)

男女共学の中等教育学校がスタート! 「イノベーションを起こす力」を高める教育改革を推進

 横浜市青葉区の34万㎡以上ある広大な敷地内に、幼稚部から大学院までを擁する桐蔭学園は、2014年の創立50周年を機に「次の50年を見据えた学校改革」に取り組んでいます。中学受験での募集は長らく中等教育学校(男子校)、中学男子部、中学女子部の3校に分かれていましたが、今年度より、男女共学の中等教育学校に一本化されました。

 あいさつに立った校長の岡田直哉先生は、「現在の中高生は将来、日本の人口減少やAI(人工知能)の進化などによる社会の変化に直面することになります。そこで必要となるのは、人間にしかないイノベーションを起こす力です」と述べ、同校が取り組む学校改革について説明しました。学園の教育ビジョンに「自ら考え判断し行動できる子どもたち」の育成を掲げ、これまでの習熟度別授業、スポーツ、芸術鑑賞などの伝統教育に加え、「アクティブラーニング型授業」「探究」「キャリア教育」の3本柱を導入。多様性の中で協働性を身につけ、大学進学後、さらには社会に出てから地に足をつけて活躍できる力を高める教育環境づくりに力を注いでいます。

 続いて、中等教育と学校生活について、中等1年担当の福田周作先生が説明しました。初めに、新入生たちの学年開きの様子を映像で紹介すると、福田先生は、共学化して1か月が過ぎた中等教育学校での生徒たちの様子について、「木漏れ日のような明るさのある学年」と表現しました。

 次に、「教育の3本柱+1」について、授業の動画や具体的な例を挙げて説明しました。一つ目の「アクティブラーニング型授業」では、生徒一人ひとりが「個」で理解したことをお互いに説明し合い、「協働」の学習の中で新しい発見をしてさらに理解を深めた後に、もう一度「個」の学習に戻り、ふり返りと小テストで深い学びと学習内容の定着につなげていきます。

 二つ目の「探究」では、コンビニエンスストアの立地を課題とした生徒の例を紹介。遠くの店まで買い物に行きづらいお年寄りは近くのコンビニエンスストアを利用する頻度が高いことに着目し、独自の計測からコンビニエンスストアの空白地域を探り、実社会の問題につながる研究として大学教員からも注目されたそうです。生徒がみずから学び続ける力の育成をめざし、課題の設定から情報の収集、整理・分析、まとめ・表現までを行っています。

 三つ目の「キャリア教育」では、職業教育だけではなく、未来の自分について自分のことばで表現する1分間スピーチなどを実施し、「今の自分」と「未来のあるべき自分」とをつなぐ、成長し続ける力を育成しています。

 四つ目の「+1(プラスワン)」とは、アフタースクール(放課後のさまざまな活動)のことで、部活動のほかにも、ネイティブ講師による英語の技能試験対策の講座や、大学との連携企画など、多様な学びの場が設けられているとのことです。

 最後に、入試対策部長の金子啓二先生より2019年度の入試結果報告と、2020年度入試についての説明がありました。基礎力を測る出題に変更した算数は、前年までと比較して受験者平均点が約10点上がった一方で、記述式の算数選抜入試については、受験者平均37.5点、合格者平均が50.5点となりました。

 2020年度入試については、午後入試の実施日が今年の2月2日から1日に変更されます。出題傾向に変更はありませんが、募集人員は男女別に設定し、合格ラインも男女で異なります。AL(アクティブラーニング)入試の集団面接については「プレゼンテーションができるかのほか、他人の意見を聞いてそれを自分の意見に生かせるかどうかも見ています」と評価のポイントが伝えられました。

イメージ写真 緑に囲まれた敷地には、スポーツ・文化施設などが充実。シンフォニーホールではプロによるオーケストラや演劇などが定期的に上演されています

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